2024.02.22
with a camera in Kawamata Town 3-1
『ゴジてれChu!』木曜恒例「ぶらカメ」のコーナー、今回は川俣町(かわまたまち)にお邪魔しました。絹織物が盛んだった地域で、また南米音楽のフォルクローレ愛好者が年に一度集まる「コスキン・エン・ハポン」でも有名な街です。
私がお邪魔するのは3年ぶり3巡目です。
1巡目(2019年8月)のエピソードは、こちらをクリック。
2巡目(2021年1月)のエピソードは、こちらをクリック。
私がお邪魔するのは3年ぶり3巡目です。
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2巡目(2021年1月)のエピソードは、こちらをクリック。
![]() 川俣町のキャラクター「小手姫様」。特技は機織りだそう。 | ![]() 田んぼでスケートが楽しめるリンク…の筈が、暖かさで氷が解けてしまっている。 |
まずは町内の山木屋(やまきや)地区をぶらぶらしていると、ビニールハウスが幾つもたった「スマイルファーム」を見つけました。一体何を育てる「ファーム」(農場)なのでしょう。
![]() ビニールハウスが朝日を反射している。 | ![]() 何を育てているファームなのだろう? |
反対側に回り込むと、幟が…。イチゴの農場のようです。「よつぼし」の幟には「甘み・酸味・風味・美味 四つ揃ったイチゴ」とあって、これは美味しそう♪
![]() 2017年に品種登録された「よつぼし」も食べられるようだ。 | ![]() いちごがいっぱいなっているらしい。 |
スタッフの方々は既にハウスの中で作業中でした。
代表の谷口さんに
「中へどうぞ。」
と誘われハウスへ入ると、イチゴの甘い香りが! 入口そばの作業場にある、けさ摘み立てのイチゴから立ち上る香りでした。
代表の谷口さんに
「中へどうぞ。」
と誘われハウスへ入ると、イチゴの甘い香りが! 入口そばの作業場にある、けさ摘み立てのイチゴから立ち上る香りでした。
![]() 代表に中へと案内された。 | ![]() イチゴから甘い香りが…。この香りの強さは、摘みたてならでは。 |
中のスタッフを驚かせながらハウスの中へ入ると、暖かな所にどこまでもどこまでもイチゴが並んでいます。
![]() 突然のカメラに、♪とまどう~ふ~たり~ | ![]() ハウスの中は、どこまでもイチゴ畑。 |
イチゴの培地の下と周囲には透明の太いビニールのパイプのようなところを通って空気が送られていますが、
「暖気と二酸化炭素を送るんです。イチゴに頑張って育ってもらうために。」
「暖気と二酸化炭素を送るんです。イチゴに頑張って育ってもらうために。」
![]() 送っているのは、暖気と二酸化炭素。 | ![]() イチゴの培地の下に、くまなく通っている。 |
そう、光合成をするには二酸化炭素が必要です。そこで日中はわざと光合成を促す二酸化炭素を昼間に増やすのだそうです。
「これでだいぶ収量が増えたんですよ。」
「これでだいぶ収量が増えたんですよ。」
![]() 日が昇ったら、二酸化炭素を吸わせ、光合成と生育を促す。 | ![]() 食べごろイチゴがあちこちに…。 |
代表の谷口さんは埼玉県出身で、会社勤めを辞めて農場経営を始め、就農6年目です。
「元はここにいちご農家さんがいたんですが、東日本大震災の時の原発事故でここ山木屋地区は避難しなければならなくなったので、その解除後、やってみようと思って。」
ご家族は何か言いませんでした?
「やっちゃえば~位の感じで反対は無かったですね。」
「元はここにいちご農家さんがいたんですが、東日本大震災の時の原発事故でここ山木屋地区は避難しなければならなくなったので、その解除後、やってみようと思って。」
ご家族は何か言いませんでした?
