2023.03.09
with a camera in Minamisoma City 2-2
南相馬市は、平成の大合併で原町市(はらまちし)・小高町(おだかまち)・鹿島町(かしままち)が合併して出来た市です。その中心部、原町区(旧原町市)の町中に戻ってぶらぶらしていると、車輪のついたキャリアーを引っ張りながら歩いている女性が。
駅前の通り。 | 何やらキャリアーで荷物を引っ張る女性が。 |
そして歩道沿いの花壇の所で立ち止まると、キャリアーに積んでいた2リットルペットボトルを取り出し、
花壇の前に立ち止まり… | ペットボトルを取り出し… |
水をどばどばと花壇の土に目掛けてかけ始めます。
花壇の土へ… | 水やりを。 |
「歩道の花に水をやっているんです。土が乾いて可哀そうでしょ?」
特に市などに頼まれてやっている訳では無く、今年から自主的に水やりをしているのだそう。
特に市などに頼まれてやっている訳では無く、今年から自主的に水やりをしているのだそう。
近くに住む女性だった。 | 自主的に水やりを始めたそう。 |
「買い物に行くついでだから。」
この日は2リットルが入るペットボトルを6本運んでいました。
「6本分水やりをしたら、きょうはそこまで。どこの花壇まで水をやったか覚えておいて、次はその先の花壇…という風に順番に水をやっています。花が好きなんですよね。」
女性はご自宅でも花を育てているそうです。
「パンジーは夏いっぱいもつんですよ。」
この日は2リットルが入るペットボトルを6本運んでいました。
「6本分水やりをしたら、きょうはそこまで。どこの花壇まで水をやったか覚えておいて、次はその先の花壇…という風に順番に水をやっています。花が好きなんですよね。」
女性はご自宅でも花を育てているそうです。
「パンジーは夏いっぱいもつんですよ。」
買い物ついでに水やりをしているそう。 | どこの花壇に水をやったか覚えておくという。 |
私が子どもの頃は、小学生の登下校時に横断歩道脇等で事故が無いよう見守る「緑のおばさん」(正式には「学童擁護員」というのだそう。緑の帽子や服を着用して始まった事からそういう愛称があった)がいましたが、まさにこの女性こそ花の命を守る令和の「緑のおばさん」(失礼!)です。すると女性が
「緑のおばあさんでしょ?」
「緑のおばあさんでしょ?」
次の買い物の時には、前回の続きの花壇から水をやるそう。 | 街路樹ならぬ街路花に水をやる、令和の「緑の…」だ。 |
御年84歳、年女だそう。元気の秘訣は
「動き回ることかしら。家の中でじっとしているのが嫌いだから。」
「動き回ることかしら。家の中でじっとしているのが嫌いだから。」
動き回るのが、健康の秘訣。 | 近くの公園の草むしりもしているそう。 |
ペットボトル6本分の水やりを終えた「緑の女性」は、空のボトルと買い物かごを引っ張りながらスーパーへと向かっていきました。皆さんの地域の歩道沿いや道路わきの花や植物が晴れ続きでも想像以上に元気だとしたら、きっと近くに「緑の女性」「緑の男性」が人知れず水やりをしているから、かも知れませんよ。町を綺麗にする為に、こういう方法もあるんですね。
6本分の水やりを終え、「それじゃ。」 | 女性の通った後の花は、生き生きしていた。 |
JR常磐線の原ノ町駅近くを歩いていると、
「いも屋」
というそのものずばりの名前の店が。
ちょうど幟を立てているお店の方の姿も見えます。開店したところでしょうか?
「いも屋」
というそのものずばりの名前の店が。
ちょうど幟を立てているお店の方の姿も見えます。開店したところでしょうか?
