2019.11.05
pleasure of having better boiled rice
きょうは『ゴジてれChu!』の火曜中継コーナーで、鈴木美伸さんの代わりにリポーターを担当しました。今回は美味しいご飯を「ここから」発信したいという思いで、お米や、ご飯を美味しく食べる為の品揃えに拘ったお米屋さんを中継でご紹介しました。
その店は、会津若松市内にある「COCOKARA」。江戸時代は弘化5年創業の老舗も老舗のお米屋さん(創業約170年)で、前述した通り、良いものを「ここから」発信したいと去年の7月にリニューアルし、今の店名にしました。確かにベースは古い日本家屋(築昭和7年=1932年)で、内装や1階外観の一部をモダンな雰囲気にしてあります。
その店は、会津若松市内にある「COCOKARA」。江戸時代は弘化5年創業の老舗も老舗のお米屋さん(創業約170年)で、前述した通り、良いものを「ここから」発信したいと去年の7月にリニューアルし、今の店名にしました。確かにベースは古い日本家屋(築昭和7年=1932年)で、内装や1階外観の一部をモダンな雰囲気にしてあります。
中継した店「COCOKARA」。”ご飯を美味しく”が詰まった店だ。 |
“ご飯を美味しく”その1は、当然「美味しいお米」です…ってまぁ、お米屋さんですからね。現在は6種類。全てどの生産者のどの銘柄米か、で分けて販売しています。いま扱っているのは会津産の特定農家のお米ばかり。こういう分け方をしたのには理由があると、社長の石井淳一さんは話します。
店の一番奥がお米売り場。上のおひつは??答は後程。 |
「ある時、お客さんから『この前買ったお米は美味しかったけど、今回買ったお米は美味しくなかったね』と言われたんです。お米の味が毎回変わらず、一定の美味しさで提供するにはどうするか。それは生産者をはっきりさせる事なんです。例えば同じ地域の米でも、AさんとBさんとCさんでは土壌も違うし育て方も違うから、味も違うんです。もっと言うと、同じAさんでも、前の田んぼと奥の田んぼでは微妙に味は違ってくるんです、厳密に言えば。でもそこまでは管理しきれないので、生産者ごとに分けて味のブレを防ぐようにしたんです。勿論ブレンドしたお米は、ブレンドならではの魅力もあるんですよ。」
5kg入りで販売されているが、1kgなど更に少ないサイズでも販売してくれる。 |
お米屋さんの仕事として、まずは美味しいお米を見極める事。お店のスタッフがいわば「目利き」となって美味しいお米を探してくるのです。
因みにこちらの店では、何とご飯が無料で試食できます。全部の種類を一度には無理ですが、「今は新米の時期なので日々銘柄を変えて、実際に食べてもらっているんです」との事。お米売り場のおひつには、販売している米の銘柄の内の一つを炊いたものが入っていて、実際に味わえます。
因みにこちらの店では、何とご飯が無料で試食できます。全部の種類を一度には無理ですが、「今は新米の時期なので日々銘柄を変えて、実際に食べてもらっているんです」との事。お米売り場のおひつには、販売している米の銘柄の内の一つを炊いたものが入っていて、実際に味わえます。
販売している銘柄の内の1つを、実際に無料で試食できる。 |
尚、放送ではご紹介しませんでしたが、もう一つのおひつには塩おむすびが入っています。これは有料で1個100円(税別)。塩だけで頂くおむすびは、米の美味しさが一番分かる食べ方ですものね。お勧めです。
100円(税別)払えば、ご飯の味が際立つ「塩おむすび」を食べる事も…。 |
“ご飯を美味しく”その2は、「ご飯のおとも」です。別の壁には一面にご飯のおともがずらりと並んでいます。缶詰だけで130種類、全国から「これは美味しい」と思ったものを集めています。
店お勧めの「ご飯のおとも」もずらり!品揃えの数に、並々ならぬ店側の意欲が感じられる。 |