「やっちゃえば~位の感じで反対は無かったですね。」
![]() 「まだ失敗の連続です。」と語る。 | ![]() 「去年はイチゴの病気でオープン期間が短くなり、お客様を断ったのが申し訳なくて…。」 |
こちらでは8種類のイチゴを育てていて、
「この列だけ8種類すべてのイチゴを栽培しているので、この列で食べ比べして頂いて、気に入った品種があったら、今度はその品種のイチゴを食べて頂く感じですかね。」
「この列だけ8種類すべてのイチゴを栽培しているので、この列で食べ比べして頂いて、気に入った品種があったら、今度はその品種のイチゴを食べて頂く感じですかね。」
![]() 案内して頂いた列のみ、8種のイチゴが揃っている。 | ![]() この8種、どれを食べようか…、どれが食べ頃か…。 |
そしていまはイチゴの実と花が一緒に見られます。やはり花が咲いているのは、あとで実をつける訳ですよね。
「そうです。いま咲いているのは二番花(にばんか)で、花が落ちて平均温度15度の中40日位すると実が食べ頃になります。」
花のそばには緑色の実がなっているものもあり、これが熟していく訳ですね。
「そうです。いま咲いているのは二番花(にばんか)で、花が落ちて平均温度15度の中40日位すると実が食べ頃になります。」
花のそばには緑色の実がなっているものもあり、これが熟していく訳ですね。
![]() 花の白とイチゴの赤が美しい。紅白で我々の出会いを祝福? | ![]() 緑の実は、育つとその重みで段々下がってくる。赤く熟せば食べられる。 |
「順次花をつけては、実になっていき、5月いっぱいまで楽しめます。」
採れたては瑞々しくて、品種によって甘さの濃さや食感、香りに違いがあり、これは本来なら時間いっぱい楽しみたいところ。
採れたては瑞々しくて、品種によって甘さの濃さや食感、香りに違いがあり、これは本来なら時間いっぱい楽しみたいところ。
![]() 熟したものと、熟すのを待つ実が混在。成長の過程も楽しめる。 | ![]() 培地に品種の札がさしてある。 |
「きょうはうちで獲れたイチゴを使った、いちご大福を販売するんですよ。良かったら食べていきません?」
早い時は午前中で売り切れてしまうほど人気と言ういちご大福だそうで、是非是非頂きます!
早い時は午前中で売り切れてしまうほど人気と言ういちご大福だそうで、是非是非頂きます!
![]() こちらのイチゴを使った大福があるそう。 | ![]() お気に入りの品種を見つけたら、その品種専用の列に行けばたっぷり食べられる。 |
大福のある建物へ行く為別のビニールハウスを抜けていったのですが、そこではイチゴ以外のものも栽培していました。
「水菜や二十日大根、わさび菜、ルッコラ等を栽培していて、野菜の摘み取り体験をしてもらいつつ、ピザを焼いて食べてもらう事も出来ます。」
「水菜や二十日大根、わさび菜、ルッコラ等を栽培していて、野菜の摘み取り体験をしてもらいつつ、ピザを焼いて食べてもらう事も出来ます。」
![]() 野菜もハウスで栽培。摘み取り体験も出来るという。 | ![]() その場で食べてみせる代表。鮮度が違う。 |
確かに、外には窯と薪が置いてありました。
そして別のハウスには、ボールを下手投げして倒した木柱の点数で争う「モルック」が出来る場所も。
「いや、本当はまだ競技人口が少ない内に日本代表を目指そうと思って我々がやり始めたんですが、本業が忙しくて出来なくなっちゃったので、いらした方に楽しんでもらおうと思って…。」
そして別のハウスには、ボールを下手投げして倒した木柱の点数で争う「モルック」が出来る場所も。