ちょうど幟を立てている女性が。 | いも屋の店員に話を…。後に意外な”接点”が見つかる。 |
「店は1時間ほど前から開いていたのですが、午前中風が強かったんです。風が強いと幟が倒れちゃうので立てるのを控えていたんですが、弱まって来たので立てていたところだったんです。」
しかも外には自動販売機が。
しかも外には自動販売機が。
その名も「いも屋」。幟が風に靡く。 | 風の様子を見て幟を立てた店員の女性。後ろは自販機? |
「こちらの店は夕方5時で閉店なんですが、その後に買っていかれる方が多いんです。夏は冷やし焼き芋が売れますよ。」
確かに売り切れているものもあります。売れるんですね。因みに東北初の焼き芋の自販機だったとか。
確かに売り切れているものもあります。売れるんですね。因みに東北初の焼き芋の自販機だったとか。
焼き芋も自販機で買える時代。 | パープルスイート(中央)は、既に売り切れ。 |
「いも屋」のお勧めを伺うと、
「私は、甘十郎(かんじゅうろう)ですね。このねっとり感はなかなか無いですよ。」
「私は、甘十郎(かんじゅうろう)ですね。このねっとり感はなかなか無いですよ。」
こんな感じで対応してくれる。上には… | ほかほかの焼き芋のメニューが。 |
それでは、店員さんお勧めの「甘十郎」を早速買って、食べてみましょう!
甘十郎は、紅はるかの中のブランド芋だそう。 | ほくほくを。なかなかのサイズだ(1本400円)。 |
皮の香ばしさに、ねっとりと絡まってくるような食感に強い甘さ、それでいて喉を過ぎると後味がさらっとしていて、また一口と食べたくなる甘さ・美味しさです。
店頭に並ぶ甘十郎からは、蜜が…。 | 食リポしにくい位の、芋のねっとり感が印象的。 |
ほかにも店頭には大学芋や干し芋などを売っていて、さすが芋専門店です。
そんな話をしていると、店の方が
「思い出しました。」
その記憶は、意外なものでした。
「私の娘が小さい頃相馬野馬追(そうまのまおい)に出たんですが、中継でその娘が乗った馬を徳光さんに引っ張ってもらったんです。その後も密着取材してもらって…。」
そんな話をしていると、店の方が
「思い出しました。」
その記憶は、意外なものでした。
「私の娘が小さい頃相馬野馬追(そうまのまおい)に出たんですが、中継でその娘が乗った馬を徳光さんに引っ張ってもらったんです。その後も密着取材してもらって…。」
店頭では、大学芋や芋けんぴなども売っている。 | 私に関して、”ある接点”を思い出したと言い始めた。 |
私が馬を引っ張ったのは、今から15年前の『ズームイン!!SUPER』(『ZIP!』の前に放送していた朝の情報番組)。地元の伝統行事「相馬野馬追」が近付くと、馬を人に慣れさせるために町中を馬で散歩する姿が見られるのですが、その散歩の様子を中継した際、娘さん(当時小学2年生)の乗った馬を、福島のキャスターだった私が引っ張りながら全国中継していたのです。そのお母さんとまさかお会いするとは! 30年以上もアナウンサーを続けていると、こういう偶然があるんですね。
因みに中テレではその後も震災の年の娘さんの相馬野馬追の様子などを取材・放送していました。現在は大学生との事です。
因みに中テレではその後も震災の年の娘さんの相馬野馬追の様子などを取材・放送していました。現在は大学生との事です。
店員の娘さん(当時のOA映像より)。 | 『ズームイン!!SUPER』で私が中継用に馬を引っ張っていた(当時のOA映像より)。 |
「お芋の専門店 いも屋」は、JR原ノ町駅を出てすぐ目の前に伸びる県道262号を東(図書館や郵便局がある方)にまっすぐ進んで一つ目の十字路交差点にあります。徒歩3分前後でしょうか。午前10時から午後5時までで、日曜・水曜が定休です。(つづく)
意外な接点に、お芋同様心もほっこり。 | 「いも屋」はJR原ノ町駅の東、県道262号沿い1つ目の交差点にある。 |
更に駅前の商店街を歩いていると、慶應三年創業の老舗を発見! そして自転車で町中を走る親子にも話を聞きました!!
その3「老舗魚店の店主が長寿なのは魚のお蔭? & 将来の夢は仮面ライダー ポーズが決まっている理由は?」はこちらをクリック。
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江戸末期創業の老舗を発見! | 姿勢が綺麗。その理由は…。 |
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