ニュースがみんなに
届くまで
届くまで
どんなスタッフが
働いてるの?
働いてるの?
- デスク
- 記者
- ニュース
キャスター
-
デスク
- ニュースを取材して放送するために、中心的な仕事をするのがデスクです。
- 世の中では今、どのようなことが話題になっているのか、記者がどのようなことを取材しているのか、また取材しようとしているのかなど、いろいろな情報を集めます。
- 取材するニュースを決め、記者に取材の指示をします。大きいニュースの場合は、中継車の出動などを決め手配したりもします。
- 集まったニュースのどれを放送するか、どの順番で放送するかなどを決めます。記者が書いたニュース原稿をチェックし、放送する秒数に合わせて校正してアナウンサーに渡します。
- 画面上でニュースをわかりやすくするために、ニュース原稿に合わせて字幕テロップやCG(コンピュータグラフィックス)などの制作を美術スタッフに依頼します。
- 完成した字幕テロップなどに間違いはないか、アナウンサーの読み間違いはないかなどもチェックします。
- 今伝えなくてはならないことは何なのかを常に考えています。
デスクに裏話を聞いてみた
Q どんなことを意識して仕事をしている?
何よりも「正確な情報を伝えること」を心がけています。情報を伝える上ではみなさんに心がけていただければと思います。もし間違った情報を伝えてしまうと、たくさんの人たちを傷つけてしまう恐れがあるためです。取材して放送するのは機械ではなく人間です。ですので、どうしても間違ってしまうことがありますが、どうすれば同じような間違いやミスを無くせるのか、報道に携わるメンバーで話し合うようにしています。
Q 大変だなと感じるのはどんなとき?
ニュースの時間には限りがあるため、決められた時間の中にどのように大切な情報を入れて、どのようにわかりやすく伝えられるかを考えるのが難しい点です。ニュースは30秒や1分、あるいは5分を超えるようなものまで、さまざまな長さがあります。「このニュースのポイントは何なのか?」「限られた時間内にどうやってわかりやすく伝えればいいか?」と考えることを大切にしています。
Q うれしいと感じるのはどんなとき?
福島中央テレビのニュースを見た人たちに「役に立った」と感じてもらえたときがとてもうれしいです。こういう病気が流行っている、こういう悪いことをする人がいるなどのニュースを見て「気をつけよう!」と思ってもらうこと、そして、気をつけたことで、大変な目にあわないようになってもらえればうれしいです。また、がんばっている人たちのニュースを見て「私もがんばろう!」と元気や勇気を与えられるようなニュースを放送できると、とてもうれしいです。
Q この仕事の面白いところは?
「これを取材に行こう」とか「きょうはこういうニュースを伝えよう」というテレビで放送するニュース内容を決めるのがデスクの仕事です。責任も重いですが、県民がいま知りたい情報や生活の役に立つ情報などを考え、多くの人が見るニュースを組み立てられるところに面白さを感じます。
Q デスクになるためにどんな資格や能力が必要?
ニュースを伝えるために「何が重要なのか」を判断する力と、テレビを見ている人に情報を伝えるための文章を書く力が必要だと思います。特別な資格は必要ありません。
Q みんなへメッセージ
テレビは新聞やラジオとは違って、映像や音声、文字などさまざまな表現方法を使ってニュースを伝えることができます。そして、子どもからお年寄りまで多くの人が触れるメディアです。インターネットが普及する時代になっても、一度に多くの人に早く情報を伝えることができるという特徴から、世の中に必要とされるメディアでもあります。ニュースを通して人の役に立ちたいと思う人がいれば、ぜひテレビ局に入って欲しいと思います。- 放送直前に大きなニュースが飛び込んで来ると、ニュースセンターは大変です。予定していたどのニュースと差し替えるのか、何秒にするのか、映像は入ってくるのか、中継車を出すべきなのか。このようなことを、瞬時にデスクが判断しなくてはなりません。その判断が、伝えなくてはならないニュースをきちんと伝えられるかどうかに大きくかかわってくるのです。デスクは、どのような場合もパニックにおちいらない冷静な判断力と、統率力が求められると思います。
-
記者テレビ局の記者は、デスクから指示のあったニュースや、自分で調べている独自のニュースを取材します。世の中がどのように動いているか、何が問題になっているか、これから何が問題になりそうか、テレビを見ているみなさんが何を知りたいのかなどの情報を収集し、詳しく取材します。取材先では、見たり聞いたりしたことを、「5W1H」の基本にもとづいてメモを取ります。正確でわかりやすい原稿を書くには、この「5W1H」がとても重要です。できるだけ詳しく取材し、メモをもとに原稿にまとめ、パソコンに入力します。事件や事故の現場、記者会見場などからも、携帯電話回線につないだパソコンから原稿を送ります。
自分でインタビューをし、それがそのまま放送されることもあります。また、中継現場からリポートをすることもあります。
取材をするときは、「正確で公正な報道をしているか」「基本的人権を尊重し、取材される人を傷つけていないか」などに十分に気を配っています。
記者は、ニュースをわかりやすく伝えるために、日頃からいろいろな知識をたくわえ、常に勉強をしていることが求められます。記者に裏話を聞いてみた
Q いつも意識していることは何?
