アナウンスルーム

アナウンサーブログ

徳光 雅英
徳光 雅英Masahide Tokumitsu
with a camera in Yanaizu Town 2-3
 「ラッキー公園inやないづまち」のラッキー達も、初めての柳津町の雪への備えを整えるなど、雪国会津では雪囲いや雪対策をして本格的な冬を迎えます。こちらの地区も庭木や自宅1階部分に雪囲いなどの雪対策が進んでいます。

 中には、おや⁉
町中では、雪囲いが見られる。
町中では、雪囲いが見られる。
火の用心、雪用心。
火の用心、雪用心。
 消火栓も雪囲いです。万一火事が起きて消火栓が雪に埋もれていては、消火活動に支障をきたしますものね。消火栓の雪囲いは、誰がやったのでしょう? 地区のどなたかでしょうから、少し歩いてみる事にします。

 1階部分に横板が渡してある家があります。雪対策も兼ねたものでしょうか…などと思いながら家の中を見て、びっくりしました。人がカメラを持ってこちらを見ている??
消火栓も雪囲いだ。
消火栓も雪囲いだ。
すぐ近くの民家の中に…。
すぐ近くの民家の中に…。
 ほら、いるでしょ?

 …なんだ、鏡か。スタッフも一緒に映っています。でも部屋に置くには随分立派な鏡です。

 するとスタッフが、上の方を見上げて気付きました。
こっちにカメラを向けた人がいる?
こっちにカメラを向けた人がいる?
何だ、自分か…。でもこんな鏡がある家って?
何だ、自分か…。でもこんな鏡がある家って?
 民家かと思いきや、理容店でした。道理で立派な鏡がある訳です。という事は、お店の方がいるという事でしょうか? お邪魔してみましょう。

「ごめんください。」

 奥から奥様が出ていらしたので、事情を説明すると

「お父さん! ゴジてれの徳光さん…。」

 ご主人も出ていらっしゃいました。
理容店だ。それで鏡が…。
理容店だ。それで鏡が…。
理容店を営むご夫婦。
理容店を営むご夫婦。
「主人の母が理容室を経営していて、結婚を機に私も理容を学びに会津若松に1年通って資格をとりました。」

 奥様が2代目で、80年続いている地元の理容店です。

「馴染みの方しか来ないから、サインポールも回さないの。何年も電源を入れてないわね。」
こちらが母親の代から営む理容店の中。
こちらが母親の代から営む理容店の中。
結婚を機に理容を学んで、家業を継ぐ事に…。
結婚を機に理容を学んで、家業を継ぐ事に…。
 写真を見ても分かる通り、お客さんの座る椅子は1つで、鏡は2つあります。

「元々椅子は2つあったんですが、母も亡くなって段々お客さんも減ってきたものですから…。」
鏡は2つ、椅子は1つ。
鏡は2つ、椅子は1つ。
お客さんの数などを考えての結論。
お客さんの数などを考えての結論。
 私も小さい頃は理容店で髪を切ってもらっていたので、懐かしさを感じます。例えば、鋏や剃刀を紫外線で殺菌する機械や、
こちらのケースは、道具を殺菌する機械。
こちらのケースは、道具を殺菌する機械。
中で紫外線を当てる仕組みだ。
中で紫外線を当てる仕組みだ。
顔をあたってもらう時にクリームを泡立てる容器…。顔を剃ってもらうと、気持ちが好いんですよね。

「昔は剃刀の刃って、革で研いでいたでしょ? でも今は、替え刃なの。」

 いやぁ十分懐かしいです。ほかにも懐かしいものはありますか?
白い容器で、もこもこふわふわにクリームを泡立てる。
白い容器で、もこもこふわふわにクリームを泡立てる。
今の剃刀は、替え刃タイプになったという。
今の剃刀は、替え刃タイプになったという。
「理容とは関係ないけど、うちの祖母の櫛です。」

