NOW
ON AIR

Chu! PRESS

#SDGs (64件)

2022.11.16

日本初の劇場公開作品が福島で上映!性暴力に反対する「#MeToo」運動のいまとこれから

日本初の劇場公開作品が福島で上映!性暴力に反対する「#MeToo」運動のいまとこれから
福島市の映画館「フォーラム福島」で11月、日本の映画館では初公開となる作品が上映され注目を集めました。タイトルは『After Me Too』。週末の上映日は客席がほぼ満員になるほどの盛況ぶりでした。

この作品は、セクシャルハラスメントや性的な暴行を受けた人たちが、SNSを通じて被害や犯罪事実を告発する動きを追った韓国発のドキュメンタリー映画です。「MeToo」というハッシュタグは「私も被害者です」という意味で、日本でも女性ジャーナリストが先輩ジャーナリストや取材相手から受けた性暴力の告発をひとつのきっかけとして、映画業界や写真業界での告発が相次ぎ世間の注目を集めています。

作品の中で描かれているのは、韓国の女子高でまん延していた教師による生徒への性加害やマッチングアプリを通じた性的コミュニケーションの現状など4つの題材です。2021年8月にソウル国際女性映画祭で上映され、韓国国内では話題となっていますが、日本初の劇場公開がなぜ福島県での上映だったのでしょうか?
■なぜ、福島で劇場初公開となった?
きっかけは福島市に住む元朝日新聞記者の牧内麻衣さんのある思いからでした。
上映後のトークイベントで「私も性被害を経験した一人です」と告白した牧内さん。記者時代に取材相手の警察官や高校球児らから2度の性被害を受けましたが、上司や会社側の判断で事件が公になることはありませんでした。

―― 私は沈黙を破れなかった。被害を公にしてしまったら、自分の存在を支えていられないと感じていた。(中略)自分に起こった事件に蓋をしたまま、誰かの心中に踏み込んで記事を書くことが、次第に苦しみとなっていった。自分の抱える矛盾に耐え切れず、私は病んでいった。
(牧内麻衣著:「映画『After Me Too』との出会い」より引用)
(画像:作品紹介のパンフレットとチラシ)
(画像:作品紹介のパンフレットとチラシ)
被害にあったことの苦しみだけでなく、会社から見放され、自らの経験を社会に向けて声をあげられなかったことで自分を責め続けたという牧内さん。いまも通院やカウンセリングが欠かせない状況にある中、今年1月にお茶の水女子大学ジェンダー研究所が開いたシンポジウムでこの作品に出会ったといいます。

―― 静かに始まった映画に、たちまち引き込まれた。長年心に引っかかっていたことがほどけていくような感覚を覚えた。作中ではまさに「まだ聞こえていない声」が掬い上げられていたからだ。そしてそのことは、私が長年、欲していたことだった。
(牧内麻衣著:「映画『After Me Too』との出会い」より引用)

牧内さんは、シンポジウムの主催者や韓国の映画会社、福島市の映画館に自らの経験とともに「この映画を日本でも上映したい」との思いを伝え、福島市での上映が実現することになったといいます。

満員となった観客に向けて牧内さんは、次のような思いを語りました。

「性被害は誰にでも起こりうることだと思います。けれど、多くの人は自分事ではなく傍観者になってしまう。日本でも様々な性被害事件が起きているが、自分とは関係ないこととスルーされてしまう。けれど、そうした事件が公になる背景には“被害者の勇気”があることを知ってほしい。そして、そうした声を上げた人を勇気を持って応援して欲しい。」
 
(画像=上映後のトークイベント 左側:お茶の水女子大学大学院申 琪榮教授 右側:上映を企画した牧内麻衣さん)
(画像=上映後のトークイベント/左側:お茶の水女子大学大学院・申 琪榮教授/右側:上映を企画した牧内麻衣さん)
■被害者の声を無視できない社会
映画を観た人からは「全国での上映にもつなげて欲しい」という声が上がる一方で、「日本ではジェンダーバランスの悪い職場が多く、バッシングを恐れて声を上げない人が多いと感じる」といった感想が上がりました。

