Chu! PRESS
福島県出身の俳優・神尾佑(ゆう)さんが県内の酒蔵を訪ね、その酒蔵にまつわる物語を紐解いていく番組「神尾佑 酒に交われば」。
日本酒王国福島県には、50を超える酒蔵がある。このうち、3回目に訪れたのは喜多方市の「大和川酒造店」だ。
日本酒王国福島県には、50を超える酒蔵がある。このうち、3回目に訪れたのは喜多方市の「大和川酒造店」だ。
遠い記憶が呼び覚まされるような感覚に陥る… |
ノスタルジックな街並みが心地いい、蔵のまち喜多方。ここには、4000棟を超す蔵があるという。
そんなまちの発展に寄り添い、江戸時代から酒を造り続けているのが「大和川酒造店」である。
そんなまちの発展に寄り添い、江戸時代から酒を造り続けているのが「大和川酒造店」である。
現役で使われている歴史ある蔵も多数 |
まちが全国指折りの観光地へと飛躍した激動の昭和。そんな時代の移り変わりと共に酒造りに生きてきた男。それが、9代目で会長の佐藤彌右衛門(やうえもん)さんだ。
2007年に襲名した |
この物語は「江戸蔵」から始まる。一歩踏み入れると冷んやりとした空気に包まれるこの蔵は、仕込み蔵として江戸時代に創業者が造ったものだ。築200年を超える最も古い蔵。いまは「大和川北方風土館」として、当時使っていた木桶などの道具を展示している。
薄明かりの蔵には、歴史資料が展示されている |
地元の資材を活用した柱や梁、壁土なども、当時のままだ。
厚みのある壁 |
この蔵では、うまい酒を造りたい一心で、蔵人たちが駆け回っていた。新潟からやってきた酒造り集団、越後杜氏。寒くなる11月末頃から3月まで、12〜13人の杜氏衆が泊まり込みで酒の仕込みをしていた。
朝昼晩、食事も共にした |
そうして時代を紡いできた蔵は、ほかにもある。いまは酒瓶や商品を展示している「大正蔵」も、「江戸蔵」と同じく仕込み蔵だった。
酒瓶がずらりと並ぶ |
かつての仕込み蔵は、ショールームと化した |
そして、イベントホールとして活用している「昭和蔵」だ。それぞれの蔵は形を変え、歳時記のように語りかけてくる。
コンサートや発表会などで利用されている |
喜多方の人にとって蔵とは…?そこにはいくつかの想いがある。
一つは、1880年(明治13年)の大火がきっかけだ。市の中心部から燃え広がり大半が焼け出された中、土でできている蔵は燃えなかった。だからこそ、大火や豪雪の備えとして、何が何でも蔵を造りたかったという。
一つは、1880年(明治13年)の大火がきっかけだ。市の中心部から燃え広がり大半が焼け出された中、土でできている蔵は燃えなかった。だからこそ、大火や豪雪の備えとして、何が何でも蔵を造りたかったという。
現代のマイホームのような… |
また、男にとって「蔵を造る=甲斐性をもつ」ということで、40代くらいまでに造らないと「お前、一丁前じゃないね」と言われたとか。蔵を3つ造って、やっと”旦那”と呼ばれる。その旦那衆などがお金を出し合って、まちづくりに貢献してきた。
蔵を造らないと、妻から「あんた、もっとがんばって!」と… |
そして、水と米に恵まれた喜多方では味噌などの醸造業も盛んで、蔵は欠かせない存在だった。暮らしに根付き、重厚に建ち並ぶ蔵の姿は、昔も今も男たちの夢の結晶であり、ロマンを掻き立てている。
水も食料もエネルギーもすべてある |
そんな喜多方の地にある「大和川酒造店」には、先代からの教えがある。それが「四方四里」。1里4kmとして、4×4で16km。「すべてを半径約16kmの土地でまかなう、つまり地元の産物で暮らすことが良い」とする考えだ。
教えの想いを詰め込んだ大吟醸も |
先代からもらった「四方四里」の恵を、また次の世代に渡していく。酒蔵だけでなく、土地全体で受け継いでいくという考え方だ。2007年には”彌右衛門”という名も継承した。
先代の教えを守り、受け継ぐ |
丁寧に歴史を紡いできた「大和川酒造店」。現在の酒造りの拠点は、喜多方市郊外にある「飯豊蔵(いいでぐら)」だ。
ここで新たな歴史を刻んでいく |
所狭しと並ぶ緑色のタンクには、仕込まれた酒が貯蔵されている。
「江戸蔵」の様相とは大きく変わった |
社長の佐藤 雅一さんのこだわりは、すべて地元のもので造ること。「地の米、地の水、地の技術」を大切にしていて、「ゆくゆくは、地元の再生可能エネルギーを使いながら酒を醸すことができれば最高」と話す。
地元の米を、地元の蔵人が醸す |
