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Chu! PRESS

2023.06.23

【神尾佑 酒に交われば】酒を愛した男、又兵衛が生み出した「地酒」。いわき市の「四家酒造店」

【神尾佑 酒に交われば】酒を愛した男、又兵衛が生み出した「地酒」。いわき市の「四家酒造店」
福島県出身の俳優・神尾佑(ゆう)さんが県内の酒蔵を訪ね、その酒蔵にまつわる物語を紐解いていく番組「神尾佑 酒に交われば」。

日本酒王国福島県には、50を超える酒蔵がある。今回訪れたのは、いわき市の「四家酒造店」。酒を愛した男に始まり、いまや市民が愛してやまない「地酒」の物語だ。
かつての「炭鉱の町」
かつての「炭鉱の町」
かつては常磐炭鉱で栄え、時代の流れとともにベッドタウンになった、いわき市内郷。
右側が母家、奥が酒蔵
右側が母家、奥が酒蔵
この地に、又兵衛(またべえ)という人物が江戸時代末期に開いた蔵がある。それが「四家酒造店」だ。
下戸ゆえ、商売ものには手を出さない
下戸ゆえ、商売ものには手を出さない
又兵衛から数えて7代目にあたる蔵元、四家 久央(しけ ひさお)さん。実は蔵元…すぐに酔っぱらってしまうので、お酒は全然呑めないという。そんな蔵元に案内していただき、まずは又兵衛の記録が残る母家へ。いったいどんな人物だったのか。
立派な梁
立派な梁
明治初期に建造された、どっしりとしたお屋敷。その奥の座敷に、酒造りを始めた初代の蔵元、又兵衛の画像が飾られていた。
磐城平藩の給人
磐城平藩の給人
磐城平藩につかえる村の有力者だった、四家又兵衛。自ら「真酒(まことのさけのみ)」を名乗り、1845年に酒造りを始めた。酒好きが高じて、自らも楽しむために酒蔵を興した男だ。
一升で153文。約2000円くらいだったか
一升で153文。約2000円くらいだったか
又兵衛がしたためた書の一部
又兵衛がしたためた書の一部
又兵衛がしたためた書が、数多く遺されている。「お酒を、この紙に書かれている値段で売ってくださいね」といった酒造りに関することのほか、「平の方の城下町で相撲興業があった」といった日常のことまで書き記すなど、筆まめな人だったようだ。
いわき市民に愛されている酒
いわき市民に愛されている酒
又兵衛の名を冠した酒は、9割以上がいわき市内で消費される。地元に根ざした、まさに「地酒」だ。「真酒(まことのさけのみ)」の思いをつないだとっておきの一杯、又兵衛純米酒「いわき郷(ごう)」を熱燗でいただこう。
酒好きの男が生み出した味とは…?
酒好きの男が生み出した味とは…?
米の味が感じられるもすっきりとした味わい。ひと口いただくと「あーうまい!」と声が漏れ出てしまうほどのおいしさだ。
「甘ったるくなくて、うまい!」
「甘ったるくなくて、うまい!」
酒のお供は「サバの味噌煮」。小名浜の水産加工業者「さすいち小野水産」が、いわきで揚がったサバを「いわき郷」で煮込んだものだ。真空パックにして販売されている。
「いわき郷」を使っているだけあって、マッチングが良い
「いわき郷」を使っているだけあって、マッチングが良い
このほか、いわきで揚がったほっけを、又兵衛の酒粕で漬け込んだ商品も。それを包んで握ったおにぎり「又兵衛しまほっけ」は、2021年の「お弁当・お惣菜大賞 おにぎり部門」において、日本一の最優秀賞に輝いた。
ぱかっと割ると、中にはほっけがたっぷり!
ぱかっと割ると、中にはほっけがたっぷり!
おにぎりやサバ味噌に活用するなど、地元の企業からも重宝される酒。そんな又兵衛を生み出している酒蔵で、昔ながらの酒造りの道具を見せていただこう。
入口にはまず、どっしりとした「和釜」が
入口にはまず、どっしりとした「和釜」が
平成に入り改装された酒蔵に足を踏み入れると、まず出迎えてくれるのは酒米を蒸す大きな「和釜」だ。
取材許可をいただき、麹室へ
取材許可をいただき、麹室へ
そして、雑菌から守るため清潔に保たれた「麹室」へ。ここに鎮座する「床(とこ)」で、蒸し米に種麹をまき、揉みほぐして麹菌を増やす。できた麹は、奥にある部屋の棚へ。ゆりかごとも言える棚で一晩過ごすと、乾燥麹となる。
「床」でできた麹を、棚に並べる
「床」でできた麹を、棚に並べる
麹を乾燥させて酒造りに使う
麹を乾燥させて酒造りに使う
続いて、タンク内をかき混ぜる「櫂棒(かいぼう)」。酒の状態に応じて使い分けるため、先端が丸いのと細長いのとさまざまだ。
昔からの知恵が、いまの酒造りに活きている
昔からの知恵が、いまの酒造りに活きている
米を仕込んだ直後は非常に固いため、先端が小さくて丸いものを使う。抵抗が少ないため、ぐっとタンクの下まで入れてかき混ぜ、ガスを抜くという。発酵が進んで抵抗が減ると、今度は先端がひと回り大きいものを。そして、絞る直前になると液体になってくるため、先端が細長く大きな「櫂棒」でかき混ぜる。すると、きれいな酒に仕上がっていく。
タンクに酒が何リットル入っているか?
タンクに酒が何リットル入っているか?
T字の棒は「尺」。タンクに入っている酒の量を測る際に使う道具だ。タンクの横に渡した定規に沿って「尺」を垂直に下ろす。タンク内の空間を測って計算することで、残りの酒の量を割り出すというものだ。
白を青の「蛇の目」模様
白と青の「蛇の目」模様
さらに、よく目にする「利き猪口」。白いところで酒の色を見て、青い線のところで濁りや照りを見る道具だ。
ここで共に生活して、酒造りに励む
ここで共に生活して、酒造りに励む
これらの道具を活かすのが、蔵人たち。冬になると岩手などから南部杜氏や蔵人4〜5人がやってきて、酒蔵の中で寝食を共にして酒を造る。「酒造りの時期だけ蔵人さんを呼んでいる酒蔵は、県内でもおそらく少ないと思う」と蔵元は話す。

