2004.10.29
2teams
土・日のページが無いので、金曜日に書いております。
冬の国立競技場を目指す、全国高校サッカー選手権大会。土曜日には、県予選の準々決勝4試合が行われました。
平工業と尚志の対戦は特に前半、平工業のプレスが速く、尚志は苦しみます。しかし先制されると、尚志も個人技で突破するなどして速攻から反撃。シーソーゲームで80分を同点で終了します。こうなると、競り合いや延長に強い平工業のペース。延長の20分で3点を追加した平工業が、逆転勝ちでした。尚志の多彩な攻撃は見ていて魅了されるサッカーで、ベスト8で消えるのが惜しいチームでした。
湯本と郡山商業の対戦は、前半1−1の同点で折り返しますが、後半に高萩智久選手の素晴らしいドリブルからのゴールで引き離すと、更に郡山商業がPKを与えてしまい、万事休す。湯本の個人技の高さが勝敗を分けました。郡山商業は後半にフィニッシュまで決められていれば…と思う場面が、幾つもありました。
聖光学院と会津工業の対戦は、前半両チームとも失点せず折り返します。カウンターを狙う会津工業でしたが、運動量の豊富な聖光学院が先制すると、精度の高いシュートで追加点を挙げた聖光学院がまたも無失点で勝ちました。これで5試合連続無失点で、守りの堅さは大きな強みです。会津工業は残念でしたが、「会津の雄」という感じの強豪です。来年も期待です。
福島東と郡山の対戦は、前半球離れの速い郡山が再三福島東ディフェンスを崩しますが、最後のゴールが割れません。ハーフタイムに「試合に出られずに応援してくれている部員の気持ちを考えろ」と叱咤された福島東イレブンは、後半目の色が違いました。立ち上がりに先制すると、郡山の速い攻撃を凌ぎきった福島東がしっかり「逃げ切った」という印象でした。福島東も失点0と、競り合いに強い。一方の郡山は毎年、県内の高校には珍しい、特色あるサッカーを見せてくれています。ファンにはたまらないのでしょうが…。もっと見てみたいチームの1つでした。
日曜日には、準決勝2試合が行われました。
「攻撃の」平工業と「堅守の」聖光学院の試合は、何と前半2分で平工業が先制します。対する聖光学院はディフェンスの裏を突いて、前半の内に同点に追いつきます。しかし聖光学院にとっては後半も2分で失点したのが痛かった。平工業の個々の能力の高さを続く3点目でも見せつけ、3年ぶり5度目の選手権に王手をかけました。平工業の星監督は「しんどい試合でした。」と喜び半分、疲労半分の表情を見せていました。聖光学院はよく守っていましたが、失点そのものより失点した時間帯が悔やまれます。でもコンパクトなサッカーを心がけて、80分間あきらめずによくプレーしていました。
湯本と福島東の試合は恐らく、ここまでの今大会の3本の指に入るベストゲームでしょう。攻撃のバリエーションやアイディアの豊富な湯本、その攻撃を回避する能力の高い福島東の対戦は、大まかに言うと、前半は湯本ペース、後半は福島東ペースでした。後半に福島東が漸く先制しますが、湯本は焦りを見せずにいつものサッカーで福島東を脅かし続けます。福島東が逃げ切りを図っていただけに、寧ろ「湯本はギャンブルに出た方が良いんじゃないか?」と思うくらいでした。しかしロスタイムに、ダイレクトでパスがつながって1人だけフリーだった高木秀行選手が、千載一遇のチャンスを逃さずに同点ゴール。湯本・櫛田監督ガッツポーズ、福島東・齊藤監督落胆の表情と、80分「弱」の時間帯に明暗を分けました。試合は延長でも決着がつかず、PK戦の末に福島東が勝って、3連覇の一歩手前まで進みました。福島東は今大会初失点も、「相手が湯本なら…」とその攻撃力に納得顔。一方の湯本は紙一重の差で敗れましたが、サッカーの醍醐味が伝わるプレーが随所に見られました。ともにプリンスリーグの福島県代表として90分の試合を戦っていただけに、延長戦でもパフォーマンスが落ちなかったのが印象的でした。
しかも(余談ですが)この日は一昨年度・昨年度の福島東OBも観戦。萬代選手も訪れ、ハーフタイムには携帯電話のカメラに四方八方から囲まれていました。
なんてラッキーもあって、しかも中身の濃い試合2試合も見られて一般500円、小・中・高校生300円は、手前味噌ですが、損は無かったと思います。
いよいよ今度の土曜日、6日が決勝戦です。場所はJヴィレッジスタジアム。午後1時半からFCTで生中継致します。今年の福島県代表は、インターハイ1勝1敗とは言え、その2回戦でベスト4まで勝ち進んだ成立(東京)相手にPK戦にもつれこむ善戦を見せた平工業か。それとも昨年度の選手権経験者5人、一昨年度ベスト8のレギュラー2人を擁し3連覇を狙う福島東か。今週末は要チェックです。
