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徳光 雅英
徳光 雅英Masahide Tokumitsu
Take a walk with a camera in Nishiaizu Town 2
 『ゴジてれChu!』に毎週木曜日に放送している「ぶらカメ」のコーナーのこぼれ話、つづきです。

 奥の院のコースは、昔修行する人が更に山の奥に入って1週間飲まず食わずで過ごした場所への行程約1kmを辿るというもの。参加希望者は、別料金(今回は500円、30人先着)を払って参加します。取材OKとの許可を頂き、同行させて頂く事にしました。

自然豊かな山を歩くのは好いのだが、御本社から先がきつい…
自然豊かな山を歩くのは好いのだが、御本社から先がきつい…
 ここからは昔ながらの登山道を進みますが、時折張ってあるロープが無いと、どこが道なのかよくわかりません。山に慣れた地元の方が案内して下さいます。
 最初は落ち葉が地面を覆い、「ふかふかだ~」なんて思っていたら、「落ち葉で滑りやすいのでご注意を」との事。確かに、御本社までの道に比べずっと勾配がきつく、気を抜くとずるっと滑ってしまいそうです。
 いやぁ、御本社までのロケでは、参加者を抜いて先回りする等して、時折走りながらの撮影もしましたが、ここは全員がゆっくり、けがをしないよう確実に歩を進めます。

奥の院へは、落ち葉が積もる道を、案内人について進んでいく。
奥の院へは、落ち葉が積もる道を、案内人について進んでいく。
 そして沢を渡るなど、足元が覚束ない所の先に、ちょっとした渋滞が起きています。そうです、「鎖場」です。ここは鎖が下がっていて、きつい斜面を鎖につかまり足を踏ん張るようにしながら登っていく「難所」です。しかも安全上1本の鎖に対して1人が登り切ってから次の人が登るので、「待ち」が生まれている訳です。
 特に登り始めの部分は、岩が苔で滑りやすく、実際に滑っている人も見かけます。
 さぁ、鎖場を登ります。最初が滑りますが、途中からは勾配はきついものの滑りやすい足場はなく、比較的スムーズに登れました。これで鎖場からは解放される…

という事はなく、まだまだ鎖場が続きます。1つだけではありませんでした。

 が~ん!

 しかも縦の直登っぽい鎖場だけではなかったのです。それは後程。

滑りやすい岩もある中、鎖場を登る。
滑りやすい岩もある中、鎖場を登る。
 因みにこのコースは殆ど遠くの見晴らしはきかないのですが、途中5月中旬でも木立の合間からは、いまだに雪が残っているのが垣間見えます。
 また登りの後半で、1か所、見晴らしの良い所が出てきます。眼下に集落が、そして奥には飯豊連峰等が見える絶景ポイント。だいぶ登ってきた事が分かります。


途中、急に視界が開ける所が…。
途中、急に視界が開ける所が…。
 暫く行くと、再び「待ち」というのでしょうか、休憩のような形になります。実は、ゴール地点が大変狭く、前のグループが下りてゴール手前で入れ替えをしないと、奥の院へは進めないのです。
 前のグループが下りてきました。鎖場をゆるゆると下りていきます。全員が下りていくと、いよいよクライマックス、奥の院へと進みます。
 が、写真を撮る余裕もない位、厳しい鎖場でした。この先は直登した後、斜面を横に進む鎖場が続きます。足場は先人が斜面を踏み固めて出来た、人一人がやっと通れる位の幅の限られた部分だけ。足を滑らせ鎖から手を離せば、本当に斜面を真っ逆さまです。ここは真剣に、一歩一歩足を踏みしめて大丈夫と確認できないと、前へ(高度的には「横へ」)進めませんでした。それは放送の通り。しかしその鎖場の先に、見えました。切り立った岩場にある修行場、ここが「奥の院」です。

先に登頂したグループが下りて来た。入れ替えでないと、ゴール地点が狭くて入りきれないからだ。
先に登頂したグループが下りて来た。入れ替えでないと、ゴール地点が狭くて入りきれないからだ。
 案内人の話だと、昔は私の立っている位置から奥の院へ続く道があったのだそうですが、今はその道が崩れてしまい、近付けません。洞穴で修行した人は1週間飲まず食わず、修行を終えると背負子に載せられ、背負われて山を下りたと言います。
 今は奥の院を望める最先端部分に、地元の人が小さな鳥居を立ててあります。

手前の鳥居(膝丈位)の奥に見えるのが、「奥の院」。今は通じる山道が崩れて、無い。
手前の鳥居(膝丈位)の奥に見えるのが、「奥の院」。今は通じる山道が崩れて、無い。
 眼下の集落は遠く、何もない、どこにも行き場の無い場所に自分を追い込み、昔の人は修行を重ねたのですね。


「奥の院」を望める場所からの景色。
「奥の院」を望める場所からの景色。
 いやぁ、正直、取材でなければ、心折れて登山を諦めたかも知れません。案内人の方も「普通は何人か挫折する方がいるんですが、今回いないのは珍しいですよ」と話していました。
 下りは膝への負担や、鎖場の足場探しが大変でしたが、皆さん無事下山できました。最後に御本社に改めて無事コースを歩き終えた事をご報告し、参加者は解散…


修験者は戸の奥、洞穴に留まり、飲まず食わずで修行を積んだという。
修験者は戸の奥、洞穴に留まり、飲まず食わずで修行を積んだという。
 ですが、終わりではありませんでした。御本社から遥拝殿までの4kmを下らなければなりませんでしたね。御本社は飽く迄八合目、帰りの道のりも決して楽ではありませんでした……



御本社は「八合目」。更に4kmの下りが待っている。
御本社は「八合目」。更に4kmの下りが待っている。
 この大山祇神社の御本社への参拝ウォークは秋にも行われているようで、その際は同じく奥の院までの追加コースもあるようです。
 また6月からは1か月間、春の例大祭「大山まつり」が開かれ、県内外の人で賑わうそうです。その大山まつり期間には、週末に御本社までのガイド付きトレッキングツアーも行われるようです。我々のロケの時には手打ち十割蕎麦でしたが、このトレッキングツアーの際は、寒晒し蕎麦が提供されるようです。事前予約制なので、参加したい方は早めに問い合わせを。

参詣道の太く大きい杉は、歴史を感じさせる。
参詣道の太く大きい杉は、歴史を感じさせる。
 勿論、大山祇神社自体は遥拝殿・御本社ともに、催しに限らず参拝できます(ウォークの日も、後からイベントに関係なく参詣する人の姿が見られました)。
 一生に一度の願い事が決まっている方や、西会津の歴史ある神社にお参りしたい方は、行かれてみては如何でしょうか。

「奥の院」を目指す道は、くじけそうな位険しかった。
「奥の院」を目指す道は、くじけそうな位険しかった。
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