身の回りで起きていることに興味や関心を持つようにしています。テレビで伝えられるニュースだけではなく、新聞やSNS、インターネットなどでもニュースを見て、今世の中で何が起きているのか、どんなことが問題になっているのかを毎日欠かさずチェックします。
原稿は、わかりやすく書くことをいつも意識しています。テレビを見ている人がすぐに理解できる内容か、わかりにくい言葉はないか入念に確認します。例えば「地震で家屋が倒壊した」といった書き方ではなく「地震で家が壊れた」のように、ニュースの原稿では耳で聞いてわかりやすい言葉に直します。Q 大変だなと感じるのはどんなとき?
ニュース原稿は、伝えたいことが山ほどあっても伝えられる量に限りがあります。どれが大切かを見極めて書くことが重要なのですが、難しく、たくさん悩みます。テレビの記者が新聞記者と違うのは、その日のお昼や夕方のニュースで放送するために、原稿の締め切りの時間が早いことです。みなさんに早く情報を届けるために「すぐに原稿を出さないといけない、でもよりよい原稿にしたい!」と考えながらニュース原稿を書いています。
記者という仕事をしていて大変だと感じるのは、どんなときでも取材に出る気持ちでいないといけないということです。事件や事故、大きな災害があった時には夜中であろうと早朝であろうと容赦ありません。地震が発生すれば、被害の状況などを取材しながらすぐに出社します。「眠くてつらいなー」と感じるときもありますが、現場に到着するとそんな気持ちもどこかに吹き飛んでしまいます。地震や水害など大きな災害は、いつ発生するかわかりません。そのため、食事はとれるときにしっかりととっておく。これが記者の鉄則です。Q うれしいときはどんな時?
取材した人から放送後に「ありがとう」と言ってもらえたときが一番うれしいです。取材した後に手紙を送ってくれたり、定期的に連絡をくれたりする人もいて、とても励みになります。
福島中央テレビでは生まれた赤ちゃんを紹介する「きぼう」というコーナーがあり、「楽しみに見てるよ」と声をかけてもらえることがよくあります。たくさんの人にニュース番組を見てもらっていることを実感してうれしくなると同時に、もっとがんばろうと気合いが入ります。Q この仕事のおもしろいところは?
記者をしていなければ会えない人たちと出会えることです。有名なスポーツ選手や芸能人、政治家や会社の社長などテレビ局の名刺があれば、いろいろな人に会って話を聞くことができるのがおもしろいところです。そうした人たち会って話を聞くことで、新しい発見があり、とても勉強になります。
春は全国でも有名な三春町にある「三春滝桜」に取材に行ったり、冬は会津のスキー場を取材したりと、取材を通してたくさんの福島の良さに触れられることが楽しいです。福島県内だけでなく全国のたくさんの場所に行けることも記者の魅力の1つです。Q 記者になるためにいまからやっておくべきことは?
少しでも興味を持ったものには挑戦してほしいです。東京オリンピックが開催されたときにバドミントンの試合を取材しました。私は中学時代、バドミントン部に所属していたので、そのときの経験や知識が生かされました。いろいろな経験をしていることが記者の仕事の役に立ちます。
また、普段からいろいろな人と話をしてみてください。ニュースで取材する人は小さな子どもからお年寄りまで性別や年齢も様々です。学校では、同じ学年の人と話すことが多いと思いますが、先生や地域のお年寄りなど大人と話すことに慣れておくといいと思います。そして、いろいろな考えに触れてみてほしいです。Q どんな人がテレビ局の記者に向いている?
いろいろなものに興味や関心がある人が向いていると思います。事件や事故だけではなく、スポーツや地域の話題など、取材する分野は様々です。得意な分野があることも強みになりますが、どんな取材を任されても興味を持って取材できると楽しいと思います。
記者になるためには文章を読む力や書く力だけではなく、人の話を聞く力が必要です。話の聞き方によって、取材する人から引き出せる情報が変わってきます。また、自分もテレビを見る視聴者として「普通の感覚」を持っていることも大切です。「これはおもしろい!これはわかりにくい...」などの感想を持ちながらテレビを見てもらいたいです。Q 記者の必須アイテムは?
