ニュースがみんなに
届くまで
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ニュースの流れ
情報収集
編集会議
どのニュースを取材し放送するかを決めます
- 記者たちが集めたさまざまな情報の中から「いま問題になっていること」「これから問題になりそうなこと」「テレビを見ているみなさんが関心を寄せていると思われること」などを、デスクや記者、キャスターが集まって打ち合わせし、ニュース番組の中でどのニュースを取材し放送するかを決めます。
- 編集会議ではニュースをどの順番で放送するかデスクがスタッフで伝えたり、見ている人にわかりやすく伝えるための話し合いを行ったりもします。わかりやすく伝えるために美術を担当するスタッフとも話し合い、スタジオにある大型のモニター画面やCG(コンピュータグラフィックス)の使い方などを決めます。
取材
記者とカメラマンが情報や映像を集めます
- 記者は、事件や事故などの現場でメモをとりながら取材をします。テレビの取材はメモをとるだけは終わりません。カメラマンが現場の詳しい様子を撮影します。そして、ニュースをより詳しく伝えるためにインタビュー取材を行うこともあります。また、アナウンサーやニュースキャスターが取材にでかけることもあります。現場からリポートしてテレビでは伝えられない「味」や「匂い」などの感覚を伝えるように工夫します。
- 取材の基本は「5W1H」です。事故が起きた場合、「いつ」「どこで」「だれが」「なんの」事故を起こしたのかを調べます。そして、その事故は「どのように」起きたのかを調べ、「なぜ」 起きたのかの原因を探ります。記者が自分の目で確かめるだけではなく、現場を目撃した人や警察官などにも話を聞いて情報を集めます。
- 大きい事件や事故が起きた場合は、中継車も出動します。テレビのニュースはいち早く伝えることが重要です。中継車を使って現場から直接、記者やアナウンサーがニュースを伝えることもあります。また、最近では中継車よりも素早く移動できるモバイル中継を使うことが多くなりました。携帯電話がつながる場所では、リュックほどの大きさの送信機を使って、現場から直接ニュースを伝えることができるようになりました。
原稿作成・編集
テレビ放送する原稿や映像をつくります
- 記者は、取材したときのメモや資料をもとにニュース原稿を書きます。ニュース原稿は、かつては原稿用紙に鉛筆で書いていましたが、現在はパソコンで専用の原稿システムを使っています。
- デスクは、記者の書いたニュース原稿に間違いがないかをチェックするとともに放送するニュース枠の秒数に合うように校正します。また、それぞれのニュースのタイトルを考え、集まったさまざまなニュースをどの順番で放送するかを決めてニュース番組全体の流れを決めます。
- アナウンサーは、放送が決まったニュース原稿を読み方やアクセントなどをチェックしながら下読みをします。このとき、読み間違いがないように周りの人にも聞こえるように大きな声で下読みをします。そして、文節ごとの秒数をニュース原稿に書き込んで映像の編集担当者に渡します。
- 編集担当者は、アナウンサーが下読みした文節ごとの秒数に合わせてニュース映像を編集します。編集とは、カメラマンが撮影した映像や視聴者から提供された映像などをもとに、ニュースの内容にあった映像を選び、テレビで放送するためにつなぎあわせることです。
- 美術スタッフは、ニュースがテレビ画面を通してわかりやすく伝わるように、ニュース原稿に合わせて字幕やCG(コンピュータグラフィックス)などを作ります。
放送
準備が整い、いよいよ放送です
- アナウンサーがスタジオに入り、いよいよニュース番組の本番です。ニュース番組はデスクが決めた順番にそってニュースが放送されます。放送の直前や放送中にも新しいニュースや緊急のニュースが入ってくることがあるため、ニュース番組は生放送で行われます。
- 放送中はニュース原稿を読むアナウンサーだけではなく、たくさんのスタッフが同時に働いています。スタジオではアナウンサーを映すカメラマンやデスクからの指示をアナウンサーに伝えるフロアディレクターがいます。副調整室<サブコントロールルーム>には編集したVTRを送り出すディレクターやテレビ画面に字幕テロップを表示させる美術スタッフなどがいます。ニュースセンターのスタジオからニュース番組が放送される場合は、無人カメラが使われます。
- ニュース番組は、副調整室から主調整室<マスターコントロールルーム>に送られます。そして、主調整室からでたテレビ信号は、福島中央テレビの屋上にある鉄塔から電波になって山の上にある送信所へ送られ、そこからみなさんの家庭にあるテレビへと届きます。