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2023.03.09

「人間関係に疲れる」ではなく「大切な居場所」になる!子育てや生活の悩みを共有する女性のためのコミュニティとは【座談会】

「人間関係に疲れる」ではなく「大切な居場所」になる!子育てや生活の悩みを共有する女性のためのコミュニティとは【座談会】
核家族化が進む中で、夫の転勤で初めての土地で暮らすことになったり、近くに両親がいない環境で子どもを産み育てたりする場合、母親たちは様々な悩みに直面します。その悩みを誰とも共有できずにいると、心も体も疲れ果て、生活にも仕事にも支障が生まれてしまうかもしれません。そんなときに心強い味方になってくれるのが子育てサークルや主婦サークルなど「コミュニティ(地域共同体)」の存在です。

福島県にも同じ趣味の人たちの集まりや同じ目的を持って活動するコミュニティがたくさんあります。しかし、引っ込み事案な人にとっては「人間関係がわずらわしくならないか」「他の人たちの輪に溶け込むことはできるのだろうか」と感じることもあるのではないでしょうか?

ただ、もし自分にぴったりのコミュニティを見つければ生活がもっと楽しく、もっと充実するかもしれません。

今回の記事では、福島県内で女性のためのコミュニティを立ち上げた3人にお話しを聞きました。 お話を聞いたのは『一般社団法人 tenten』の藤本菜月さん、『しゅふコミ』の横尾恵美さん、『株式会社ケイリーパートナーズ』の鷲谷恭子さんです。
【座談会参加者】
藤本菜月さん
福島県福島市を中心に県外からの転入女性のコミュニティ『一般社団法人 tenten』を運営。福島の暮らしの中で生まれた商品を販売するセレクトショップ『ent』を福島市にオープン。

横尾恵美さん
ママたちのコミュニティ『しゅふコミ』を運営。「ママを一人にしない」「子育て中の新しい働き方を作る」「地域ぐるみで子育てする環境を作る」を理念に掲げ、今年度は行政と一緒に「子育てバイブル」などを作成。Instagramで日々の情報発信をし、現在フォロワーは4000人以上。

鷲谷恭子さん
人材不足に悩む企業へ新しい形のアウトソーシングを提供する『株式会社ケイリーパートナーズ』の代表。女性がイキイキと働き続けられる社会の実現を目指し、企業や行政と連携して多方面で活躍。

佐藤宏美(聞き手)
未就学児・小学生の2人の子どもを育てながら家族で個人塾を経営。フルリモートで株式会社ケイリーパートナーズの業務にも参加。

■地域が大好きと思わないのにコミュニティを作った?

Q:まず初めにお伺いしたいのは、世の中に様々な地域コミュニティがある中で、自らが新たにコミュニティを立ち上げようと思ったきっかけは何だったのでしょう?
【画像】藤本菜月さん/転入女性のコミュニティ『一般社団法人 tenten』運営
【画像】藤本菜月さん/転入女性のコミュニティ『一般社団法人 tenten』運営
【藤本さん】
福島に来たきっかけは、夫が出身地の福島県に赴任したからというシンプルな理由です。コミュニティを作ったきっかけは“自分がほしかったから”というのが理由です。それまではバリバリ仕事をしてきて、新天地でもいままでのように仕事したいと思っていましたが、最初の赴任先で自分が思うような仕事がありませんでした。

