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徳光 雅英
徳光 雅英Masahide Tokumitsu
with a camera in Kunimi Town 2
(9月26日のブログの続きです)

 さて、行列まで時間がありますので、静御前選びで紹介されていた「義経コロッケ」を販売しているという、たつみや肉店へと向かいます。お店は行列の出発する神社のすぐ隣にありました。祝日ですが、幸いお店は開いています。
 中に入ると、店の奥様が対応してくださいます。
「義経コロッケは?」
「もう売り切れちゃったんですよ…。」
「え、いつですか?」
「ついさっき」

義経コロッケを売っている「たつみや肉店」へ…。
義経コロッケを売っている「たつみや肉店」へ…。
 が~~ん、多分静御前選抜の際、出場者もしなだマンも「美味しい」と言っていましたし、それを見て買いに来た方がいたのでしょう。静御前に選ばれた真由さんのインタビュー中に、きっと売れてしまったに違いありません。いやぁ、残念無念。
 義経コロッケが出来た由来を伺うと、
「当時の町長さんが、『国見に名物を作りたい』という話をされまして、それで考えたんです。最初は細かい肉を具全体に行き渡るように作ったんですけど、何かぴんと来なくて、だったらバラ肉のチャーシューの塊を真ん中に入れようってなって…。」

大皿には油のしみた紙とトングだけ…。
大皿には油のしみた紙とトングだけ…。
 静御前選抜では皆さん「豚の角煮」と思っていたようですが、正確には「バラ肉を使ったチャーシュー」だそうです。こちらの店で売っているチャーシューは飽く迄モモ肉。コロッケ用のチャーシューを作っていました。
 更に、こんな情報も…。
「スパイスは胡椒だけ。あと、隠し味にごまを入れています。」
 話を聞いて、食べたい気持ちは募るばかり。しかしきょうの分は売り切れ。午後も追加で作る事はしないとの事。取材中に買いに来た地元のご夫婦も、義経コロッケが売り切れで残念がっていました。

これが義経コロッケ。美味しそう…。
これが義経コロッケ。美味しそう…。
 そして店内には毛筆の「義経コロッケ」の文字も。その左下に「オカン」との署名が。あれ!?
「鬘かぶって、女の人の格好をしている人が書いていったの。ふらっと取材で立ち寄って、『弁慶の硯石』(町内にある、義経に仕えた弁慶が硯として使った、との言い伝えもある岩)がある土地だから、墨汁じゃダメって、墨からすって書いていったの。」
 何と、『ゴジてれChu!』の木曜中継や『ゴジてれ×Sun!』に出演中の母心のオカンと、ここで繋がるとは…。それだけ地元では有名店・名物店という事なんですね(戻って調べてみると、オカンは正月の取材で訪れていて「書初め」として書いていました)。

義経コロッケの書。左下の署名が…おや!?
義経コロッケの書。左下の署名が…おや!?
 代わりにと言っては何ですが「昔ながらのコロッケ」を頂く事にしました。小判型のコロッケは割ると、ひき肉や人参なども見えます。
 おおお…とろけそうな位ふわっとふっくらジャガイモに、ひき肉や人参の旨味が相まって、食べ応えのある美味しいコロッケです。この食リポ中、すかさず奥様が
「玉ねぎも入っているのよ。」
と一言。それで甘みも出てくるんですね。

残り僅かの「昔ながらのコロッケ」を購入。
残り僅かの「昔ながらのコロッケ」を購入。
 するとそこに、ご主人登場!
「今でも国見を離れていった人が故郷に帰ってくると、このコロッケを買いに来るんですよ、『あの味が懐かしい』って。昔から味を変えていないので『昔ながらの』って付けただけで、ま、コロッケなんだけどね。」
 店は来年で50年になるそう。ご主人と奥様一代でこの店を切り盛りしてきました。
「義経コロッケの肉が大きいのは、『義経は人として大きな人物だっただろう』って事で大きくしたのよ。」
とエピソードをプラスして解説して下さいました。それにしても返す返す売り切れが悔しい。個人的には映画好きで福島市でしか上映していない映画を見に行く事もしばしばなので、その内福島に行く機会があったら、国見まで足を伸ばして、次こそ義経コロッケを食べようと心に誓ったのでした。尚、お店は日曜日が定休という事です。
 因みに行列が出発する神社前の立地という事で、
「行列がそばで見られますね、あ、でもお客さんが並んで店内からは見えませんか?」
と奥様に伺うと、
「特等席の2階があるの。そこから見ているわ。」
 年に一度、天気に関係なく、誰にも邪魔されず、じっくり見られますね、羨ましい。