 そこには鼈甲の櫛や髪飾り等がありました。

「骨董屋さんが、『高いものなら買う』って言うから見せたんですけど、引き取らなかったの。でも今となっては捨てられませんねぇ。」

 こちらの一家の貴重な思い出に繋がる品なのです。
おばあさまの名前が書かれた箱には…
おばあさまの名前が書かれた箱には…
和服姿に合いそうな、櫛や髪飾りが。
和服姿に合いそうな、櫛や髪飾りが。
「ほかにも昔のお雛様や、主人の武者兜が残っていて、新型コロナも少し落ち着いたのでこの春は飾ろうかと思っています。人形は手などが取れちゃっていますけど…。」

と奥様が言えば、ご主人も

「やはり捨てられなくて、家の隅にとってありますね。」
昔の物は捨てられないと言うご夫婦。
昔の物は捨てられないと言うご夫婦。
一つ一つに思い出が…。
一つ一つに思い出が…。
 そんなお二人は職場結婚だったそうで、当時のお互いの印象を聞くと奥様は

「年が上で、大人びているって感じでした。」

と言えば、ご主人は

「見た目が綺麗で、頭も切れて…(←床屋さんだけに…、って事はないでしょうが)。」

と才色兼備と感じていたそう。それからは

「(主人が)朝も帰りも車で送ってくれて…。」
お二人は職場結婚だった。
お二人は職場結婚だった。
奥様の話をする時は、本当に楽しそうなご主人。
奥様の話をする時は、本当に楽しそうなご主人。
 ただ奥様としては義母の家業を継いだあと、暫くは外で働きたいと思う時もあったそうですが、

「でもお客さんは地元の方ばかりなので、親しくなっていくとこの仕事が楽しくなりました。」

と、気持ちが変化したそうです。
若い時は、外で働きたいと思う時も…。
若い時は、外で働きたいと思う時も…。
地元のお客さんを知るにつれ、理容にはまっていった。
地元のお客さんを知るにつれ、理容にはまっていった。
 今では馴染みのお客さんが予約を入れ、来客1時間前にタオルを温めたり暖房を入れたりしてお客さんを迎えているそう。因みにご主人の髪も、奥様がカットしているそうで

「伸びたので、そろそろかなぁ。」

 ご主人の髪もさっぱりして、新年を迎えそうです。お二人ともいつまでもお元気で。
現在は予約制。この日は予約が入っていなかったので、ゆっくり話が聞けた。
現在は予約制。この日は予約が入っていなかったので、ゆっくり話が聞けた。
来年は金婚式だそう。いつまでもお元気で。
来年は金婚式だそう。いつまでもお元気で。
 因みにお庭の雪囲いは「薔薇」だそう。そして近くの消火栓の雪囲いもご主人が設置したそうで、見送りついでに確認をしていました。これで万一の時にも安心ですね。
薔薇は、雪囲いに入るように剪定したそう。
薔薇は、雪囲いに入るように剪定したそう。
再度、消火栓の雪囲いを確認。
再度、消火栓の雪囲いを確認。
 最後は食事です。

 ラッキー公園の雪囲いの件でお邪魔した「ほっとinやないづ」で、折角ですから頂いていきましょう。今年お邪魔した時には、赤べこカレーがあった筈ですが…(その時のエピソードは、こちらをクリック)この日は販売休止中、残念。

 代わりに「冬季限定 キムチうどん」を頼みましょう。何でもにんにくなどの材料が柳津産という、地元振興公社が作った「キムチ万能だれ」を使っているとの事。
ラッキー公園の雪囲いの件を伺ったお店で、昼食を…。
ラッキー公園の雪囲いの件を伺ったお店で、昼食を…。
冬季限定のうどんが、取材の”締め”に…。
冬季限定のうどんが、取材の”締め”に…。
「このメニューは去年は休んでいたんですが、今年復活したメニューなんです。」

 そして、来ました「冬季限定 キムチうどん」(800円)です。

「辛みが足りなかったら、足してください」

と、辛い物好きの方にはたまらない「追いキムチ万能だれ」のサービスも。
このたれを使ったうどんだそう。
このたれを使ったうどんだそう。
キムチの色を帯びたつゆが素敵♪ 復活、「冬季限定 キムチうどん」(追いだれ付き)。
キムチの色を帯びたつゆが素敵♪ 復活、「冬季限定 キムチうどん」(追いだれ付き)。
 頂くと、柳津産のにんにくがきいていて味噌のコクと、恐らくたれで漬けた白菜キムチを使っているからでしょう、少々の酸味も加わった辛みが心地よく、うどんも適度なこしがあって、いやぁ~温まります。

