2021.06.01
with a camera in Tanagura Town 3
(6月3日・2日のブログの続きです。)
棚倉街道沿いを行き来していると、これまでの伝統的な所謂「商店」という感じとは違う、21世紀っぽい感じの店がありました。それが「コミネヤ」です。
そう、亀ヶ城公園でお会いした中高時代の同級生2人が挙げていた、お勧めの店の一つです。
棚倉街道沿いを行き来していると、これまでの伝統的な所謂「商店」という感じとは違う、21世紀っぽい感じの店がありました。それが「コミネヤ」です。
そう、亀ヶ城公園でお会いした中高時代の同級生2人が挙げていた、お勧めの店の一つです。
コミネヤの外観。屋根のフォルムもお洒落だ。 |
中に入ると、若い人やお子さん連れのお客さんが数人ずつ出ては入りを繰り返し、次々とスイーツが売れていきます。左側はクッキーといった焼き菓子系などが棚に並べられて、右はマカロンやシュークリームなどがショーケースに入って、それぞれ販売されているのですが、その奥がびっくり!
お客さんがいない時間帯に撮影。奥には… |
ケーキ屋さんでよくあるような3段重ねにして商品が並ぶケースではなく、1段のみの横に長く平たいショーケース。しかも照明使いも含めて、まるで宝石や高級腕時計が並ぶショーケース的な見せ方なのです。
きらきら光る宝石のようなスイーツの数々。 |
光を存分に浴びたケーキは、苺などの艶感のある果物や
照明も工夫してあり、美しさが一層引き立つ。 |
照り感のあるチョコレートなどのコーティングの光沢が、見る者の目と心を惑わせます。
ライトを浴びて、輝くスイーツ。 |
こちら、一口サイズのスイーツをご覧あれ。何と美しい光景でしょう。シンプルなデザイン、一つ一つ違う模様、或いは単色ながら凹凸による反射の違い…スイーツを見る楽しさを、目で味わう喜びを、このショーケースが更に演出しています。私はこのボンボン・ショコラに魅せられ、虜となり、試食をさせてもらう事にしたのです。
これだけ並ぶと圧巻だ。 |
「ルージュ」、「ゼフィール」、「ショコラゲランド」の3品です。
個人的に選ばせて頂いたのが、ルージュで御座います。この深紅の唇、文字通り食べてしまいたくなりました。
個人的に選ばせて頂いたのが、ルージュで御座います。この深紅の唇、文字通り食べてしまいたくなりました。
洒落た洋皿が似合うスイーツ。 |
ぱりっとした艶のある紅をさしたチョコレートの食感の中からは、まさにとろけるようなマンゴーのコンフィチュールが口を満たしていきます。手に持って二口目、手にはルージュが優しくついていました…それもまた好し。
妖しさを秘めた紅が、食べる人を誘う。 |
続いてゼフィール。ネットで意味を調べたら「西風」だそう。西風…私の住んでいる郡山市は西風が強いです。日本も影響を受ける偏西風を…表現していないですね。個人的には松田聖子さんの『瑠璃色の地球』が頭の中に流れる中、試食です。
おおお…パッション!←パッションフルーツのガナッシュだから…。
いやぁ、久しぶりに舌の上で転がすように味わいたいスイーツに出会いました。
おおお…パッション!←パッションフルーツのガナッシュだから…。
いやぁ、久しぶりに舌の上で転がすように味わいたいスイーツに出会いました。
♪瑠璃色の地球~ |
ショコラゲランドは、フランスから取り寄せた塩を使ったキャラメルが入っているそう。ゲランドとは調べてみると、塩の産地として有名なフランスの地名だとか。その柔らかい円やかな塩気が、キャラメルのくちどけの円やかさと合わさって、素敵な時間と味わいが口に広がります。
何と繊細な仕上がり、そして口当たり…。 |
「元は和菓子屋だったんですが、いまは和菓子は作っていません。」
そう話すのは、コミネヤのパティシエール。店のオーナーでもあるご主人がお忙しくて、対応して頂きました。
「外に看板もあるんですが、創業は明治なんです。」
そう話すのは、コミネヤのパティシエール。店のオーナーでもあるご主人がお忙しくて、対応して頂きました。
「外に看板もあるんですが、創業は明治なんです。」
忙しい中、アポなしロケに対応して下さった。 |
1903(明治36)年創業の店は和菓子屋としてスタートしたそうですが、代が替わる際に徐々に変化を遂げていき、いまは洋菓子の店へと変貌しました。
外の看板。一番上に「1903」とある。 |
それにしても、棚倉町の店でこのショーケースにこのスイーツ、結構冒険だったのでは?
「でも食べて頂きたいものへの挑戦もありますので。いまは町外からもお客さんが来てくださいます。」
確かにこのレベルのスイーツは、身近で手に入らないお客さんもいる事でしょう。
「でも食べて頂きたいものへの挑戦もありますので。いまは町外からもお客さんが来てくださいます。」
確かにこのレベルのスイーツは、身近で手に入らないお客さんもいる事でしょう。
一つ一つ違いがある。撮影用に選んで下さった。 |
しかもこのルージュもゼフィールもショコラゲランドも216円。手が届く値段ではないですか?
ティータイムがゴージャスになりそう…。 |
ご主人は先ほどのボンボン・ショコラなどを作り、パティシエールはこのマカロン(194円)や“美粧石”という名のシュークリームなども作っています。
こちらは奥様の作ったマカロン・美粧石などが並ぶ。 |
美粧石の特長を伺うと、
「皮の部分をちょっとかりっとさせているので…。」
私も撮影とは関係なく頂きましたが、食感と中のクリームの程よい甘さとのバランスが上品でした。
「皮の部分をちょっとかりっとさせているので…。」
私も撮影とは関係なく頂きましたが、食感と中のクリームの程よい甘さとのバランスが上品でした。
撮影でお借りした店内のビュッフェ用スペース。 |
棚倉町は人も商店も元気です。旧城下町は歴史と伝統を大切にしつつ、それでいて良いものはどんどん取り入れていく審美眼を持っています。これからも町や県南地域の活力源となっていくのだろうと実感した、棚倉町の旅でした。
美味しいスイーツを提供している店の皆さん。 |
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