20年越しの夢叶う。矢吹町「KAKUMARU PAN AND STORE」で夫婦が広げる幸せの輪

Chu! PRESS

#パン屋 (1件)

2022.12.26

#矢吹町

#パン屋

2022年9月、矢吹町にオープンした「KAKUMARU PAN AND STORE」。

矢吹町の商店街の中にオープン

髙久透さん（矢吹町出身）・洋子さん（いわき市出身）夫婦が、毎週木曜日と日曜日限定で営業するパン屋さんだ。
「タカクさんが作るマルいパン」が店名の由来。

夫婦仲良く笑顔でお出迎え

カクマルパンは、小麦・米・麹などからできる「ホシノ天然酵母」という酵母をふんだんに使っている。
この酵母により、甘みや香りが強いパンが仕上がる。

定番の「山食パン」はバター不使用・植物性油脂を使って小麦の香りが際立つ

ただし、この天然酵母の存在感を際立たせるためには、じっくり10時間の冷蔵発酵が必要。
パン生地の仕込みには、まるっと2日間を要する。
なんと、営業日当日、仕込みが始まるのは深夜0時。

仕込みも後半となる夜明け前には、仮眠が取りたくなることも

実は、パン職人としてだけでなく農業にも従事する透さん。矢吹町内に所有する畑で育てた野菜を使ったパンも人気だ。
自ら育てたかぼちゃを使った「かぼちゃとツナのガレット」は、もちもち食感にかぼちゃの甘みが広がる一品。マヨネーズとヨーグルトをベースにしたソースは、透さんのこだわり。

かぼちゃのほかにさつまいもやたまねぎなど、10種類の野菜を育てている

透さんが手塩にかけて育てた、甘みたっぷりのかぼちゃを使ったガレットも人気

一方、洋子さんが担当する「酵母スコーン（プレーン）」は優しい甘さが特徴。2日間にわたり冷蔵庫で寝かせることで、酵母のうまみがしっかりと感じられる。

ホシノ天然酵母の魅力を全面に出すためには手間を惜しまない

夫婦それぞれの得意分野を生かしてラインナップを調整。開業当初と比べて作業効率も向上し、今では約300個のパンと焼き菓子を提供できるように。数少ない天然酵母パンが食べられるお店として、お客さんからの評判も上々だ！

「袋ごとお世話になった人におみやげとして渡すつもりです」とのこと

近所で働く常連さんも「オシャレなパン屋さん」のとりこに

手間を惜しむことなく、パンと向き合う髙久さん夫婦。「KAKUMARU PAN AND STORE」の開業は、洋子さんにとって「20年越しの夢」だったという。
会社員として働きながら、東京や横浜のパン教室に足しげく通って経験を積む中、「パン職人として現場で働いてみたい」という思いは日増しに大きくなっていく。

口コミでお客さんの輪も少しずつ拡大中。20年間抱き続けた夢は現実となった

こだわりのパンたちが並ぶ棚やお店の外のベンチは、洋子さんが「いつか自分のパン屋をやりたいな」と思い始めた頃に出会い購入したもの。
「夢を現実にできた場所にお客さんが来てくれるのは、とてもうれしい」と洋子さんは語る。
1人の女性の情熱は、20年の時を経て結実したのだった。

開店を待つお客さんで行列ができることもしばしば

開業までに要した期間はおよそ3年。
「本当はラーメン屋をやりたかった」と笑う透さんと足並みを揃えて、一歩ずつ前に進む。

「つらさは半分、うれしさは倍になるのがいい（透さん）」
「一人ではここまでやって来られなかった（洋子さん）」

目指すは「パンを食べて幸せな気持ちになれる場所」。
小さなパン屋の店先には、今日も笑顔が集まる。
夫婦二人三脚での新たな冒険は、まだ始まったばかりだ。

Chu!PRESS編集部

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