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徳光 雅英
徳光 雅英Masahide Tokumitsu
with a camera in Tenei Village 2
(9月3日のブログの続きです。)

 続いて人の集まる場所を目指して、「道の駅 羽鳥湖高原」に向かいました。
 天栄村というと、美味しい米の生産地の一つとして有名です。天栄米は米食味分析鑑定コンクール国際大会で金賞を受賞した事もある「ブランド米」です。

天栄村は、高い評価を受ける米の産地だ。
天栄村は、高い評価を受ける米の産地だ。
 さてその天栄米も売っている道の駅に、何と自転車で訪れていた2人の男性がいました。峠道の途中にある道の駅まで自転車で?
「はい、きょうは往復で70km位ですかね。」
 近くの町村からやってきたという2人。

自転車で峠を登って来た2人。
自転車で峠を登って来た2人。
 こちらの男性は特にスポーツの経験などは無いそうですが、4年前折り畳み自転車を買った時に自転車にはまったのだとか。でもご家族を置いて自転車で出かける事は、何か言われないのでしょうか?
「お金掛からないじゃないですか、だから『気を付けてね』と送り出してくれます。」
 健康にも良いし、奥様はご主人の趣味を認めて下さっているんですねぇ。

出掛ける前には奥様に「気を付けてね」と送り出されてきたという。
出掛ける前には奥様に「気を付けてね」と送り出されてきたという。
 こちらの男性は、まだ乗り始めて数か月との事。
「新型コロナウイルスの影響で、運動不足になりまして、健康の為にと始めました。」
 で、影響を受けたのが、先の男性だそうで…。
「あ、私達、兄弟です。」
 な~んと!お勧めペンションを教えてくれた方々に続き、またも兄弟でお出かけしている方に出会ったのです。ディレクターも「これはもしかして兄弟つながりでストーリーが出来るのでは…」と目論んでいるようです。

こちらは、お兄さん。弟さんの影響を受けたのだとか…。
こちらは、お兄さん。弟さんの影響を受けたのだとか…。
「私の自転車のハンドルには、直角にバーをつけてあります。」
 お兄さんの方が、自転車のカスタマイズについて教えてくれました。
「普通のハンドルだと、同じ方向でずっと握っているので疲れるんですよ。だから向きの違うハンドル部分があると、疲れにくいんです。」
 自転車では“先輩”の弟さんが、理由を解説してくれました。これは本格的に乗っている人でないと、分かりませんよね。それでも峠道、疲れませんか?
「風を感じられて、気持ち良いですよ。」
 来る時の上りで頑張った分、帰りの下りは一層風の心地よさが感じられるでしょう。道中お気をつけて!

 道の駅に戻ってお勧めを聞くと、
ハンドルには90度向きの違う握り手も。「疲れにくいんです。」
ハンドルには90度向きの違う握り手も。「疲れにくいんです。」
「リンゴとヤーコンを50%ずつ合わせた、『ヤップルジュース』ですね。」
 ヤーコンとは天栄村特産の根菜で、オリゴ糖やミネラル・ビタミンなどが豊富なのが特徴だと言われています。

天栄村特産のヤーコンが、地元産のリンゴと合わさった「ヤップルジュース」
天栄村特産のヤーコンが、地元産のリンゴと合わさった「ヤップルジュース」
 ディレクターが「ヤーコンっていつ穫れるんですか?」と尋ねると、
「これから、秋ですね。今はまだ茎が伸びている状態で、これ位の丈ですかね?」
と教えてくれました。もうちょっと後だったら、ヤーコンそのものも見られたんでしょうが…残念。

「今はこの位の丈まで伸びてる頃。」ヤーコンの収穫はもう少し先。
「今はこの位の丈まで伸びてる頃。」ヤーコンの収穫はもう少し先。
 冷やしたのも売っていたので飲んでみました。リンゴの美味しさが最初に来ますが、酸味が抑えられ円やかな甘さが口に広がります。これがオリゴ糖を含んだヤーコン効果でしょうか。1本180mlで270円(税込み)でした。よく振ってから飲んでください、との事でした。

炎天下に爽やかな甘みとともに喉を潤してくれた。
炎天下に爽やかな甘みとともに喉を潤してくれた。
 そして店の入口入ってすぐの所に、地元で作った豆腐も売られていました。寄せ豆腐や青ばた豆腐、ごま豆腐など種類も豊富で、道の駅の方もお勧めの一つとして推していました。そこで今度はこの豆腐店にお邪魔する事にしました。

村の豆腐屋さんの豆腐も売られている。
村の豆腐屋さんの豆腐も売られている。
 豆腐を作っている亀屋食品は、ペンションの話題の中で紹介した村の地酒「廣戸川」を作っている酒蔵のお隣にあります。

豆腐を作る亀屋食品。青空に映える看板だ。
豆腐を作る亀屋食品。青空に映える看板だ。
 入口には、豆腐屋さんらしいですね、「豆の力」という力強い文字と、屋号にもなっている縁起の良い亀の絵が貼ってあります。中にいた方に道の駅のお勧め商品の一つとして聞いてきた事と、突然の取材のお願いをお伝えすると…

