2021.08.23
24hour television in 2021
この度は24時間テレビをご覧頂き、有難う御座いました。今回ローカル限定の県内企画を放送したのは2日目・日曜日の11時24分からの1時間で、司会は私と大橋聡子アナという、平成の頃の『ゴジてれChu!』をご覧頂いていた方にはクラシカルな、と言いますか、懐かしい?コンビでお伝えしました。
放送後に大橋アナと(撮影時のみ、マスクを外しました)。 |
番組の司会について打診があったのは、確か5月頃。制作サイドの上の人から、こんな依頼でした。
「東日本大震災から10年になるので、今年の県内番組の進行は震災当時を分かるコンビでお願いしたい。」
何かしら東日本大震災に関する企画を放送するからかな?位に思って聞いていて、その依頼を元に徳光・大橋コンビにしました。
しかし後日ディレクター等の現場レベルからは、
「いや、今年の(県内の)番組内容は、そこまで東日本大震災から10年を意識したものではないんですがねぇ…。」
との話。あれぇ?とも思いましたが、まぁ大橋アナ本人にも話をした事ですし、そのコンビで進めてもらう事にしました。
毎年我々アナウンサーレベルには、実際に日本テレビから事前に放送される以上に、24時間テレビの本番での内容があらかじめ伝わってくる事はあまりありません。
放送まで1週間を切った、様々な部署の部長クラスが集まる会議で、3か月前に私に依頼をしてきた制作サイドの上の人が今年の24時間テレビの内容の一部を明かしました。
「今年のリレーの会場は、Jヴィレッジです。」
春頃からごく一部の関係者だけで震災から10年を意識したリレーの場所選びを秘密裏にしていて、嘗てのDASH村もあった福島県沿岸部の市町村が候補となり、最終的に楢葉町にあるサッカーナショナルトレーニングセンターで、当時原発事故収束の為の拠点となったJヴィレッジに決まりました。
「ただこれは事前に漏れるとまずいので、飽く迄ここだけの話で…。」
県内分の放送に関わるうちのスタッフにJヴィレッジがリレー会場になった事が明かされたのは、更に後の木曜日でした。ここでもかん口令が敷かれました。
土曜日に24時間テレビの放送が始まると、すぐに東京五輪バドミントン混合ダブルスで銅メダルを取った、福島県富岡一中・富岡高校出身の渡辺勇大・東野有紗ペアの映像が流れたほか、その後にも募金リレーの会場、Jヴィレッジから中継が入る等、福島県関連の映像が例年以上に多く流れます。新型コロナウイルスの影響で東京五輪の福島会場のスポーツ、ソフトボールと野球が無観客開催となる等、復興五輪としての色合いが薄れていく中、少なくとも国内には震災から10年の福島が多く映る事が、凄く嬉しく思えました。
しかもリレー会場の進行が、桝太一アナ。桝アナは小学生年代のサッカーの全国大会がJヴィレッジで行われていた当時、確か実況アナとして訪れていた筈。そんな事情を知っているから余計に、サッカーの聖地的な場所から震災10年の募金リレーを伝える日本テレビのアナウンサーとしては、これ以上の適役はないと思って見ていました。
丸山桂里奈さんは、Jヴィレッジを本拠地として活動していた女子サッカーチーム、マリーゼの一員でした。震災前の休日はマリーゼの応援によくJヴィレッジスタジアムに出掛けて丸山選手のプレーも見ていましたし、一度だけ試合後の合同インタビュー取材もさせて頂いた事がありました。あの丸山さんがこのリレーに参加してくれ、あのJヴィレッジを走る姿を見て、感慨深いものがありました。
そして最後は城島茂さん。TOKIOの皆さんはDASH村をきっかけに本当に福島の事を好きになって下さり、震災原発事故後も風評に苦しむ福島の農産物の“応援団”となってPRに勤しんで下さり、今や福島県庁に「TOKIO課」が設置される程、縁が深いのです。ゴール後のコメントも、心に沁みました。
という放送の流れの中で、日曜のお昼に福島県内に伝える1時間番組の進行に、どうして震災を知っているアナウンサーでと打診があったのか、出演前の全国放送を見ながら納得がいきました。ローカル番組の最後に、私は「24時間テレビの中で福島の復興がどう伝えられるかも、見て欲しい」旨、話させて頂きました。皆さんの目には、どう映ったでしょうか。
大橋聡子アナは産休・育休明けで今年度から復帰、しかも「スタジオの生番組は、育休後はこれが初めてなんですよ。」との事。そう言われれば…結構負荷のかかる仕事を頼んでしまいましたが、それは昔取った杵柄、ブランクを感じさせない進行で、私も進めやすかったですし助かりました。