その後、2年から3年で夫の勤務地が変わり、私は定職に就けずにいました。「雪深い地域で私は毎日なぜここにいるんだろう」と鬱々とする日々でした。「友達も知り合いもいない状況でみんなどうしているんだろう。こういう状況の人って知られていないよなー」と思いつつ、何もしないでいることがもったいないなと思っていました。
そんなときに、たまたま知り合ったご夫婦が茨城県と福島県で二地域居住を楽しまれていました。その方の自宅に招いていただき色々な話をするうちに、「自分から行動を起こそう」というマインドに変わったんです。それが、県外から来た女性たちのコミュニティを作ったきっかけです。
【画像】横尾恵美さん/ママたちのコミュニティ『しゅふコミ』運営
【画像】横尾恵美さん/ママたちのコミュニティ『しゅふコミ』運営
【横尾さん】
私は、出産前まではエステティシャンとして東京都で働いていたのですが、東日本大震災が発生した後に長男を出産し故郷の福島県に戻ってきました。放射能が心配で外に出られず、子育てに孤独さを感じ、ある子育てサークルに参加することにしました。そうした中で、少しずつでもいいから前に進む福島県を発信していかなければいけないと思い、自分の祖父の畑で栽培していたヘチマを使って化粧品を作り始めました。その作成過程で、身近にいるママたちが様々なお手伝いをしてくれたんです。その経験から「主婦の力を使いたい。そして、ママたちが輝けるコミュニティがあったら自分も楽しいだろうな」と思ったんですよね。

 

■コミュニケーションのポイントは“ゆるく繋がる”こと

Q:お2人とも新たなコミュニティを作ったきっかけは「自分事」から始まり、同じ境遇にいる女性や周囲のママたちのために「自分にも何か出来ないか」と考えたことでした。一方で、気になるのは、立ち上げたコミュニティをどのように運営しているかということです。コミュニティ活動を持続するためにどんな工夫をされているのでしょうか?

【藤本さん】
私が運営するコミュニティ「tenten」では、県外から転入してきた女性をメインターゲットにしていますが、その方たちが同じような転入者たちと交流する座談会形式の「tentenカフェ」というイベントを定期的に行っています。この会を行う上で意識しているのは、つながりの緩さと参加するための敷居を低くしているところです。そして、場所の選定もこだわっていて、継続的に参加してくれる方たちがつながっていけるようにという願いを込めて人が集まりやすい場所を設定しています。 参加してくれた方も、その後それぞれの開催場所でのつながりが出来て再度お店に訪問したり、会に参加した方同士でさらに交流したりと活動の幅や行動の範囲を広げられています。
【佐藤(聞き手)】
実際、私が運営する塾を「tentenカフェ」の会場として場所を提供した際、郡山市で子どもの学習のことを相談したかったという親御さんとつながりができたんですよ。

【藤本さん】
わー!嬉しい。そういうつながりって自分では作りにくいし、作ろうと思っても難しいと感じる方も多いから、自然発生的に地域の方とつながってくれることがすごく励みになります。

【横尾さん】
わかります!「しゅふコミ」もそういった意識は特段していないですし、正式な会員という枠はあいまいで、常時10人前後で活動をしている状態です。その時その時でできる人ができることをやるといった形態です。人を固定化するのではなく、地域とのつながりや、人間のつながりを作れるようにしているんですよね。コミュニティが「しゅふコミ」というネーミングですが、利用するのは主婦だけとは限らないんです。その地域で子どもを育てたいけどどこに相談すればいいのか、この地域で過ごしていくにはどうすればいいのかといった、昔であれば気軽に近所に聞けたことが今の世の中では難しい場面が多くなっています。そんな時に「しゅふコミ」のSNSで情報を得たり、相談BOXやDMなどで直接疑問点を質問してくれたりすれば、それに対して先輩ママや地域のママたちが様々なアイディアを出してくれる。そんなところから「この地域に住んでいいんだな」「子育てしていけるな」という安心感を持ってもらいたいですね。

【佐藤(聞き手)】
教えてあげるといった形ではなく、質問に対してはあくまでも同じ目線で悩んできた仲間だよという視点なので、質問する方も気軽に聞いてくれますよね。先日も「新一年生の悩み」といった質問が来たので、一緒にインスタライブを行い様々な質問に答えました。ママ友と気軽に話すイメージでインスタライブ中も沢山の意見や質問が来てすごく勉強になりました。

■“自然体で参加する”ことで様々な悩みを共有し居場所をつくることができる

人間関係の煩雑さや他の人の気持ちの揺れ動きなど、その場の雰囲気を読むことが苦手な私は子どもを産むまではなるべく地域のコミュニティには属さないように無意識に過ごしていたと思います。いまは私自身「しゅふコミ」の一員として活動し、子育てをしながら仕事を続けていく中でコミュニティの必要性を感じる場面もありますが、それでも「コミュニティって必要?」と考えてしまうことがありました。しかし、今回の座談会でみなさんのお話を聞き“自然体”で参加することで、コミュニティは様々な悩みを共有し解決の手助けをしてくれる存在になると感じました。