そうした声に対して、日本での上映に向けて、映画『After Me Too』の翻訳に関わったお茶の水女子大学大学院の申 琪榮(しん きよん)教授は、「被害者の声を無視できない社会になりつつある」と話します。
韓国では2018年にある女性検事が自らの顔と名前を出し、生放送のニュース番組で上司から受けた性被害を告発したことでMeToo運動がおおきなうねりとなったといいます。しかし、なぜ被害者がそこまでしなければいけないのか。申教授はその事情について「加害者が大きな権力を持っているからです。中途半端な告発では、お金やネットワークで事実をもみ消すほどの影響力を持っている。だから被害者は、編集されない形で生放送のニュースで告発するしか方法がなかった」と説明します。

韓国ではその放送が契機となり、「私も同じことをされた」と次々と性暴力の実態があぶり出され、有名な政治家や権力者が次々に裁判にかけられ実刑判決を受けることとなりました。「社会は前に進んでいます。日本でもじわりじわりと変わっていっているのを感じています」と申教授は話します。

劇場がほぼ満員となったこの日の上映。訪れていたのはSNSでハッシュタグを使いこなす若者たちよりも上の世代、社会的な地位や発言力を持つ40代から60代でした。性被害を受けた人たちが「#MeToo」へ託す思いは、もはやネットの世界で拡散されるだけではなく、幅広い世代にも広がろうとしています。

上映を企画した元新聞記者の牧内麻衣さんは、トークイベントの最後のこう締めくくりました。

「自分は性被害を受けたのにMeTooができないことで自分を責めました。声を出している人がいるのにできなかった。生きる意味を見失っていたけれど、映画館の座席を埋め尽くす人たちの前で、今こうして自分の経験や思いを話すことができました。この光景を見て、社会が変わることを実感しています。」

