閉店した町中華の味を再び…！お客さんの声と料理漫画に背中を押されて再出発いわき市の炒飯専門店「東や3代目」

Chu! PRESS

2023.06.26

#東や3代目

#中華一番

いわき市小名浜に6月12日にオープンしたばかりの炒飯専門店「東や3代目」。

「小名浜第一ホテル」のすぐそばにある

中継に訪れた大橋聡子アナウンサーが厨房をのぞいてみると、熱々の中華鍋を軽快に振るご主人・東孝之さんの姿が！

中華鍋の上で舞う炒飯の香りに、食欲がそそられる…！

お皿にポンっと盛られたのは、炒められたご飯と卵がツヤツヤと輝く炒飯！でもこれで完成ではない。

出汁の味がしっかりと染み込んでいる

ここにさらに麓山高原豚とタレを絡めた焼肉をのせたら、「秘伝焼肉炒飯」のできあがりだ。

炒飯＋たっぷりの焼肉！

この「秘伝」というのは、実は去年12月に閉店した「お食事処東や」の人気メニュー「焼肉定食」の「秘伝のタレ」のこと。ニンニクと玉ねぎがしっかり効いた濃厚なタレ…これを使った炒飯だ。

かつて一番人気だったメニュー

「お食事処東や」は、1948年に創業した小名浜の町中華の店。東さんの祖父が初代、父が2代目として営み、74年にわたって愛されていた。しかし、去年12月に母キヨさんが倒れて営業に手が回らなくなり、泣く泣く閉店することに…。

地元で愛される名店だった

東さんは3代目として跡を継いでいた

それから6か月後。炒飯専門店として再起を図ることにしたのが「東や3代目」だ。再びオープンしようと決意したのは、お客さんからの手紙がきっかけだった。

東さん宛に届いた、励ましや感謝の手紙

「お母様、ご体調悪い報せとお店閉店に驚きと心配の胸中です」
「どこよりも一番おいしい食堂でした。あの味が食べられないのが残念です」

あたたかい言葉の数々に、心が奮い立つ！

「もう一度食べたい」というお客さんの言葉に背中を押され、復活を決意！

炒飯専門店として再出発するには…

復活までの間、町の食堂から炒飯専門店として再起を図るヒントになったのは、料理漫画「中華一番」だった。バイブルであるこの漫画には、東さんの座右の銘がある。それが、次の2つだ。

東さんの「座右の銘」その1

東さんの「座右の銘」その2

炒飯専門店にしたのは、「お食事処東や」で炒飯が人気だったから。また、福島県のオリジナル品種である「天のつぶ」を使って、福島の米のおいしさを県外、そして世界へ発信したいと思ったから。
そして、「おいしいものを作って、お客さんに恩返しをしたい！」という想いから、漫画に登場した炒飯からヒントを得て、特別な炒飯を作ることに。

この炒飯からヒントを得た味とは…？

それが…「爆旨えびちり炒飯極」だ。

伝統を覆す一皿に!!

漫画では、エビチリのチリソースにケチャップではなくトマトを使用。それをヒントに、トマトと海老の頭を使った特製のチリソースを開発した。立ち上る湯気からも、エビの濃厚な香りが！
早速いただいた大橋アナ、大粒のエビのぷりぷり感に感動！エビの濃厚な味にトマトのさっぱり感…オリジナリティあふれるおいしさだ。

見た目も湯気も、そして味もおいしい！

オープンまでの間には、資金繰りや人材面で思うようにいかなかった時期も。そんな時、漫画の中のセリフにたくさん勇気づけられたという東さん。そこで、感謝の思いを「中華一番」の作者である小川悦司先生に伝えたところ…

小川先生がイラスト入りの色紙を描くのはめずらしいこと

一生の宝物に！

激励の色紙と手紙を送っていただいたんだそう。「『中華一番』がなかったら生まれなかった味を、先生にもぜひ食べてもらいたい」と話す。

左の2つは、エビの大きさが違う

提供している炒飯は、全部で6種類。テイクアウトがメインだが、店内でもいただくことができる。さらに、デザートに「手作り濃厚杏仁豆腐」も。濃厚で香りが良く、口に入れるととろけていく絶品スイーツ！一人前ずつ作っているため、1日8個限定だ。

数量限定のため早い者勝ち！

いずれの商品も、ゆくゆくはオンラインでも購入できるように準備しているとのこと。あの「東や」の味を待ち望み、また食べられる!!と楽しみにしている人も多いはず。「これまで支えてもらった地域の方に恩返しを…！」と励む東さんの想いと自信作の数々を、存分に味わいたい。

Chu!PRESS編集部