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徳光 雅英
徳光 雅英Masahide Tokumitsu
with a camera in Showa Village 1
 『ゴジてれChu!』木曜恒例「ぶらカメ」のコーナー、今回は昭和村(しょうわむら)に行ってまいりました。そのこぼれ話などです。
 昭和村は人口約1300人、海抜は400mから1482mと標高差に富む会津の中の1村です。


スタートはこの大樹のある場所から(雨水が通るのか、幹の一部が苔生している)。
スタートはこの大樹のある場所から(雨水が通るのか、幹の一部が苔生している)。
 今回のロケは、私が昭和村で一度行ってみたかった場所からのスタートです。
 こちらが旧喰丸小学校です。昭和12(1937)年に建てられた木造2階建ての校舎が今も残ります。昭和55(1980)年に廃校となりましたが、交流・観光拠点施設「喰丸小」として、文字通り移住相談や観光の情報集めの出来る場所となっています。映画『ハーメルン』のロケ地にもなりました。

旧喰丸小学校の校舎。外壁の木の色と、窓枠の桟の白のコントラストが好い。
旧喰丸小学校の校舎。外壁の木の色と、窓枠の桟の白のコントラストが好い。
 更に魅力的なのが、校庭に立つ銀杏の木です。樹齢120年超と言いますから、学校が建つ前からこの地域の人々を見守ってきたことになります。秋には黄葉し、落葉すると黄色い絨毯が喰丸小を彩ります。福島県内で銀杏の黄色い絨毯が圧巻なのは恐らく、喜多方市新宮熊野神社の長床の大銀杏と(←私はまだ直に見たことが無いのです…)、ここ喰丸小ではないでしょうか(←ここも直に見た事が無いのですが、どちらも画像・映像で見た感じは相当の美しさです)。

旧喰丸小学校校舎と、手前に大銀杏。黄色く色づき始めている。
旧喰丸小学校校舎と、手前に大銀杏。黄色く色づき始めている。
 残念ながらロケをした9月26日時点では色づき始めた程度でした。

国道400号からは蕎麦畑の向こうに見える。秋らしい光景。
国道400号からは蕎麦畑の向こうに見える。秋らしい光景。
 私は中学1年の時に、木造校舎で過ごした経験があります。屋根瓦の木造2階建ての校舎で、確か私が入学して1年後には取り壊しが始まったように記憶しています。しかも私が木造校舎で過ごしたのは1か月だけ。というのも4月中になぜか転校していってしまう生徒が多く、学級を1つ減らす為に5月にクラス替え(再編)があり、新しいクラスは鉄筋コンクリートの校舎に教室があった為、木造校舎は体育館に行く時などに通るだけ…こうして木造校舎で1か月だけ過ごした記憶が残っています。

秋が深まれば、手前の葉は黄色に…。
秋が深まれば、手前の葉は黄色に…。
 話を戻して、喰丸小は開館時間なら無料で中に入る事が出来ます。入口入ったところで私達を出迎えてくれるのは、全国でも有数の生産量を誇る村の特産カスミソウです。村によると、夏秋季の栽培面積は日本一だそうです。

旧校舎を入ると、村特産のカスミソウがお出迎え。
旧校舎を入ると、村特産のカスミソウがお出迎え。
 校内生活の目標には…「共通語で話そう」!?今でこそ方言は大切にされますが、当時は国語の教科書に書かれていたような言葉遣いを求められたのでしょうか。それより先生こそちゃんど共通語をしゃべれたんだべか?

廊下には「校内生活のめあて」が…。え、共通語じゃないと駄目なの?
廊下には「校内生活のめあて」が…。え、共通語じゃないと駄目なの?
 階段や廊下には右側歩きを意識させる為に、中心線が引かれていた所もありました。

階段には”中心線”が。右側を静かに歩きましょう(校内生活のめあてより)。
階段には”中心線”が。右側を静かに歩きましょう(校内生活のめあてより)。
 走ってはいけません。しかも木造校舎で走ると、どたどたと結構な音がするのです。

「トントントン ひそみ足」。別に鴬張りではない。
「トントントン ひそみ足」。別に鴬張りではない。
 柱には天井までの高さが…。メートルの感覚を体感させる、これも教育の一環でしょうか。