「いや、本当はまだ競技人口が少ない内に日本代表を目指そうと思って我々がやり始めたんですが、本業が忙しくて出来なくなっちゃったので、いらした方に楽しんでもらおうと思って…。」
![]() ハウスの外にはピザ窯が。イチゴのピザも焼けないかな~。 | ![]() モルックが体験できるコーナーも。目指せ、日本代表⁉ |
更にはドッグランやワークショップスペースも。
「ここでは、うちで栽培しているアンスリウムのフラワーアレンジメントをしてもらうんです。鉢はヒノキで出来ていて、それごと持って帰ってもらっています。」
「ここでは、うちで栽培しているアンスリウムのフラワーアレンジメントをしてもらうんです。鉢はヒノキで出来ていて、それごと持って帰ってもらっています。」
![]() アンスリウムのフラワーアレンジメントも可能。 | ![]() ヒノキの鉢に活けて、持って帰れる。 |
川俣町の山木屋地区は、嘗て計画的避難区域として避難指示が出ていた時期もありました。原発事故による土壌汚染が懸念されたことから、土ではなく、古着を細かく切ったポリエステル繊維を培地としてアンスリウムを育てました。その結果、今や川俣町はアンスリウム生産量日本一を誇ります。
イチゴ以外にも色々な事が出来る場所なんですね。
イチゴ以外にも色々な事が出来る場所なんですね。
![]() 生産量日本一のアンスリウムも育てている。 | ![]() 川俣町にとっては「復興の花」でもある。 |
「ただイチゴを摘んで終わりでなく、山木屋地区で楽しんで帰ってほしいという想いがあるんです。なので、ハウスの中で色々な事が体験できる場所を設けています。」
素晴らしい発想だと思います!
素晴らしい発想だと思います!
![]() ドッグランもある。雪や雨が降っても、安心だ。 | ![]() 山木屋地区を楽しんでもらおうと、ハウスに幾つもの”楽しみ”を用意した。 |
そして受付のハウスの中に、販売前のいちご大福が40個並んでいました!
いちごが大きい!! 普通のいちご大福よりいちごの存在感が大きく、比重はいちごの方が上ではないでしょうか?
いちごが大きい!! 普通のいちご大福よりいちごの存在感が大きく、比重はいちごの方が上ではないでしょうか?
![]() 受付のハウスに入ると… | ![]() 赤く輝くいちご大福が! |
実際に頂くと、いちごの甘さがあんこに負けず、それでいていちごのさっぱり感も味わえて、それにあんこも美味しい! 餅も弾力がしっかりしていてもっちもちの食感と餅らしい味わいもしっかりしていて、バランスがもの凄く良い。餅・あんこ・いちご全てをそれぞれ楽しめる大福です。これで250円⁉ 安くないですか?
![]() 1つ250円。新鮮さと値段、ともに人気の理由。 | ![]() 1つが大きい。選ばれしいちごが、大福の餅とあんこの上に鎮座する。 |
「本当は値上げしたいんです、あと10円は…。もち米も、うちの田んぼで作ったものです。」
もち米100%なので、翌日になったら硬くなってしまいます。
もち米100%なので、翌日になったら硬くなってしまいます。
![]() 本当は250円だと、厳しいらしい。 | ![]() 大福に使っているもち米も購入可能。1パック2㎏入り1000円。 |
「『賞味期間8時間のいちご大福』って言っているんです。あんこも家で彼が作っているんですよ。」
あんこ作りは、小豆を焚くのが手間で、多くの和菓子店などは製餡所で炊いたあんに、店それぞれの甘さをつけるのが多いのですが、自家製は大変でしょう?
あんこ作りは、小豆を焚くのが手間で、多くの和菓子店などは製餡所で炊いたあんに、店それぞれの甘さをつけるのが多いのですが、自家製は大変でしょう?