冬の国立競技場を目指す、全国高校サッカー選手権大会。土曜日には、県予選の準々決勝4試合が行われました。
平工業と尚志の対戦は特に前半、平工業のプレスが速く、尚志は苦しみます。しかし先制されると、尚志も個人技で突破するなどして速攻から反撃。シーソーゲームで80分を同点で終了します。こうなると、競り合いや延長に強い平工業のペース。延長の20分で3点を追加した平工業が、逆転勝ちでした。尚志の多彩な攻撃は見ていて魅了されるサッカーで、ベスト8で消えるのが惜しいチームでした。
湯本と郡山商業の対戦は、前半1−1の同点で折り返しますが、後半に高萩智久選手の素晴らしいドリブルからのゴールで引き離すと、更に郡山商業がPKを与えてしまい、万事休す。湯本の個人技の高さが勝敗を分けました。郡山商業は後半にフィニッシュまで決められていれば…と思う場面が、幾つもありました。
聖光学院と会津工業の対戦は、前半両チームとも失点せず折り返します。カウンターを狙う会津工業でしたが、運動量の豊富な聖光学院が先制すると、精度の高いシュートで追加点を挙げた聖光学院がまたも無失点で勝ちました。これで5試合連続無失点で、守りの堅さは大きな強みです。会津工業は残念でしたが、「会津の雄」という感じの強豪です。来年も期待です。
福島東と郡山の対戦は、前半球離れの速い郡山が再三福島東ディフェンスを崩しますが、最後のゴールが割れません。ハーフタイムに「試合に出られずに応援してくれている部員の気持ちを考えろ」と叱咤された福島東イレブンは、後半目の色が違いました。立ち上がりに先制すると、郡山の速い攻撃を凌ぎきった福島東がしっかり「逃げ切った」という印象でした。福島東も失点0と、競り合いに強い。一方の郡山は毎年、県内の高校には珍しい、特色あるサッカーを見せてくれています。ファンにはたまらないのでしょうが…。もっと見てみたいチームの1つでした。
日曜日には、準決勝2試合が行われました。
「攻撃の」平工業と「堅守の」聖光学院の試合は、何と前半2分で平工業が先制します。対する聖光学院はディフェンスの裏を突いて、前半の内に同点に追いつきます。しかし聖光学院にとっては後半も2分で失点したのが痛かった。平工業の個々の能力の高さを続く3点目でも見せつけ、3年ぶり5度目の選手権に王手をかけました。平工業の星監督は「しんどい試合でした。」と喜び半分、疲労半分の表情を見せていました。聖光学院はよく守っていましたが、失点そのものより失点した時間帯が悔やまれます。でもコンパクトなサッカーを心がけて、80分間あきらめずによくプレーしていました。
湯本と福島東の試合は恐らく、ここまでの今大会の3本の指に入るベストゲームでしょう。攻撃のバリエーションやアイディアの豊富な湯本、その攻撃を回避する能力の高い福島東の対戦は、大まかに言うと、前半は湯本ペース、後半は福島東ペースでした。後半に福島東が漸く先制しますが、湯本は焦りを見せずにいつものサッカーで福島東を脅かし続けます。福島東が逃げ切りを図っていただけに、寧ろ「湯本はギャンブルに出た方が良いんじゃないか?」と思うくらいでした。しかしロスタイムに、ダイレクトでパスがつながって1人だけフリーだった高木秀行選手が、千載一遇のチャンスを逃さずに同点ゴール。湯本・櫛田監督ガッツポーズ、福島東・齊藤監督落胆の表情と、80分「弱」の時間帯に明暗を分けました。試合は延長でも決着がつかず、PK戦の末に福島東が勝って、3連覇の一歩手前まで進みました。福島東は今大会初失点も、「相手が湯本なら…」とその攻撃力に納得顔。一方の湯本は紙一重の差で敗れましたが、サッカーの醍醐味が伝わるプレーが随所に見られました。ともにプリンスリーグの福島県代表として90分の試合を戦っていただけに、延長戦でもパフォーマンスが落ちなかったのが印象的でした。
しかも(余談ですが)この日は一昨年度・昨年度の福島東OBも観戦。萬代選手も訪れ、ハーフタイムには携帯電話のカメラに四方八方から囲まれていました。
なんてラッキーもあって、しかも中身の濃い試合2試合も見られて一般500円、小・中・高校生300円は、手前味噌ですが、損は無かったと思います。
いよいよ今度の土曜日、6日が決勝戦です。場所はJヴィレッジスタジアム。午後1時半からFCTで生中継致します。今年の福島県代表は、インターハイ1勝1敗とは言え、その2回戦でベスト4まで勝ち進んだ成立(東京)相手にPK戦にもつれこむ善戦を見せた平工業か。それとも昨年度の選手権経験者5人、一昨年度ベスト8のレギュラー2人を擁し3連覇を狙う福島東か。今週末は要チェックです。
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