たつみや肉店のご夫婦。コロッケを手に笑顔です。
たつみや肉店のご夫婦。コロッケを手に笑顔です。
 再び商店街へと戻ると、男の子3人組が声をかけてきました。聞けば地元の小学5年生で、
「鼓笛隊のパレードは6年生しか出られない」
のだそうで、彼らは来年のパレードの主役です。3学期からパレードに向けた練習が始まるそうですから、まさに1年がかりで義経まつりに備えているのです。希望の楽器を聞くと
「小太鼓」「大太鼓」「3つ繋がっているもの(ティンプトンドラム)」と三者三様。これを聞いたディレクターが、
「太鼓3兄弟だ!」
と言っていました。あはは…語呂も好いですね。なお希望の楽器が出来るかどうかは、オーディションを経て決まるのだそうです。来年は、希望の太鼓を演奏しながらパレード出来ると好いですね。

来年の鼓笛隊候補。エアで太鼓をたたいてもらった。
来年の鼓笛隊候補。エアで太鼓をたたいてもらった。
 美味しいコロッケ1個では却って食欲がそそられます。露店を探してみますと、喜多方ラーメン、浪江焼きそば、会津ソースカツ丼等の店もあってどれも美味しそうです。ただ国見らしい味を提供する店は、商店街の露店には見た限り無さそう??という事で、十割蕎麦を頂く事にしました。

悩んだ末、「地蔵庵」小坂村と幟に書かれた店へ…。
悩んだ末、「地蔵庵」小坂村と幟に書かれた店へ…。
 暫くすると、茹で上がった蕎麦が運ばれてきました。白い蕎麦で、美味しそうではありませんか。店の幟を見ると「小坂村」とあります。蕎麦を運んできてくれた方に店について伺うと、
 「私たち、蕎麦作りを会津へ行って修行してきて、でも店舗を持たずにイベント等があるとこうして出店するんです。」
「小坂村っていうのは?」
「この先に小坂っていう地区があって…」
「旧小坂村って事ですか?」
「あ、そうです~。」
「って事は、国見町って事ですか?」
「そうですよ。」
 …偶然ですが、地元の店を選んでいました(^-^; ラッキー♪
 蕎麦はしっかりとこしがあって美味しかったですよ。


十割蕎麦。こしの強い本格蕎麦だった。
十割蕎麦。こしの強い本格蕎麦だった。
 腹ごしらえも済み、観月台と商店街とをつなぐ坂道の途中に、大きな洋館があります。何でもいまから98年前の大正10年に建てられた洋館「奥山家住宅」だそうで、国の登録有形文化財です。普段は一般公開していないのですが(お隣には実際に家主がお住まいになっています)、きょうだけ無料公開をしているという事です。

奥山家住宅。お客様を迎える迎賓館としての建物だ。
奥山家住宅。お客様を迎える迎賓館としての建物だ。
 そこに地元国見町の方でまだ1度も入った事のない女性とそのお孫さん、1度だけ入った事のある女性の3人組に出会いました。
「私も入った事がないので、一緒に入ってみません?」
とお誘いして、中の洋館を見学してきました。

地元に住んでいても「中は初めて」「2回目」という方と一緒に見学へ。
地元に住んでいても「中は初めて」「2回目」という方と一緒に見学へ。
 中に入ってびっくりしたのはこの洋館、1階建てなのです。天井が高くて、思わず見上げてしまいます。しかも天井も見事な装飾が施されています。中で案内している方が
「高さは6mあります。遠くから見ると2階建てに見えるのですが、実は1階建てなんです。」
 こんな高い天井の部屋に入ったのは、洋風建築の個人宅では初めてかも知れません。見事な家です。しかもこの建物、東日本大震災で周りの蔵が壊れる中、しっかり維持されていたそうです。造りも頑丈なんですね。

高さ6mの天井を見上げるお孫さん。
高さ6mの天井を見上げるお孫さん。
 聞けば、作った方は呉服屋や金融業を営む一方、県議会議員や藤田町長(国見町の一部)を務めた、いわば地元の名士だったようです。百年近く前に出来たこの洋館は、さぞかし目をひいたでしょうし、地区のシンボリックな建物であり、地元の自慢の洋館だったでしょうね。

洋館を建てた奥山氏の店の看板。豪商だったのだ。
洋館を建てた奥山氏の店の看板。豪商だったのだ。
「この椅子には、名前が入っているんです。」
 オーダーメードだったのか、名前を入れさせたのか、いずれにしろただ買ってきた椅子ではなく、この洋館の為に用意した椅子である事が分かります。私は一生作らない事でしょう。
(24日のブログにつづく)

椅子には右から「奥山」の文字が…。オーダーメードらしい。
椅子には右から「奥山」の文字が…。オーダーメードらしい。
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