今回勧めて頂いたのは、『カレイの縁側』と『焼き塩サバ』です。『焼き塩サバ』は、千葉県銚子港に揚がったサバを、酒をかけて焼き、更に塩と酒で調味したシンプルなもの。店長の石井淳子さんが「銚子のサバは脂がのっていて、美味しいと思います」と仰る通り、酒を振る事によって臭みをなくすとともに、焼いた事による皮の香ばしさ、そして脂ののった身から噛めば噛むほど出る旨味と塩気とで、ご飯が進みます。
「これ、美味しいですよ!」と勧められた、カレイの縁側の缶詰。 |
『カレイの縁側』は、貴重な縁側部分が缶の蓋のところまでぎっしり入っています。よく煮込まれているので、とろっとした食感がたまらない上、骨も噛めばほろほろっと形を崩していきます。これは身と骨を食べ終わったあとの脂と汁も、ご飯にかけたら美味しいだろうなと思える一品。味付けも最小限に抑えてあって、ご飯と美味しさを引き立てあう一品でした。
『カレイの縁側」缶の中身。これでも何口か試食した後。たっぷり堪能できる。 |
更にふりかけや、炊き込みご飯の素、レトルトカレーも充実していて、カレーは70種類くらい常備しているそうです。中継では宇都宮餃子の「餃子の具でカレー作ってみた。」を頂きました。カレーは後からスパイスを感じる本格派、にらとにんにくの香りがすぐに口の中に広がります。餃子の具を使っているので具の一つ一つが細かい分、万遍なく宇都宮餃子の具の旨味がいきわたっています。しかもカレーと餃子の具の按配が良いので、カレーに具の味が埋もれません。このバランス感覚が、美味しさにつながっていると思います。
正面も右端(ちょっと切れていますが)も、カレールーだ。 |
“ご飯を美味しく”その3は、「道具」です。店内には茶わんや箸に箸置き、小鉢等も売られていますが、一番は「おひつ」です。現在は7寸で9800円(税別)から販売されています。ま、ここまではありそうな話ですが、こちらの店では何と、このおひつの「お試し無料レンタル」が可能なのです(通常4泊5日、応相談)!おひつの魅力は何か、それは「余計な湿気を吸ってくれる事、それでご飯が一層美味しくなる事」と、社長も店長も口を揃えます。
販売中のおひつがずらり。これが「ご飯を美味しくする」という。 |
社長は、お米屋さんの役割についてこう話します。
「お客さんは“お米”を食べるのではなく、“ご飯”を食べるのです。お米をそのまま食べる人はいません。だから私達は『お米を売る』のではなく『ご飯を美味しく食べてもらう』為のものを提供すべきではないか。例えばおひつであったり、お米のとぎ方であったり…。」
そして社長の話は、ご飯と人の生活にまつわる歴史へと続きます。
「お客さんは“お米”を食べるのではなく、“ご飯”を食べるのです。お米をそのまま食べる人はいません。だから私達は『お米を売る』のではなく『ご飯を美味しく食べてもらう』為のものを提供すべきではないか。例えばおひつであったり、お米のとぎ方であったり…。」
そして社長の話は、ご飯と人の生活にまつわる歴史へと続きます。
おひつを洗うのに欠かせない「束子(たわし)」も売っている。 |
「その昔、調理は夜にやったそうですね。何故かというと、朝釜に火を入れると、働きに出て家を離れた時、火の始末に不安が残るからです。だから昔は仕事から帰ってきたら釜に火を入れて煮炊きを済ませる。で、朝は火を使わず調理してあるものを食べるだけにして、火の不始末の心配なく出かけたそうなんです。だからご飯も夜に炊いて、朝・昼の分も作ってしまう。そのご飯を一日美味しく食べられる道具がおひつなんです。」
現在「COCOKARA」で扱っている店のおひつの材料は椹(さわら)だと言います。水を吸ったり出したりといった性質に優れた木だそうです。
「鉄釜でご飯を炊くでしょ。すると熱伝導が好い分、冷めるとご飯から水分が出て、下の方がべちゃべちゃになっちゃう。それを防ぐ上、保管も出来るのがおひつなんです。」
現在「COCOKARA」で扱っている店のおひつの材料は椹(さわら)だと言います。水を吸ったり出したりといった性質に優れた木だそうです。