ノート・ボールペン・パソコン・スマートフォンは取材をして原稿を書くために欠かせません。また、災害や事故など何かあればすぐに動画を撮影できるように、小さなデジタルカメラをいつも持ち歩いています。ほかにも、正しい日本語を確認するときには「記者ハンドブック」という辞書のようなものを使います。Q みなさんにメッセージ
記者は大変そう...というイメージを持っている人もいるかもしれませんが、普段会えない人と会えたり、なかなか行けない場所に行ったり、毎日刺激があっておもしろい仕事です!自分が興味のあるテーマで取材することもできて、やりたかったことが少しずつ実現し充実した日々を過ごしています。記者の仕事に少しでも興味を持ってもらえたらとてもうれしいです。 -
ニュースキャスターニュースキャスターは、テレビ番組の中でニュースを正しくわかりやすく伝える仕事です。そして、伝えるだけではなく自らも取材をします。取材では、政治・経済・教育・防災・スポーツなどさまざまな専門家たちとの人脈を築き、ニュースをあと一歩深く考える工夫もしています。「アナウンサーとニュースキャスターの違いはなに?」と聞かれることがあります。情報をスタジオで伝える意味ではアナウンサーとキャスターは同じですが、ニュースキャスターはスタジオで情報を伝えることだけではなく、自ら取材することに力を入れています。ときには取材現場から直接、中継で情報を伝えることもあります。ニュースで大切な情報や役に立つ情報を伝えるためには、記者に頼るだけではなく自らもニュースの現場を知る必要があると考えるからです。ときにはつらく苦しい場面に立ち会うこともあります。それでもニュースを読むだけではなく、現場の声を心に浸して伝えることがこだわりです。
キャスターに聞いてみた
Q いつも意識していることは何?
ニュースを「じぶんごと」として考えてもらうことです。例えば「火事や交通事故、事件など人の不幸をなぜ報じるのか?」とよく聞かれます。それはニュースを見た人が命を守る行動につなげ、同じような事件や事故が起こらないでほしいという願いにほかなりません。1人1人がニュースを見て考えてもらえることを大切にしています。Q 難しいなと感じるのはどんなとき?
どうやって見ている人に「伝わるニュース」を放送するかです。
私たちは映像や言葉を通してニュースを「伝える」立場ですが、一方的に放送するのではなく視聴者のみなさんに「伝わる」ことが大切だと考えています。この表現で、この映像で、このグラフィックで伝わったのか?100点満点の放送は一度もありません。Q うれしいと感じるのはどんなとき?
取材を通した人との縁が思わぬところで実を結ぶときです。スポーツの取材で出会った高校生が、職場見学で福島中央テレビをたずねてくれたことがありました。「あのときに取材を受けてテレビ局を目指そうと思いました」と言われたときは、涙が出そうになったことを覚えています。また、ニュースを見てくれた人から感謝の言葉をいただくときも、この上ないやりがいです。Q ニュースキャスターのおもしろいところは?
いままで多くの人が知らなかった新しい情報を取材して伝えられることです。
取材を受けてくださる人が本音を語ってもらえるように準備を重ね、放送につなげられた瞬間はおもしろさを感じます。また、生放送ならではのハプニングがあったときに、冷静に考えて乗り越えられたときはやりがいを感じますね。テレビは個性豊かな出演者が多いですので、ツッコミ役に回ることが多いです。Q 子どものころにやっておくべきことは?
「雑談力」を養うために得意分野を作ることです。
取材では相手にストレートに直撃することが必ずしも本音を引き出せるとは限りません。カメラで撮影していない場面での「雑談」が信頼につながります。雑談する力はとても大事です。私は、子どものころから夢中になった格闘技の観戦や旅行での体験が間違いなくいきています。Q どんな人がテレビ局のキャスターに向いている?
「自分を出しすぎない人」です。
ニュースの主役は取材を受けてくれた人と視聴者のみなさんです。キャスターはその橋渡し役にならないといけないと思いますし、自分を出しすぎるとバランスがおかしくなります。テレビ放送の中でおやじギャグを言う私が何を言っているんだ?と思うかもしれませんが、本当はそう意識しています。Q キャスターになるために必要な資格や素質はある?
資格や素質で絶対に必要なことはありません。その地域を愛し、伝えたいという熱い思いがあれば十分です。Q みんなへのメッセージ
長年ニュースキャスターを務めていますが、今でも、初めて出会う人、初めて訪れる場所、初めて知ることなど、初めてを経験することが多くあり、それがキャスターの仕事の魅力です。これからもニュースの最先端に触れながら、わかりやすい伝わるニュースを目指していきます!