![]() 賞味期間8時間のいちご大福。良さが分かるキャッチフレーズだ。 | ![]() あんこも自家製。こちらの男性が焚くと言う。 |
「はい、40分ほど『美味しくな~れ、美味しくな~れ』と言いながら作っています。」
ん?どこかで聞いたようなフレーズ…(朝ドラファンなら分かる?)。こちらの方は県内出身ですが、川俣町が好きで地域おこし協力隊になり、スマイルファームを手伝っています。
ん?どこかで聞いたようなフレーズ…(朝ドラファンなら分かる?)。こちらの方は県内出身ですが、川俣町が好きで地域おこし協力隊になり、スマイルファームを手伝っています。
![]() あんこを作る青年は、川俣町の地域起こしに尽力する。 | ![]() 美味しくなったあんこを食べに、カムカムエヴリバディ! |
もち米とイチゴは自家生産、あんこも自家製、このお手製いちご大福が250円はお手頃過ぎ。もしかしたら今後値上がりするかも? ただ値段が上がったとしても、お勧めしたい逸品です。土日のみの販売で、予約は受け付けていませんので、早い者勝ちです。
![]() それにしてもイチゴの一粒が大きい。 | ![]() 餅で包み切れない位の大きさだ。でもこれくらいの量ゆえに、バランスが良い。 |
ほかにもこちらの農園では更なる挑戦もしています。
「こちらは無花果(いちじく)です。いま試しに栽培していて、巧くいくようであれば無花果もいずれは生産していきたいと思っています。」
嘗て「ぶらカメ」で新地町(しんちまち)に行った際、無花果の甘露煮が人気で、この農家のこの味付けが欲しいと生産農家ご指名で買っていく人がいるくらいですから、今後は川俣町でもそうした加工品が手に入る時が来るかも知れませんね。
「こちらは無花果(いちじく)です。いま試しに栽培していて、巧くいくようであれば無花果もいずれは生産していきたいと思っています。」
嘗て「ぶらカメ」で新地町(しんちまち)に行った際、無花果の甘露煮が人気で、この農家のこの味付けが欲しいと生産農家ご指名で買っていく人がいるくらいですから、今後は川俣町でもそうした加工品が手に入る時が来るかも知れませんね。
![]() 次なる生産を目指す無花果。 | ![]() もう葉が出ているものも…。成長が楽しみ。 |
これだけのイチゴを生産するのに、地域起こし協力隊のメンバーを入れても10人に満たないスタッフで運営していると言います。これから楽しみです。
イチゴ狩りは50分2100円(中学生以上)で、予約をしてから来園してください。
電話での問い合わせは、こちらです。
070-4084-2799
(つづく)
イチゴ狩りは50分2100円(中学生以上)で、予約をしてから来園してください。
電話での問い合わせは、こちらです。
070-4084-2799
(つづく)
![]() イチゴ狩りは5月いっぱいまで。 | ![]() 詰まれたイチゴを買う事も可能。 |
さて町のお勧めを伺うと
「山木屋地区は蕎麦も美味しいんですよ。町の在来種の蕎麦を食べられる『こまきや』という店がこの先にありますよ。あと納豆を作っている『やまのや』さんもお勧めです。自動販売機でも納豆を売っていますし、もしかしたらきょうも納豆を作っているんじゃないかな。」
それは素晴らしい情報です。今回は美味しいものがいっぱい食べられそうな予感、むふふ♪早速行ってみます。
その2「2度目の復活! 『山乃屋』で山木屋の納豆を守る」は、こちらをクリック。
「山木屋地区は蕎麦も美味しいんですよ。町の在来種の蕎麦を食べられる『こまきや』という店がこの先にありますよ。あと納豆を作っている『やまのや』さんもお勧めです。自動販売機でも納豆を売っていますし、もしかしたらきょうも納豆を作っているんじゃないかな。」
それは素晴らしい情報です。今回は美味しいものがいっぱい食べられそうな予感、むふふ♪早速行ってみます。
その2「2度目の復活! 『山乃屋』で山木屋の納豆を守る」は、こちらをクリック。
![]() 地域起こし協力隊のスタッフ(左)と、代表で記念写真。 | ![]() 「納豆を作っていますよ。」と教えて下さった。早速、向かおう! |
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