2020年は新型コロナの影響で酒造りを断念したものの、2021年には無事再開。そして2022年、新たなコラボ商品が誕生した。それが…
「ちゅ〜ちゅ〜」とは…?
「ちゅ〜ちゅ〜」とは…?
「ちゅ〜ちゅ〜又兵衛」。先にいただいた又兵衛純米酒「いわき郷(ごう)」と同じ酒だが、ストローのような棒と枡がセットに。おそるおそるいただいてみると…
ストローで酒を呑む…不思議だ
ストローで酒を呑む…不思議だ
香りのすごさにびっくり!樽をパカーンと割って注がれたような檜の香りが広がっていく。
想像を超える香り高さに驚く
想像を超える香り高さに驚く
これは、割り箸などを作っているいわき市の「磐城高箸」の代表、髙橋 正行さんが、香りの良い檜の間伐材を有効活用しようと考えたものだ。「日本酒を楽しく飲んでほしい」という思いから生まれた、楽しむための一つのアイテム。
おいしさと同時に、おもしろさがやってくるよう(笑)
おいしさと同時に、おもしろさがやってくるよう(笑)
しかし「ちゅ〜ちゅ〜」と付けられて、又兵衛は苦笑いしているかもしれない。神尾さんも、ストローで吸った後にこみ上げてくる笑いが止められず…(笑)。

酒を愛した男、又兵衛。地元で愛され続けながら、その心意気はさまざまな形で受け継がれている。

Chu!PRESS編集部
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