2021.03.09
left memories in Namie Town
きのうは『news every.』の5時台と『ゴジてれChu!』の第3部のニュースで、震災・津波・原発事故で被災した太平洋に面した町、浪江町(なみえまち)の「思い出の品展示場」から中継をしました。
「思い出の品展示場」内部。どれも浪江町民のどなたかの思い出の品だ。 |
この「思い出の品展示場」は、主に津波の被害にあったところで瓦礫の中から見つかった品々を展示しています。約1万7000点が展示され、のべ1万人を超える人が訪れ、2000点以上が持ち主の元に帰っていきました。しかし訪れる人が年々減った事から、町は今月21日(日)に閉鎖する事を決めました。一部は震災以降などに展示を続けたり、写真はデジタル化して保管したりするそうですが、多くの品はいまのところ、閉鎖以降に処分される予定です。
制服やランドセルなども見つかっている。 |
品々は工事の作業員が泥を落とし、綺麗にしたもの。ぬいぐるみや腕時計、メダルに位牌、制服やランドセル等、その当時の日常を感じさせるものが並びます。小中学生や社員・職員の名札など個人が特定できるものもあるほか、プリントシールには笑顔の花が咲いています。ただそれを見ると、持ち主や写っている方々はいまどうしているのか、とふと考えてしまいます。「まさか、そこに自分の物があるとは思わなかった。」というのであれば良いのですが、気掛かりです。
浪江町はスポーツも盛んだった。グローブやラケット、ユニホームも…。 |
また浪江町は津波の被害に遭ったにも関わらず、原発事故での避難を余儀なくされた為に、救助活動が思うように進まなかった面もあり、それを悔やんでいる方もいます。そういう心の傷をいまも負っている人がいるから、思い出の品が残ってしまっているのかも…等と勝手に思ってしまったりもします。
おもちゃの数々。懐かしい玩具も見受けられる。 |
ただこの品々も、引き取り手がいなければ多くが処分される事になります。心当たりがあって、且つ震災・津波・原発事故をも思い起こさせる事にもなる品々に向き合う心の余裕のある方は、震災から10年を機に今一度浪江町に足を運んでみるのも、“あり”だと思います。
今月21日で閉鎖です…10年と言う時の流れを感じた中継でした。
今月21日で閉鎖です…10年と言う時の流れを感じた中継でした。
ぬいぐるみの数々。子ども達はどんな話をぬいぐるみと交わしたのだろう。 |
浪江町の「思い出の品展示場」は午前9時から午後4時までで、平日と3月20日・21日の土日が開館されます。
「思い出の品展示場」は今月21日で閉鎖される。 |
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