「豆の力」を最も信じているのは、大豆農家とお豆腐屋さんでしょう。
「豆の力」を最も信じているのは、大豆農家とお豆腐屋さんでしょう。
「見た事あります。本当に突然なんですね。」
と、3代目が快諾して下さいました。中ではスーパーなどに出す、手頃な値段の豆腐を作っている最中でした。

突然押し掛けたのに、快く取材に応じてくれた3代目。
突然押し掛けたのに、快く取材に応じてくれた3代目。
 ご存じのように、豆腐は大豆を茹で、それを絞って豆乳とおからに分け、豆乳をにがりで固めて作ります。

左下に豆乳、右横におからと、分かれて出て来る。
左下に豆乳、右横におからと、分かれて出て来る。
 絞った豆乳は温かいので、容器にためている内に表面に湯葉が出来てしまいます。そこで表面の湯葉を取り除いたものを使います。これ容器1杯で、90丁分になるそうです。

上に出来る湯葉を掬って、いざ豆腐作りへ。
上に出来る湯葉を掬って、いざ豆腐作りへ。
 豆乳ににがりを投入。そして円盤状の穴の空いた器具を入れて…

水に溶いたにがりを入れ、右手に持った円盤の板がついた道具で…
水に溶いたにがりを入れ、右手に持った円盤の板がついた道具で…
上げ下げする事で、にがりを均一に混ぜていきます。

ぐぐぐっ…全身の力で、円盤のついた板を沈める。
ぐぐぐっ…全身の力で、円盤のついた板を沈める。
 結構な力仕事のようです。これに蓋をして10分以上置けば、豆乳が固まります。

引き上げるのにも力がいる。こうしてにがりを均等に混ぜる。
引き上げるのにも力がいる。こうしてにがりを均等に混ぜる。
 もめん豆腐はここから更にひと手間。一度固まったものを崩して、

豆乳が固まったところにへらを入れて、崩していく。
豆乳が固まったところにへらを入れて、崩していく。
別の容器に移し直したものに圧をかけ、更に水分を抜いていきます。

くずしたものを右の平たい容器に移し、水分を抜く。
くずしたものを右の平たい容器に移し、水分を抜く。
 あとは一丁分ずつの大きさに切り、パック詰めしたら豆腐の心まで冷やします。これが何と摂氏1度まで温度を下げた冷水。水道水が約20度、水の凝固点は基本的に0度ですから、冷たさが想像できます。

摂氏1度の冷水に沈め、心まで一気に冷やす。
摂氏1度の冷水に沈め、心まで一気に冷やす。
「これは豆腐屋でないと食べられませんよ。」
 豆乳をにがりで固めた直後の、温かな状態のものです。頂くと、味は大豆の味がしっかりした豆腐、それでいて舌の上で溶けるような滑らかさはきぬごしを上回る、という贅沢な味わいでした。

出来立てほかほかの「よせ豆腐」。食感・舌触りに感動。
出来立てほかほかの「よせ豆腐」。食感・舌触りに感動。
「うちの豆腐が美味しい理由の一つは、水です。」
 天栄村の地下水は軟水で、豆腐によく合うそうです。ところが2代目の時に水が涸れてしまい、硬い岩盤の更に下、114mの深さから汲み上げているものを使っていると言います。

大豆を煮るのにも冷やすのにも、天栄村の地下水を使う。
大豆を煮るのにも冷やすのにも、天栄村の地下水を使う。
「昔は村で7~8軒豆腐屋さんがあったと記憶していますが、今はうち1軒だけです。食生活が変わって家族が減って、1丁を家族4人で分けて…なんて事もしなくなってきていますし…。それでもやっていけるのは、こだわりの豆腐を作って、こちらの望む値段で売る事が出来ているからですかね。」

今では村で一軒だけの豆腐店が、地元の水で昔ながらの味を守る。
今では村で一軒だけの豆腐店が、地元の水で昔ながらの味を守る。
 ご自身も毎晩、夕食で豆腐を食べると言います。3代目曰く、
「上にのせるものを変えると毎日楽しめますよ。この時期は茗荷、ねぎ、わさび…、大豆の味が強い豆腐なら醤油なしも好いです。」
 それを聞いて、私
「本当に美味しい豆腐は、醤油は要らないですよね。でも後半はちょっぴり醤油を垂らして、味変しながら大豆の旨味を掛けあわせて食べるのも、美味しいですよね。」
 嗚呼、これにお酒があれば、もう十分で御座います、はい。

1丁350g 270円(税込み)のこだわりの一品。県産や東北・近県の国産大豆で作る。
1丁350g 270円(税込み)のこだわりの一品。県産や東北・近県の国産大豆で作る。
 亀屋食品の豆腐は、村の道の駅などで買う事が出来ます。天栄村に出掛けた際は、お土産に良いかも知れませんね。
(9月1日のブログにつづく)

亀屋食品の豆腐は、3代目(右)、奥様(中央)、3代目のお姉さまの3人で作る。3代目は私と同い年。
亀屋食品の豆腐は、3代目(右)、奥様(中央)、3代目のお姉さまの3人で作る。3代目は私と同い年。
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