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徳光 雅英
徳光 雅英Masahide Tokumitsu
Take a walk with a camera in Nishiaizu Town 1
 きょうも『ゴジてれChu!』の担当コーナーのこぼれ話です。

 人との出会いを求めて出かける「ぶらカメ」なのですが、きょうの放送分では人との出会いがきっかけで、険しい山登りへと発展し、お陰で珍しい光景に出会う事が出来ました。
 今回向かったのは、西会津町です。
 田んぼには水が張られ、蛙がこの時期を待っていましたとばかりに鳴いています。天気も好く風も穏やかだったので、鏡のような水面に雪を多く頂く飯豊連峰が映ります。
 道路を走っていると、とある駐車場に車が集まってきています。降りる皆さんは帽子をかぶり、ストック(トレッキングポール)を持つなど、何やら山歩きの様子です。

春の田んぼ。水面に(分かりにくいが)飯豊連峰が映る。
春の田んぼ。水面に(分かりにくいが)飯豊連峰が映る。
 お話を伺うと、「健康ウォーク」があるとの事。この日行われるのは、「心と身体の健康ウォークin大山(おおやま)」。今年で14回目を数えるそうで、およそ4kmを歩くそうです。色々な方に話を伺うと、「新緑が気持ち良い」「景色が好い。特に杉林」「お弁当が要らない」「お蕎麦が待っている」「奥の院まで行くんですか?」と、楽しいコースの先に食事が待っている、けれどその先も続きそうな情報が入ってきます。
 折角なので主催者に取材が可能か伺うと、「『奥の院』まで取材して頂けるなら、尚有難い」との事で、快諾のお返事。奥の院まで行けるかどうかはロケをしながら考えるとして、取り敢えず飛び込み参加させて頂く事にしました。

健康ウォークには、190人程の人が参加。4km先の御本社を目指す。
健康ウォークには、190人程の人が参加。4km先の御本社を目指す。
 健康ウォークの出発点そばにある大山祇(おおやまずみ)神社にご挨拶とロケの無事を祈念しに行くと、ちょっとした人気スポットがありました。御朱印状です。神社の方に話を伺うと、「平成から令和に変わる前後は、やはり(御朱印をもらいに来る人が)多かった」との事。「それでも若い世代に、神社の理解が深まれば」とのお話でした。
 実際にいらしている方の中には、やはり平成と令和、両方で御朱印を頂いている方にも出会いました。最近はネットオークションで販売されているのが問題になっていますが、個人で集めるのを楽しむ分には好いですよね。

大山祇神社の遥拝殿。御本社は4km先だ。
大山祇神社の遥拝殿。御本社は4km先だ。
 因みに私、大山祇神社についての知識は殆どありません。生まれて初めて来ました。知っている事と言えば、こちらの神社の神様は一生に一度は「なじょな願いも聞きなさる(どんな願いも聞いてくださる)」と言い伝えられている事くらい。聞くと、先程参拝したのは遥拝殿で、更に奥には大山祇神社の「御本社」があるとの事。今回の「健康ウォーク」は、その御本社まで皆で楽しみながら歩いて参拝しましょう、という催しとの事です。
 出発時間が近づくと、およそ190人の方々が、町の内外から集まってきました。
 そして「健康ウォーク」に関する注意が述べられた後、午前9時一斉スタートを待ちます。
 スタートの瞬間は、花火が打ちあがると聞いています。少し離れた山の中から打ち上げるのでしょうか…。花火を待っていると、目の前にスティック状の物を持った人が現れて…


御朱印を頂いた職場仲間の2人。例年より御朱印を頂きに来る方が多いという。
御朱印を頂いた職場仲間の2人。例年より御朱印を頂きに来る方が多いという。
「ズドーン…ぱ~ん!」「ズドーン…ぱ~ん!」

 手持ち式というのもあるんですね。西会津の山間に、手持ち花火が響き渡ります。
 待ちに待った皆さんが、一斉にスタートを切ります。

スタートの花火は、スタート地点で上がる…
スタートの花火は、スタート地点で上がる…
 2回目以上という方も多いせいか、多くの方が結構早いペースで進んでいきます。
 初めての人は最短ルートではなく、途中不動滝を回ったり、昔ながらの参詣道を選んだりします。対して一度行った事がある人は、滝をスルーしたり、一部ならされている道路を進んだりします。

花火を聞いて、御本社を目指す…。
花火を聞いて、御本社を目指す…。
 途中『ゴジてれChu!』を見ている方から、「『この週末、西会津に行く』って聞いて、この健康ウォークに来ると思っていましたよ」と話しかけて下さる方もいました。「不動滝、回った方が好いですよ」とお勧め頂きました。
 先を急ぐ人はまっすぐ、初めての人を中心に不動滝へ回る道を進みます。(折角上ってきたのに…という思いも多少ありつつ)下っていくと…段々水の音が大きくなります。暫く下ると…

「今回のロケは、健康ウォークだと思っていました」。前回の放送をご覧頂いていた視聴者の方も参加です。
「今回のロケは、健康ウォークだと思っていました」。前回の放送をご覧頂いていた視聴者の方も参加です。
 見えてきました「不動滝」です。
 左に放物線を描くように、水が流れ落ちています。取材から帰ってきた後に昔の写真と比べると、この日は水量が少ないようです。素人考えですが、今年は雪が少なかったからかも知れませんね。雪解け水の多い年の滝は、圧巻です。それにしても滝つぼの水を見ると、大変綺麗な水である事が分かります。岩が苔むしていて滑りやすいので、全景を見たい方は注意してご覧ください。