一から十まで自分たちの手で作り上げようと、市内全域にもっているのは約200枚の田んぼ。実に、東京ドーム8個分ほどの規模だ。
米の栽培から一貫した酒造り |
酒米だけでなく食用の米も栽培しているとあって、精米所も。籾摺りや乾燥を行う新拠点「ライスセンター」も、2022年秋から本格稼働した。
「飯豊蔵」の裏手にある蔵の中 |
「うまい水が育む米どころには、うまい酒がある」。一帯には、万年雪を抱く飯豊連峰。その伏流水は、田畑を潤し、酒の仕込み水となる。
では、地元の極上の素材で醸した伝統の一杯をいただこう。
では、地元の極上の素材で醸した伝統の一杯をいただこう。
常温でもお燗でもいける |
まずは、純米辛口の「弥右衛門」。「地の米、地の水、地の技術」の結晶の酒で、一番の売れ筋だ。純米ゆえに、米の味がしっかりと。飯豊連峰の伏流水は軟水であるため、やわらかい飲み口に仕上がっている。
「華やかさも甘味もあり、スッキリしている。まさに辛口!」 |
そして、季節限定の夏酒も。夏の夕暮れが似合う純米吟醸の「真夏の吟の夢」だ。少し発泡性のある、夏にピッタリのさわやかな酒。”生酒”であるためフルーティーなのが特徴で、夕涼みをしながら飲むのがおすすめだという。
グラスに氷を浮かべて、夢見心地なひとときを |
さまざまな文化と紐づきながら飲まれてきた酒。「単に酒造りをするだけではなく、酒を提供する場・文化をつくっていく」そんな役割も担いたい、と佐藤社長は話す。
喜多方の地と共に生きてきた古き良き酒蔵。これまでの歴史と教えを大切に守りながら、これからも新たな時代を歩んでいく。
Chu!PRESS編集部
喜多方の地と共に生きてきた古き良き酒蔵。これまでの歴史と教えを大切に守りながら、これからも新たな時代を歩んでいく。
Chu!PRESS編集部
全文を読む
もっと見る
- すべて
- #おにぎり専門店
- #おにぎり ばはり
- #グランケット桑折
- #いちい
- #ふくしま子育て応援隊
- #SDGs
- #中テレ祭り
- #きぼう
- #会津若松市出身
- #ヱビスビール
- #印象派展郡山
- #印象派展
- #モネ
- #米粉ピザ
- #Pizza TT Brothers
- #開成山公園
- #Park-PFI制度
- #神尾佑 酒に交われば
- #峰の雪酒造
- #三春酒造
- #ねこ駅長
- #ふにゃ~り日和
- #矢澤酒造店
- #お弁当
- #お惣菜
- #リオン・ドール
- #中テレ社内見学
- #マルト
- #からあげ伊達屋
- #桜八
- #Hawaiian Cafe HERO
- #ハワイアンパンケーキ
- #PR
- #ふくしま発酵旅
- #cafe nda焙
- #味噌博士
- #三五八漬け
- #ライスバーガー
- #海カフェ
- #石焼き芋
- #おなはまタンタンめん
- #古民家らーめん 福寿庵
- #ネコマ マウンテン
- #ゲレ食
- #道の駅ふくしま
- #干支パフェ
- #1位づくしの温泉旅
- #万葉亭
- #八幡屋
- #土湯温泉
- #野地温泉ホテル
- #庄助の宿 瀧の湯
- #男山酒造店
- #朝日ドライブイン
- #朝ドラ
- #會津おでん
- #ご当地グルメ
- #高校サッカー
- #七日町通
- #抹茶専門カフェ
- #カレーパン
- #ゴロゴロ系
- #石林
- #フカヒレ
- #曙酒造
- #海ごみ
- #SDGs
- #TOKIO-BA
- #船
- #榮川酒造
- #スポーツ
- #豊国酒造
- #24時間テレビ
- #メタバース
- #美容
- #らーめんHOME
- #出汁
- #宮泉銘醸
- #千駒酒造
- #七転び八起き
- #納屋カフェ
- #桃
- #割烹食堂 かいね
- #ご褒美ランチ
- #FANTASTICS畑
- #日本酒
- #アナウンサー
- #冷やしラーメン
- #会津坂下町
- #子育て
- #笹の川酒造
- #TOKIO-BA×ゴジてれ
- #国分太一
- #白河うどんマーケット 櫓
- #手打ちうどん
- #檜物屋酒造店
- #ぶっとんでるいきもの展
- #小名浜潮目交流館
- #伊集院光
- #大内宿
- #塔のへつり
- #白河
- #末廣酒造
- #古代エジプト美術館展
- #いわき市立美術館
- #クロワッサン
- #SHARE
- #人気酒造
- #古民家カフェ
- #モリアオガエル
- #有賀醸造
- #東や3代目
- #中華一番
