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2022.07.13

ついに開幕!世界で最も注目を集めるアーティスト・バンクシーの作品を集めた「バンクシーって誰?展」

ついに開幕!世界で最も注目を集めるアーティスト・バンクシーの作品を集めた「バンクシーって誰?展」

謎に包まれたアーティスト、バンクシー。
その謎に迫る企画展「バンクシーって誰?展」が、6月29日(水)から福島県郡山市のビッグパレットふくしまで開催中です。
今、世界で最も注目を集めるアーティストと言っても過言ではないバンクシーの魅力を連載でお伝えし、「バンクシーって誰?」という問いかけの先にある答えを、皆さんと一緒に探していきます。

 

作品を発表するたびに世界中で話題になる覆面アーティスト、バンクシー。
普段はアートに関心がない方でも、ニュースやSNSで、「バンクシー」という名前を聞いたことがあるという方は多いかもしれません。

彼の作品は、なぜこんなにも注目を集めるのか、そして、彼は作品を通して何を伝えようとしているのか。
――そもそも彼は、何者なのか。

"バンクシーって、誰?"

そんなシンプルな問いの答えを真正面から追求する美術展「バンクシーって誰?展」が、福島県郡山市のビッグパレットふくしまで、6月29日(水)に開幕しました。




これまで、東京、名古屋、大阪と、日本の三大都市を巡ってきた「バンクシーって誰?展」。
東京展では、なんと18.5万人もの人が来場したという大人気の展覧会です。(郡山市の人口が34万人だとすると、市民の半数以上が訪れた、ということになりますね。)
筆者である私、かなごんも実際に東京展へ足を運びましたが、会期の中頃、平日にも関わらず、30分待ちの盛況ぶり!聞いた話によると、多い日は、120分ほど待つ日もあったそうです。


東京展の待機列(郡山展スタッフが撮影)


そんな、高い関心を集めた美術展が今回、東北唯一の開催として、福島県郡山市にやってきたのです。
本記事では、その「バンクシーって誰?展」がどんな美術展なのかについて、深堀していきたいと思います。

 

◆バンクシーって、そもそもどんな人?


そもそもバンクシーは、どんな人なのでしょうか。

美術展のタイトルが「バンクシーって誰?」という問いかけになっていることからもお察しいただけるように、バンクシーは覆面アーティストとして活動していて、正体や素性についてはよくわかっていません。
バンクシーは誰なのか、どんな風貌なのか、どんな経歴で、普段どこでどんなふうに暮らしているのか――。
彼のそばにいる人たち以外は、誰も知らないのです。



公にされているのは、バンクシーがイギリスのブリストルという街の出身であることくらい。
ほかは、バンクシーが残した作品と、本人のInstagramやWebサイトの情報を辿ることしか出来ません。

そんな、ミステリアスな存在のバンクシーですが、作品を通して、社会や政治、そしてアート界への強いメッセージを発信し続けています。

バンクシーがこのような活動スタイルである理由のひとつは、彼がストリート・アーティストであるからでしょう。
ストリート・アートとは、建物の壁や道、橋など、世界中の街中マチナカをキャンバスにして作品を残すこと。その中にグラフィティが含まれますが、グラフィティ(Graffiti)とは、英語で「落書き」という意味です。つまり、バンクシーのように公共物に無断で絵を描くことは犯罪にあたり、日本でいえば器物損壊罪や建造物等損壊罪にあたる可能性があります。そのため、バンクシーは「アート・テロリスト」とも呼ばれています。



また、同じ理由でバンクシーのストリート作品には、消されてしまったり、取り壊されてしまったものも多くあります。だからこそ、「いつ、どこで、何が、なぜ描かれているのか―」を考えながらバンクシー作品を観ることは、バンクシーが作品を残した意図を知るうえで、とても有意義なことのように思います。

さて、バンクシーが世界を驚かせた出来事といえば、2018年、サザビーズのオークションを思い浮かべる方も多いかもしれません。
赤いハート型の風船と、それに手を伸ばす少女が描かれたバンクシーの作品《風船と少女》が高額落札された直後、額縁に仕込まれていたシュレッダーで切り刻まれました。
これは、バンクシーの存在を世に知らしめるひとつの大きな出来事になりました。