そして、やはり女性がメインのコミュニティを運営していく際、一番肝となるのは「人間関係」だと思います。それぞれの性格や相性なども考慮したり、気を使ったり。そうした中で、藤本さんも横尾さんもコミュニケーションの取り方が自然体で参加しやすい環境を作っています。参加メンバーの話を真摯に受け止めはするものの、それを決して自分に完全に置き換えるのではなく、一歩引いた目線で物事を見ていく。そんな活動をしています。この立ち位置の上手さこそ、コミュニティを継続していくコツなのだと感じました。

女性のためのコミュニティを運営している方々からお話を聞くと「人間には『居場所』と『役割』が絶対的に必要なんです」という意見が最終的に出てくるそうです。それは女性のためのコミュニティに限ったことではありません。多くの人にとっても自分を承認してくれる居場所が必要で、そこで安心や楽しみを感じることで人間らしい暮らしが成り立つのかもしれません。そして、それぞれが参加するコミュニティの中で『役割』を作ることができれば、やりがいや生きがいも生まれてくると感じました。
 

■コミュニティの力はビジネスにも生かすことができる

「居場所」をつくり「役割」を得ることで生活の中にやりがいを生み出すのがコミュニティですが、その力を活かしているのが「株式会社ケイリーパートナーズ」です。コミュニティの力がビジネスにどのように結びつくのか、代表の鷲谷さんに伺いました。
 
【画像】鷲谷恭子さん/『株式会社ケイリーパートナーズ』代表
【画像】鷲谷恭子さん/『株式会社ケイリーパートナーズ』代表
【鷲谷さん】
私は20代、長時間勤務が当たり前のような、いわゆるマッチョな働き方をしていました。ただそれは独身で体力もあるからできていたといった側面もあります。そうした働き方は、結婚や出産とライフステージが変化する中では持続可能ではないと感じたんです。それぞれが望む多様な働き方を実現しながら、チームプレーで仕事のパフォーマンスを上げる。それぞれが得意なことをスタンドプレイで実施するのではなく、一つの仕事をあえて複数人で行う。

「ケイリーパートナーズ」で実践するワークシェアリングは、多くの人たちがそれまでの人生で属してきたコミュニティでの学びを活かす形で生み出したビジネスモデルです。例えば、自分が学生時代に所属していた部活動での経験や子どもの学校での役員活動での経験などを共有し、チームで想いを合わせたら1人よりもっと遠くへ行くことができる。今、「ケイリーパートナーズ」の仲間たちは、互いに感謝し合い、ともに働くことを楽しみながら、それぞれの個性を活かして活躍しています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

今回の座談会を通して感じたのは、コミュニティを運営する側は、転勤で生活環境が変わったり出産して子育ての大変さに直面したりなど、周りの手助けが必要になる場面でタイミング良く参加しやすい状況を作っておくことの重要性です。また、自然体でつながれる居場所や役割を作ることも大切です。そして、参加者が参加しやすいコミュニティが福島県にはいくつもあるということをみなさんにも知って欲しいなと感じました。

そしてもうひとつ、コミュニティの必要性に疑問を持っていた私ですが、コミュニティは自分自身のためだけではなく、自分たちの周りが幸せになる一つの手段として大切な存在だということに気づきました。そこは多くの人にとって居心地のいい場所であり、住み続ける意義を見出すきっかけになっています。

【取材・執筆】ケイリーパートナーズ 佐藤宏美

※この記事はケイリーパートナーズと福島中央テレビの共同連携企画です。
福島中央テレビでは、テレビ番組やイベント、webサイトで福島県内で活躍する働く女性の姿や声を発信する女性活躍推進を目指すキャンペーン【MyLife~はたらくで、かがやく~】を展開中です。
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