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#宮泉銘醸 (1件)

2023.08.30

【神尾佑 酒に交われば】廃業危機から這い上がり妥協しない酒造りを…「幻の酒 冩樂」を醸す会津若松市の「宮泉銘醸」

【神尾佑 酒に交われば】廃業危機から這い上がり妥協しない酒造りを…「幻の酒 冩樂」を醸す会津若松市の「宮泉銘醸」
福島県出身の俳優・神尾佑(ゆう)さんが県内の酒蔵を訪ね、その酒蔵にまつわる物語を紐解いていく番組「神尾佑 酒に交われば」。日本酒王国福島県には、50を超える酒蔵がある。今回訪れたのは、会津若松市の「宮泉銘醸」。入手困難で”幻の酒”とも称される逸品を造る酒蔵の物語だ。
 
浮世絵史上最大のミステリー、天才「写楽」
浮世絵史上最大のミステリー、天才「写楽」
「写楽」と言えば、江戸時代の浮世絵師「東州斎写楽(とうしゅうさいしゃらく)」。約10か月という短い期間に「役者絵」や「相撲絵」の傑作を生み出し、その後、忽然と姿を消した謎の絵師だ。その正体は、いまだに不明。
酒好きにとって、なかなか飲めない”幻の酒”
酒好きにとって、なかなか飲めない”幻の酒”
その浮世絵師と同じように、全国的に知られている会津の名酒が「冩樂」だ。丁寧に仕込むからこそ多くは出回らないため、めったにお目にかかれない代物だ。こちらもまた、多くの謎に包まれたミステリアスな存在…。
立派な造りで、奥も庭園のように手入れが行き届いている
立派な造りで、奥も庭園のように手入れが行き届いている
「冩樂」の醸造元は、日本100名城にも数えられる「会津鶴ヶ城」のお膝元にある。昭和30年に創業した「宮泉銘醸」だ。重厚感あふれた威風堂々たる蔵構えで、江戸時代より城下町の景色に溶け込んでいる。
「みんなと飲んでてうまい酒」をずっと追い続けて造っている
「みんなと飲んでてうまい酒」をずっと追い続けて造っている
4代目蔵元杜氏は、宮森 義弘さん。東京の大学の工学部を卒業後、大手企業でシステムエンジニアとして勤務。いつか家業を継ごうと決めていたが、急遽経営が厳しくなって「戻ってきてほしい」と言われ、26歳で帰郷した。数億円以上に及ぶ負債で廃業の危機を背負いながらも、全国の酒蔵を見学して吸収し、独自の感性でいまの酒蔵に活かしていった。
右側が、宮森 大和さん
右側が、宮森 大和さん
蔵の環境を整備し、内装も外装も一新。廊下は、照明の感じと相まって、まるで高級旅館のようだ。案内してくれたのは、蔵元の弟で専務取締役の宮森 大和さん。「お金がなかった当時は自分たちで壁や梁を塗装したため、少しボコボコしている」と話すが、常に清潔に保たれている蔵の環境は、蔵人全員で造りあげてきた想いの表れでもある。
その結果、”幻の酒”と呼ばれるまでの傑作を生んだ
その結果、”幻の酒”と呼ばれるまでの傑作を生んだ
苦しみながらも追求していったのは、「一切手を抜かない、妥協しない酒造り」。蔵元が「この造り方に変える!」と言った時には、「ついていけません!」と10数人いた蔵人のうち残ったのは2人だけ。「できるわけがない…だからこそやる!」そうしてできた酒が「冩樂」だ。
同じ銘柄「冩樂」でありながら、その中身は似て非なる別物
同じ銘柄「冩樂」でありながら、その中身は似て非なる別物
もともと「冩樂」は、「宮泉銘醸」の本家の酒蔵の流れをくむ「東山酒造」の「古典写楽」という銘柄。「東州斎写楽」の浮世絵が描かれたラベルで親しまれたが、2005年に廃業した。そこで同じ本家の流れをくむ「宮泉銘醸」が「『冩樂』の銘柄を引き継いでほしい」と託され、2007年に誕生したのが「新生冩樂」だ。
蔵元の想いを、形に
蔵元の想いを、形に
「東山酒造」の味とは全く別物で、ゼロから造りあげた銘柄。ラベルもすべて一新し、全銘柄を味わい深い手書きに統一した。変えられることはすべて変えて改善し、這い上がってきた。
タンクの蓋を開けると、良い香りが広がる
タンクの蓋を開けると、良い香りが広がる
特別に「冩樂」の醪(もろみ)を見せてもらった。プクプクしていて、近づくと良い香りが漂ってくる。仕込みはすべて、出品酒を造るように行っている。
「櫂(かい)入れ」をして酒を混ぜる
「櫂(かい)入れ」をして酒を混ぜる
「宮泉銘醸」の理念は「純愛仕込み」。「米、酒、人を愛し、また誰からも愛される酒を目指す」というものだ。
醪を濾過して抽出した酒を、分析装置へ
醪を濾過して抽出した酒を、分析装置へ
「分析室」では、醪から酒を抽出し、アルコール度数や発酵の状態を確認。昔ながらの発酵技術を大事にしながら日々数値で管理することで、技術をより深堀りしている。
「自分が一番のファンだと思っている」と大和さんは話す
「自分が一番のファンだと思っている」と大和さんは話す
そんな「宮泉銘醸」の二大看板が、「冩樂」と「會津宮泉」。10年前まで兄が一人で造っていた「冩樂」は、弟が加わることで、また新しい「冩樂」として確固たる地位を築き上げた。
兄弟で手にした快挙
兄弟で手にした快挙
2014年には、世界で最も多い出品数を誇る「SAKE COMPETITION」において、「純米酒」「純米吟醸」部門1位のダブル受賞を達成!その4年後には、「會津宮泉」も「純米酒」部門で1位を獲得した。
「會津宮泉」は大和さんが設計した酒
「會津宮泉」は大和さんが設計した酒
では、まずは”幻の酒”「冩樂」から。金の箔押しの貫禄漂うラベルに見とれながら、いただくことにしよう。
米をあまり削らない純米酒。「冩樂」は精米歩合60%で、コクやパンチがしっかりした仕上がりになっている。酸味を高めにしているため、ずっと飲んでいても飲み飽きしない。
「馬刺し」「ニシンの山椒漬け」など、地元の食材がよく合う
「馬刺し」「ニシンの山椒漬け」など、地元の食材がよく合う
続いて「會津宮泉」。「冩樂」と同じ磐梯山の伏流水と福島の酒米で仕込む純米酒だが、その表情は全く違う。舌の奥に残るコク、少し甘みがあるまろやかな感じが印象的だ。これまでになかった技術や米を使って、新しいチャレンジをしているという。

「一緒に飲んでおいしい!」がこの蔵元のコンセプトであるため、大和さんも一緒に乾杯。造り手も思わず「すごくうまい!」と漏らしてしまうほどの自信作だ。
これまでとは全く違った造り方をしている
これまでとは全く違った造り方をしている
一度、この世から消えかけた波乱に富んだ名酒「冩樂」は、昔ながらの味をガラリと変え、蔵独自の世界観を大胆に描き出した。はたと姿を消した謎の絵師「写楽」は、今頃、どこで何を想うのか…そんな他愛ない空想を巡らせてしまう。天才的な浮世絵師とストイックな酒、どちらもミステリアスな表情を持ちあわせているのが、なんとも魅力的だ。


Chu!PRESS編集部
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