これを見て、手よ届けとばかりに廊下をジャンプする子どもが絶対いたと思う。
これを見て、手よ届けとばかりに廊下をジャンプする子どもが絶対いたと思う。
 旧喰丸小学校は、閉校となる前は複式学級だったのでしょうか。下が磨りガラスなのは、児童が廊下を通る人などで気が散らないようにしたからでしょうかねぇ…。

子どもの身長くらいの高さまで、磨りガラスを入れている。
子どもの身長くらいの高さまで、磨りガラスを入れている。
 昔ながらの教室です。私の小さい頃は昭和50年代に入るまでは、このような全てが木で作られた椅子や机を使っていました(私の小学校では木製は木製でも、2人用に横に長い机でした。境界線を作って、隣の女子に「こっちに入らないで」等言ったものです)。

木製の机と椅子が懐かしい。大きさも様々だ。
木製の机と椅子が懐かしい。大きさも様々だ。
 木製なので、こうやってコンパスの針か彫刻刀か何かで、自分の名前を彫ったりする児童もいたものです。じいち…名前かあだ名でしょうか。

右隅に「じいち」らしき字が読み取れる。
右隅に「じいち」らしき字が読み取れる。
 じいちは、墨でも机の横に書き込んでいますね。木に墨で書くと、もう落ちません。

あらあら…。卒業したら、後輩が使う机だよ。
あらあら…。卒業したら、後輩が使う机だよ。
 昔の一部の教科書は、表紙に細かい凹凸があり、ざらざらしていました。なぜなのでしょう、滑りにくくなってめくりやすいからでしょうか。また今の教科書に比べると、サイズが小さい上、中身がびっしり書かれていました。

昭和40年代から50年代の教科書も見られる。手触りが超懐かしい。
昭和40年代から50年代の教科書も見られる。手触りが超懐かしい。
 教室の後ろには卒業文集も置いてあります。校庭の銀杏の木は、学校のまさにシンボルです。

卒業文集。表紙には校庭のシンボルが描かれている。
卒業文集。表紙には校庭のシンボルが描かれている。
 その銀杏に触れた文を書く卒業生もいました。
「ぼくたちも/いちょうの木のように/大きくのびよう」
 自然はいろいろな事を教えてくれます。

児童にとって、無くてはならないものの一つが銀杏だ。
児童にとって、無くてはならないものの一つが銀杏だ。
 別の教室には、卒業生が村の地図を描いた年もあったようです。家のある場所には…

卒業制作の、村の住宅地図。
卒業制作の、村の住宅地図。
 名字でなく、下の名前で書いてあります。こう呼び合っていた同級生でしょうか。そうでない家が空欄になっているようです。また住まい以外は倉や納屋まで細かく書いてあります。もしかして遊び場になった時もあったのでしょうか?

住宅とそれ以外を区別して書いてある。
住宅とそれ以外を区別して書いてある。
 そんな喰丸小には、福島市から昭和村に泊まっていたご夫婦も来ていました。何でもご両親が昭和村の温泉施設「しらかば荘」に泊まった時の印象が良く、その話を聞いて自分達も泊まってみたくなったとの事。
「きのう泊まったのですが、温泉も満喫できましたし、たまたま2人だけの貸し切り状態で好かったです。」
 ご両親にも良い報告ができますね♪このあとは喰丸小の敷地内にある蕎麦カフェでガレットを食べていくそうです。会津は蕎麦処ですからね、昭和村を楽しみ尽くせそうです。

昭和村に泊りがけで来た県民。奥様は恥ずかしがって校舎の中へ…。
昭和村に泊りがけで来た県民。奥様は恥ずかしがって校舎の中へ…。
 校庭には校歌の碑が残っていました。写真に撮ったら偶然喰丸小の木造校舎が映りこんで、何か良くないですか!?

校庭にある校歌の碑。一番の終わりにも、校庭の銀杏が謳われている。
校庭にある校歌の碑。一番の終わりにも、校庭の銀杏が謳われている。
 昭和村の学校ですが、3番では日本を、そして世界を見据えています。

 そんな喰丸小でカスミソウ農家が近くにいないか尋ねてみると、その中の一軒が、カスミソウの無人販売所を置いてある話を聞きました。野菜や卵などの無人販売は聞いた事がありますが、花の無人販売は珍しい!との事で、早速向かってみました(9月30日のブログへつづく)。

校歌を通じて、児童は日本や世界へ目を向けていったはず。
校歌を通じて、児童は日本や世界へ目を向けていったはず。
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