- #四家酒造店
- #食べログ百名店
- #本場広島お好み焼き かっちゃん
- #天ぷら 佐久間
- #ごみ削減
- #鈴木酒造店
- #グップラ
- #ブンケン歩いてゴミ拾いの旅
- #鶴乃江酒造
- #二本松ドライブイン
- #スタミナラーメン
- #大和川酒造店
- #日本酒の神様
- #大天狗酒造
- #仁井田本家
- #メダカ
- #郡山ブラック
- #しょうや
- #ラーメン
- #成
- #たもや
- #麺や 笑華
- #枡はん
- #昼ふろや
- #麺屋 信成
- #角麺
- #らぁ麺おかむら
- #皐月亭
- #あさくさらーメン
- #サムライ
- #トラクター
- #醤油プリン
- #南相馬市
- #ジェラート
- #フードロス
- #只見線
- #途中下車
- #キャンプ飯
- #会津
- #ふくしまラーメンショー
- #風とロック
- #スノーピーク
- #天栄村
- #女性活躍
- #田楽カフェ
- #須賀川市
- #手打ち蕎麦
- #会津観光
- ##中テレ祭り
- #Libretto
- #ギフト
- #無印良品
- #冷凍食品
- #MyLife
- #JR只見線
- #再開通
- #テロワージュふくしま
- #食と酒
- #氷の神殿
- #飯坂
- #みりょくいちば
- #激安スーパー
- ##永井麻葵
- #福島応援
- #マルシェ
- #桑折町
- #メルバ
- #鬼ぐるみ
- #エコ食材
- #会津四季もち
- #豆腐もち
- #中華街展
- #うすい百貨店
- #田村市都路町
- #パワースポット
- #福、笑い
- #甘酒
- #いちご
- #ロールケーキ
- #酪王カフェオレ
- #赤べこ
- #二本松市
- #木幡の幡祭り
- #ゴジてれ
- #矢吹町
- #パン屋
- #教育
- #タイ料理
- #焼き立てパン
- #キャンピングカー
- #おでん
- #コンニャク
- #鉄道
- #Chu!PRESS編集部
- #ごみ排出量
- #全国ワースト2位
- #福島県知事選
- #台風
- #避難
- #キッザニア
- #職業体験
- #Chu!PRESS編集部
- #バンクシーって誰?展
- #オンライン特別授業
- #スイーツ
- #グルメ
- #にゃん旅鉄道
- #いわき市
- #文具女子
- #風とロック芋煮会
- #相馬野馬追
- #ドローン
- #ブンケン
- #蕎麦
- #ヘルシー
- #神獣ベコたち
- #ガシャポン
- #張子
- #会津鉄道
- #フラのまち
- #新名物
- #サクマ&ピース
- #サクピー
- #中テレアプリ
- #福島の桜
- #富岡町
- #三春滝桜
- #カフェ
- #復興
- #起業支援
- ##SDGs
- ##いわき市
- #狛犬
- #福島の桃
- #いなかといいなか交流ツアー
- #就職活動
- #いわきサンシャインマラソン
- #海ごみ削減プロジェクト
- #常磐もの
- #ミデッテ
- #イチゴ
- #海の幸
- #相馬市観光
- #舞妓
- #京都
- #大京都展
- #クリスマス
- #いなか暮らし
- #体験交流
- #旅
- #中テレクリスマスドリーム
- #やなせたかしの世界
- #佐久間宣行
- #アルコ&ピース平子祐希
- #ふくしま麺フェア
- #まるや
- #イベント
- ##Chu!PRESS編集部
- #ChuTube
- #岡田
- #伝統野菜
- #バスケットボール
- #福島ファイヤーボンズ
- #歌唱王
- #こおりやま街の学校
- #オンライン
- #ドラマ
- #映画
- #ミネアポリス美術館日本絵画の名品展
- #YouTube
- #オリンピック
- ##スイーツ
- #野球
- #ドライブインシアター
- #tuperatuperaのかおてん.
- #驚き
- #癒し
- #会社見学
- #防災
- #豪雨
- #特産
- #UFO
- #ゴルフ
- #スタジオジブリ
- #ナウシカ
- #ガンダム
- #BBQ
- #おうち時間
- #かわいい
- #ダンロップ・スリクソン福島オープン
- #豪雨災害
- #Chuリズム
- #新型コロナ
- #妖怪
- #クマ
- #意外
- #デリバリー
- #梅雨
- #カビ対策
- #サウナ
- #冷やしグルメ
- #潮干狩り
- #名物
- #お取り寄せ
- #高校生クイズ
- #テイクアウト
- #専門店