この出来事からもわかるように、バンクシーの活動は、ただ単に壁に絵を描くだけではありません。
ルーヴル美術館をはじめとする世界の名だたる美術館に勝手に自分の作品を飾ったり、映画監督としてメガホンをとって、あのアカデミー賞の長編ドキュメンタリー映画賞にノミネートされたり、あのディズニーランドを皮肉った「Dismaland」と呼ばれるテーマパークを出現させたり。
彼の活動は多岐にわたり、世の中をアッと言わせるものばかり。バンクシーはアーティストでありながら、かなりの"戦略家"で"企画屋"であることがわかります。

また、バンクシー作品の多くにはその先にメッセージが込められており、「描く」というより、「仕掛ける」という言葉が、そして「鑑賞」するというより「体験」するという言葉がしっくりくるような、すべてのひとにひらかれた"インスタレーション"でもあるように思います。

バンクシーは、作品をただ発表していくだけではなく、舌を巻くほどのあらゆる表現方法を駆使し、社会の在り方を問う強いメッセージを伝え続けてきたアーティストなのです。

 

◆普段は見ることが出来ないプライベートコレクター秘蔵の作品がやってくる




さて、そんなバンクシーが手がけた作品を数多く見ることが出来るのが、「バンクシーって誰?展」です。
普段美術館では見ることが出来ない、プライベートコレクターが所蔵する約60点の額装作品などを鑑賞することが出来ます。
中には希少な作品も展示されており、アートの価値は値段で推し量ることが出来ないものだとは思いつつも、やはりいざ間近で作品と対峙すると、なんだか背筋がしゃんとするような気がしました。

 

◆バンクシー作品が出現した世界に"入り込む"という体験

「バンクシーって誰?展」では、額装作品に加えて、バンクシーが残したストリート作品の街並み再現も展示されています。
"今はもう現地に行っても体感できない作品"も含めて、リアルサイズで、ゴミや雑草、たばこの吸い殻など、細かい街並みまで丸ごと再現されているため、あたかも世界中を旅して、現地を訪れているかのような没入体験をすることが出来ます。
ちなみに今回のバンクシーって誰?展は、名古屋・大阪展では展示することが出来なかった巨大な作品も、フルスケールで展示されているそうです。



実際に展示を体験して個人的にとても面白かったのが、"音"です。
ロンドンの街中に響くクラクション、中東の人々の会話―。
エリアごとに聴こえてくるサウンドスケープが、より私たちの想像を掻き立てます。

前述した通り、バンクシー作品は、「いつ、どこで、何を、何故」制作するのかを知ると、より一層楽しむことが出来ます。

例えば、火炎瓶の代わりに花束を投げる男を描いた高さ5mの作品《Flower Thrower》は、2005年頃、ベツレヘムの街に描かれました。


©Shiotsuka Yuta

ベツレヘムは、今もなおイスラエルとパレスチナの紛争が続く場所。あえてこの場所に、自らの命を危険にさらして描くことによって、バンクシーは「愛こそが平和をもたらす」というメッセージをより強く確かなものにしています。


郡山展街並み再現展示


だからこそ、"どんな場所"で作品が制作されたのかをリアルに近い街並み再現という形で体験することは、きっとバンクシー作品の本質を理解するきっかけになるはずです。

初日29日に会場を訪れた男性2人組は、「バンクシー作品はインターネットでも画面越しによく見ていたけれど、きちんとセットや再現作品がある状況で体感すると、入ってくる情報量が全然違った。こういう場所にバンクシーがいたんだというライブ感を少しでも体感することが出来て、とても面白かった」と話していました。

2022年のいま、郡山でバンクシー作品が出現した世界に"入り込む"という体験。
それはきっと、みなさんの「バンクシーって誰?」という問いの答え、そして、「美術展」という言葉の概念を変えていくはずです。

次回の記事では、「バンクシーって誰?展」に展示されている作品を深堀していきます。
 

「バンクシーって誰?展」郡山展は8月24日(水)まで福島県郡山市のビッグパレットふくしまで開催中。

〈参考文献〉
・「バンクシーって誰?展」カタログ, 2021, 日本テレビ放送網
・Banksy,Wall and Piece, 2005, Century
・BRUTUS Casa 特別編集マガジンハウスムック バンクシーとは誰か?【完全版】, 2021年8月1日発行, マガジンハウス

 
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