「鉄釜でご飯を炊くでしょ。すると熱伝導が好い分、冷めるとご飯から水分が出て、下の方がべちゃべちゃになっちゃう。それを防ぐ上、保管も出来るのがおひつなんです。」
束子のキーホルダー。お米好きにはたまらない!? |
社長は実際に家でもおひつを使っているそうで、真夏はどうするのか尋ねると、
「夏でも部屋の中なら大丈夫ですね。」
との事でした。普通の室内であれば、おひつごと冷蔵庫などに入れる必要は無いようです。ただおひつは、使ったあと洗って乾かす必要があるので、出来る事なら2つ以上あると好いとの事でした。
今では炊飯器から直接ごはんをよそい、保温もそのまま出来る時代になり、おひつを使う習慣は減ってきていますが、もしかしたら普段食べているご飯の本当の美味しさを知らずにいるのかも知れませんねぇ。社長・店長曰く
「おひつにご飯を入れて1時間経った以降の『冷えたて』こそが、ご飯の美味しさが分かります。」
「夏でも部屋の中なら大丈夫ですね。」
との事でした。普通の室内であれば、おひつごと冷蔵庫などに入れる必要は無いようです。ただおひつは、使ったあと洗って乾かす必要があるので、出来る事なら2つ以上あると好いとの事でした。
今では炊飯器から直接ごはんをよそい、保温もそのまま出来る時代になり、おひつを使う習慣は減ってきていますが、もしかしたら普段食べているご飯の本当の美味しさを知らずにいるのかも知れませんねぇ。社長・店長曰く
「おひつにご飯を入れて1時間経った以降の『冷えたて』こそが、ご飯の美味しさが分かります。」
お米のお試し・お土産サイズ(約1合分)も売られている。 |
因みにおひつレンタルを利用するお客さんには、会津若松市内は勿論、中通りの郡山や遠くは海に面したいわきの人もいたそうで、無料レンタルで試したお客さんの7割以上は、おひつを買ったそうです。おひつを実際に使ってみる事で、違いや美味しさを感じたお客さんが7割以上いた、という事とも言えそうです。
“ご飯を美味しく”に拘ったお店には、生産者別に提供する美味しいお米、ご飯の美味しさを引き立てるご飯のおとも、そしてご飯そのものを美味しくするおひつ等の道具が、一堂に揃っていました。食欲の秋、新米の秋、美味しいものを更に美味しく、或いは美味しさを損なわない頂き方の鍵が、この店にはありそうです。
“ご飯を美味しく”に拘ったお店には、生産者別に提供する美味しいお米、ご飯の美味しさを引き立てるご飯のおとも、そしてご飯そのものを美味しくするおひつ等の道具が、一堂に揃っていました。食欲の秋、新米の秋、美味しいものを更に美味しく、或いは美味しさを損なわない頂き方の鍵が、この店にはありそうです。
贈答にも良さそうな、お米と「ご飯のおとも」等のセットも…。 |
尚コーヒーメーカーが店の一角に置いてありますが、店長は
「お米もコーヒーも、産地が違えば味も違う。お米に通じる所があるかな。」
とその理由を話します。こちらではコーヒーが無料で飲め、気に入ればオリジナルブレンドの豆を買う事も可能です。お茶ではなくコーヒーに呼ばれる気分で、立ち寄ってみるのも好いかも知れません。
「お米もコーヒーも、産地が違えば味も違う。お米に通じる所があるかな。」
とその理由を話します。こちらではコーヒーが無料で飲め、気に入ればオリジナルブレンドの豆を買う事も可能です。お茶ではなくコーヒーに呼ばれる気分で、立ち寄ってみるのも好いかも知れません。
コーヒーも挽きたて淹れたてが飲める。 |
場所は、会津若松市の中でも観光地として有名な「七日町(なのかまち)通り」の、一本南側の通り沿いにあります。一方通行が多いので、車で行く場合は、COCOKARAのウェブサイトを参考に出かけてみてください。開店時間は午前9時から午後6時で、年末年始を除いて無休という事です。
お店の皆さん。これからもご飯の”楽しみ方”を是非伝えて下さい♪ |
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