不動滝。
不動滝。
 御本社に向かう途中、もう一つ滝を見る事が出来ます。「弥作滝」は参詣道の途中から見下ろせます。ただ、見上げたい人は下におりていくコースもあるようです。我々は不動滝に寄っている途中、一番最後になってしまったので、時折走りながら中盤まで追い上げる事にします。
 参詣道に戻って暫く進むと、前にお勧めしていた方もいた、杉並木が見えてきます。

弥作滝を参詣道から望む。
弥作滝を参詣道から望む。
 大きな杉です。ずっと昔に参詣する道に植えたのでしょうか。人間が3人か4人で腕を広げないと繋がらない位太い杉が、林のようにつながっていて、その根が階段のように土から一部顔を出しています。樹齢は長いもので400年にもなるとか。なるほどこの杉並木が「木の根坂」と名付けられているのも頷けます。
 その参詣道を挟むように並ぶ杉は、参詣道の頭上の部分で杉同士が競争をしたのでしょう、日陰側の杉の木は、日なた側の杉の木の方には枝を伸ばさず、反対側に枝を伸ばし葉をつけています。栄養を蓄えるべく光合成の為の日光を浴びようとの、杉の木の智恵なのでしょう。
 結構上りが続き、息が上がります。でも不思議と歩く事に集中をする時間が出来ると、何だか自分自身と向き合う時間が出来る…気が、私はしました。山の中という普段とは違う異空間に入り、体力を使う道をひたすら上る…参詣の道とはそんな時間を設ける一つの「仕組み」であり、またそうだとしたらそれもまた先人の智恵なのかも知れません。

大きな杉の根が階段状に…。その名も木の根坂。
大きな杉の根が階段状に…。その名も木の根坂。
 途中の道祖神が、参詣する人の心を和ませ、癒してくれます。
 また途中で出会う方々からも、「奥の院まで行くんですか?」「行けるなら、奥の院まで行った方が好いですよ。」「若い内に!」という話を何回か伺いました。奥の院?やはり、遠いのでしょうか、体力を使いそうな予感です。
 複数回訪れている人達からは、「この先、石段があるわよ。」という話も聞きます。奥の院のもっと手前、御本社までの話のようです。具体的に数字を覚えている方がいて、「確か202段」との事。202段!?若干気が滅入りそうな数です。

道祖神が、参詣する人を見守ってくれている。
道祖神が、参詣する人を見守ってくれている。
 そうこうしている内に、古い道しるべを発見!そこには、「御本社エ五丁」。丁?折角の案内なのに、近いのか遠いのか分かりません(帰ってきて調べたら、明治期にメートル条約加入移行は一丁(町)が約109m、という事で、残り550m弱、という事でした)。
 暫く行くと、新しい道しるべに残り600mの文字(あら、増えている?)、そして202段の石段の表示が!


 太い木の根の「段」を上ると、見えてきました石段が!まっすぐ一直線に伸びています。
 昔の人の身長に合わせてあるからなのか、胴の長い私にとっても、少々段差が低い。かと言って一段飛ばしでは段差が大きすぎる、ちょこまか足を動かすタイプの石段です。ただ石段は一段あたり1つか2つの石で出来ています。しかも石段なので、ここまで来れば雨が降っても足元がぬかるむ事はありません。
 ついに御本社…の手前。
 手水場があり、きれいで冷たい水が豊富に流れています。湧き水なのでしょうか?

一直線に伸びる202段の石段。脇の石は苔むしている。
一直線に伸びる202段の石段。脇の石は苔むしている。
 そして最後の石段を上ると、御本社が現れます。目いっぱい離れないと写真の画角に屋根がおさまらない位、立派な社殿です。スタート地点からおよそ4kmを歩いて、無事御本社までのロケを終えます。
 その後は、更に先の「奥の院」を参詣する、いわば「オプション」があるとの事。これは地元の人が前日等に下見をして安全を確認してあるコースを、案内されながら進むものです。

大山祇神社の御本社。4km歩いた人だけがお参り出来る。
大山祇神社の御本社。4km歩いた人だけがお参り出来る。
 奥の院への出発まで時間があるという事で、参加費用に含まれる蕎麦、餅(きな粉か納豆を選べる)、豚汁(何と希望すればおかわりOK)を頂けます。弁当などを持ってこなくて良い旨話す方がいたのは、この事だったのです(スタッフがしっかり引換券を持ってきていました。因みに主催者側としては、軽食を持参するよう呼びかけています)。

ウォーク参加者に振る舞う豚汁を、大鍋で煮ている。味噌とゴボウの好い香りが…。
ウォーク参加者に振る舞う豚汁を、大鍋で煮ている。味噌とゴボウの好い香りが…。
 ここで我々は腹ごしらえ。豚汁は大鍋で煮ているのですが、近付くだけで味噌とゴボウの好い香りがします。実際に頂くと、野菜の旨味が汁に出ている一方、具には味噌の味がしみこみ、大鍋で時間をかけて煮込んだ豚汁ならではの旨味たっぷり。餅は良く伸びる美味しい餅で、蕎麦もこしがありました。因みに麺つゆを飲んでも、そんなにしょっぱく感じません。だいぶ汗で塩分がもっていかれたようです。(つづく)

蕎麦と豚汁。蕎麦は手打ちで十割蕎麦だと言う。
蕎麦と豚汁。蕎麦は手打ちで十割蕎麦だと言う。
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