東日本大震災から10年、という事は熊本地震から5年なのですが、今年の放送に参加してみて、5年後の24時間テレビでは熊本に注目する内容や企画も見てみたいな、と一視聴者として思いました。
改めて24時間テレビをご覧頂き、或いはチャリティーに参加頂き、有難う御座いました。
「東日本大震災から10年になるので、今年の県内番組の進行は震災当時を分かるコンビでお願いしたい。」
何かしら東日本大震災に関する企画を放送するからかな?位に思って聞いていて、その依頼を元に徳光・大橋コンビにしました。
しかし後日ディレクター等の現場レベルからは、
「いや、今年の(県内の)番組内容は、そこまで東日本大震災から10年を意識したものではないんですがねぇ…。」
との話。あれぇ?とも思いましたが、まぁ大橋アナ本人にも話をした事ですし、そのコンビで進めてもらう事にしました。
毎年我々アナウンサーレベルには、実際に日本テレビから事前に放送される以上に、24時間テレビの本番での内容があらかじめ伝わってくる事はあまりありません。
放送まで1週間を切った、様々な部署の部長クラスが集まる会議で、3か月前に私に依頼をしてきた制作サイドの上の人が今年の24時間テレビの内容の一部を明かしました。
「今年のリレーの会場は、Jヴィレッジです。」
春頃からごく一部の関係者だけで震災から10年を意識したリレーの場所選びを秘密裏にしていて、嘗てのDASH村もあった福島県沿岸部の市町村が候補となり、最終的に楢葉町にあるサッカーナショナルトレーニングセンターで、当時原発事故収束の為の拠点となったJヴィレッジに決まりました。
「ただこれは事前に漏れるとまずいので、飽く迄ここだけの話で…。」
県内分の放送に関わるうちのスタッフにJヴィレッジがリレー会場になった事が明かされたのは、更に後の木曜日でした。ここでもかん口令が敷かれました。
土曜日に24時間テレビの放送が始まると、すぐに東京五輪バドミントン混合ダブルスで銅メダルを取った、福島県富岡一中・富岡高校出身の渡辺勇大・東野有紗ペアの映像が流れたほか、その後にも募金リレーの会場、Jヴィレッジから中継が入る等、福島県関連の映像が例年以上に多く流れます。新型コロナウイルスの影響で東京五輪の福島会場のスポーツ、ソフトボールと野球が無観客開催となる等、復興五輪としての色合いが薄れていく中、少なくとも国内には震災から10年の福島が多く映る事が、凄く嬉しく思えました。
しかもリレー会場の進行が、桝太一アナ。桝アナは小学生年代のサッカーの全国大会がJヴィレッジで行われていた当時、確か実況アナとして訪れていた筈。そんな事情を知っているから余計に、サッカーの聖地的な場所から震災10年の募金リレーを伝える日本テレビのアナウンサーとしては、これ以上の適役はないと思って見ていました。
丸山桂里奈さんは、Jヴィレッジを本拠地として活動していた女子サッカーチーム、マリーゼの一員でした。震災前の休日はマリーゼの応援によくJヴィレッジスタジアムに出掛けて丸山選手のプレーも見ていましたし、一度だけ試合後の合同インタビュー取材もさせて頂いた事がありました。あの丸山さんがこのリレーに参加してくれ、あのJヴィレッジを走る姿を見て、感慨深いものがありました。
そして最後は城島茂さん。TOKIOの皆さんはDASH村をきっかけに本当に福島の事を好きになって下さり、震災原発事故後も風評に苦しむ福島の農産物の“応援団”となってPRに勤しんで下さり、今や福島県庁に「TOKIO課」が設置される程、縁が深いのです。ゴール後のコメントも、心に沁みました。
という放送の流れの中で、日曜のお昼に福島県内に伝える1時間番組の進行に、どうして震災を知っているアナウンサーでと打診があったのか、出演前の全国放送を見ながら納得がいきました。ローカル番組の最後に、私は「24時間テレビの中で福島の復興がどう伝えられるかも、見て欲しい」旨、話させて頂きました。皆さんの目には、どう映ったでしょうか。
大橋聡子アナは産休・育休明けで今年度から復帰、しかも「スタジオの生番組は、育休後はこれが初めてなんですよ。」との事。そう言われれば…結構負荷のかかる仕事を頼んでしまいましたが、それは昔取った杵柄、ブランクを感じさせない進行で、私も進めやすかったですし助かりました。
東日本大震災から10年、という事は熊本地震から5年なのですが、今年の放送に参加してみて、5年後の24時間テレビでは熊本に注目する内容や企画も見てみたいな、と一視聴者として思いました。
改めて24時間テレビをご覧頂き、或いはチャリティーに参加頂き、有難う御座いました。
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