映画『After Me Too』は、この福島市での上映をきっかけに全国にも広がっていくことが期待されています。

Chu!PRESS編集部
全文を読む
もっと見る
すべて
#ふくしまラーメンワールド
#福島トヨタクラウンアリーナ
#ラーメン
#野尻英恵
#おにぎり専門店
#おにぎり ばはり
#グランケット桑折
#いちい
#ふくしま子育て応援隊
#SDGs
#中テレ祭り
#きぼう
#会津若松市出身
#ヱビスビール
#印象派展郡山
#印象派展
#モネ
#米粉ピザ
#Pizza TT Brothers
#開成山公園
#Park-PFI制度
#神尾佑 酒に交われば
#峰の雪酒造
#三春酒造
#ねこ駅長
#ふにゃ~り日和
#矢澤酒造店
#お弁当
#お惣菜
#リオン・ドール
#中テレ社内見学
#マルト
#からあげ伊達屋
#桜八
#Hawaiian Cafe HERO
#ハワイアンパンケーキ
#PR
#ふくしま発酵旅
#cafe nda焙
#味噌博士
#三五八漬け
#ライスバーガー
#海カフェ
#石焼き芋
#おなはまタンタンめん
#古民家らーめん 福寿庵
#ネコマ マウンテン
#ゲレ食
#道の駅ふくしま
#干支パフェ
#1位づくしの温泉旅
#万葉亭
#八幡屋
#土湯温泉
#野地温泉ホテル
#庄助の宿 瀧の湯
#男山酒造店
#朝日ドライブイン
#朝ドラ
#會津おでん
#ご当地グルメ
#高校サッカー
#七日町通
#抹茶専門カフェ
#カレーパン
#ゴロゴロ系
#石林
#フカヒレ
#曙酒造
#海ごみ
#SDGs
#TOKIO-BA
#船
#榮川酒造
#スポーツ
#豊国酒造
#24時間テレビ
#メタバース
#美容
#らーめんHOME
#出汁
#宮泉銘醸
#千駒酒造
#七転び八起き
#納屋カフェ
#桃
#割烹食堂 かいね
#ご褒美ランチ
#FANTASTICS畑
#日本酒
#アナウンサー
#冷やしラーメン
#会津坂下町
#子育て
#笹の川酒造
#TOKIO-BA×ゴジてれ
#国分太一
#白河うどんマーケット 櫓
#手打ちうどん
#檜物屋酒造店
#ぶっとんでるいきもの展
#小名浜潮目交流館
#伊集院光
#大内宿
#塔のへつり
#白河
#末廣酒造
#古代エジプト美術館展
#いわき市立美術館
#クロワッサン
#SHARE
#人気酒造
#古民家カフェ
#モリアオガエル
#有賀醸造
#東や3代目
#中華一番
#四家酒造店
#食べログ百名店
#本場広島お好み焼き かっちゃん
#天ぷら 佐久間
#ごみ削減
#鈴木酒造店
#グップラ
#ブンケン歩いてゴミ拾いの旅
#鶴乃江酒造
#二本松ドライブイン
#スタミナラーメン
#大和川酒造店
#日本酒の神様
#大天狗酒造
#仁井田本家
#メダカ
#郡山ブラック
#しょうや
#成
#たもや
#麺や 笑華
#枡はん
#昼ふろや
#麺屋 信成
#角麺
#らぁ麺おかむら
#皐月亭
#あさくさらーメン
#サムライ
#トラクター
#醤油プリン
#南相馬市
#ジェラート
#フードロス
#只見線
#途中下車
#キャンプ飯
#会津
#ふくしまラーメンショー
#風とロック
#スノーピーク
#天栄村
#女性活躍
#田楽カフェ
#須賀川市
#手打ち蕎麦
#会津観光
##中テレ祭り
#Libretto
#ギフト
#無印良品
#冷凍食品
#MyLife
#JR只見線
#再開通
#テロワージュふくしま
#食と酒
#氷の神殿
#飯坂
#みりょくいちば
#激安スーパー
##永井麻葵
#福島応援
#マルシェ
#桑折町
#メルバ
#鬼ぐるみ
#エコ食材
#会津四季もち
#豆腐もち
#中華街展
#うすい百貨店
#田村市都路町
#パワースポット
#福、笑い
#甘酒
#いちご
#ロールケーキ
#酪王カフェオレ
#赤べこ
#二本松市
#木幡の幡祭り
#ゴジてれ
#矢吹町
#パン屋
#教育
#タイ料理
#焼き立てパン
#キャンピングカー
#おでん
#コンニャク
#鉄道
#Chu!PRESS編集部
#ごみ排出量
#全国ワースト2位
#福島県知事選
#台風
#避難
#キッザニア
#職業体験
#Chu!PRESS編集部
#バンクシーって誰?展
#オンライン特別授業
#スイーツ
#グルメ
#にゃん旅鉄道
#いわき市
#文具女子
#風とロック芋煮会
#相馬野馬追
#ドローン
#ブンケン
#蕎麦
#ヘルシー
#神獣ベコたち
#ガシャポン
#張子
#会津鉄道
#フラのまち
#新名物
#サクマ&ピース
#サクピー
#中テレアプリ
#福島の桜
#富岡町
#三春滝桜
#カフェ
#復興
#起業支援
##SDGs
##いわき市
#狛犬
#福島の桃
#いなかといいなか交流ツアー
#就職活動
#いわきサンシャインマラソン
#海ごみ削減プロジェクト
#常磐もの
#ミデッテ
#イチゴ
#海の幸
#相馬市観光
#舞妓
#京都
#大京都展
#クリスマス
#いなか暮らし
#体験交流
#旅
#中テレクリスマスドリーム
#やなせたかしの世界
#佐久間宣行
#アルコ&ピース平子祐希
#ふくしま麺フェア
#まるや
#イベント
##Chu!PRESS編集部
#ChuTube
#岡田
#伝統野菜
#バスケットボール
#福島ファイヤーボンズ
#歌唱王
#こおりやま街の学校
#オンライン
#ドラマ
#映画
#ミネアポリス美術館日本絵画の名品展
#YouTube
#オリンピック
##スイーツ
#野球
#ドライブインシアター
#tuperatuperaのかおてん.
#驚き
#癒し
#会社見学
#防災
#豪雨
#特産
#UFO
#ゴルフ
#スタジオジブリ
#ナウシカ
#ガンダム
#BBQ
#おうち時間
#かわいい
#ダンロップ・スリクソン福島オープン
#豪雨災害
#Chuリズム
#新型コロナ
#妖怪
#クマ
#意外
#デリバリー
#梅雨
#カビ対策
#サウナ
#冷やしグルメ
#潮干狩り
#名物
#お取り寄せ
#高校生クイズ
#テイクアウト
#専門店