 追いだれも時々足しながら、ぺろっと頂いちゃいました♪ 辛い物が苦手でない方は、これからの寒い時期にお勧めの一品です。
白いれんげに、キムチ色を帯びたつゆが余計に映える。
白いれんげに、キムチ色を帯びたつゆが余計に映える。
ぺろっと完食!
ぺろっと完食!
 今回柳津町を回ってみて、自然の恵みの豊かさ、歴史の奥深さ、風景の美しさ、人の温かさが感じられ、なぜ版画家斎藤清(会津坂下町出身)が晩年を柳津町で過ごしたのかが、改めて納得できる旅となりました(美術館そばにある「斎藤清アトリエ館」に行った時の話は、こちらをクリック)。
歴史のあるまんじゅう屋さんは、新たな進化を…。
歴史のあるまんじゅう屋さんは、新たな進化を…。
自然に恵まれた柳津町の水と野鳥に惹かれる人も…。
自然に恵まれた柳津町の水と野鳥に惹かれる人も…。
 また新たな魅力をお菓子で作ろうとしている職人、一方で雪深い地域で昔ながらの人とのつながりを守る人々、熱いものを秘めた方々にも出会いました。

 あわまんじゅうの老舗で食べるあんこプリンをきっかけに、あわまんじゅうや和菓子の良さに気付く人も出てくるかもしれません。

 柳津町で出会った皆さん、どうも有難うございました。
斎藤清の絵でもおなじみ、柳津の風景には柿が良く似合う。
斎藤清の絵でもおなじみ、柳津の風景には柿が良く似合う。
笑顔からも伝わる人の温かさ…。
笑顔からも伝わる人の温かさ…。
 次回はこの週末に、再び私が福島市にお邪魔します。どうぞ宜しくお願い致します。
美味しいものもたくさんある柳津町。
美味しいものもたくさんある柳津町。
寒い冬を迎える…。
寒い冬を迎える…。
全文を読む
コメントを投稿してよろしいですか?
利用規約

中テレ会員サービス(以下「本サービス」)は、株式会社福島中央テレビ(以下「当社」)が提供する、ホームページ、各種ネットサービスを対象とします。
ユーザーは本規約の内容をよくご確認頂いた上で、本サービスをご利用ください。
当社は、ユーザーが本サービスをご利用されることにより本規約の内容を承諾したものとみなし、以後ユーザーと当社との間にて本規約が適用されるものとします。

1.    本サービスのご利用にあたって
本サービスへの登録は無料で行えますが、ユーザーの端末機からのアクセス、メッセージなどの受信に必要な通信費はユーザー自身の負担となる他、一部コンテンツは有料でご利用いただくものになります。ユーザーが本サービスの利用に際して行った一切の行為、その結果および当該行為によって被った損害について、当社は何等の責任も負わないものとします。

2.    個人情報の取り扱いについて
ユーザー情報は、当社からのサービス提供または利用者のサービス向上を図るための資料(個人が特定されない統計資料)等、当社の正当な業務遂行上必要な範囲に限定して利用し、その範囲を超えた個人情報の取扱い(目的外利用)を行いません。ユーザー情報自体の取り扱いについては、別途当社が定める「個人情報保護基本方針」に従い、適切に扱います。

3.アカウントの管理について
ユーザーは、本サービスのログインパスワード等の会員アカウント情報について、自己の責任において管理及び保管するものとし、第三者に開示あるいは貸与、譲渡、売買等をしてはならないものとします。アカウントの管理不十分または第三者の使用等によりユーザーに損害が生じた場合、その責任は故意・過失の有無にかかわらずユーザーが負うものとし、当社は一切その責任を負いません。

4.登録の変更・退会について
ユーザーは、登録情報に変更が生じた場合や、退会を希望する場合、当社が指定する所定の方法によって登録情報を変更または退会の手続きを行うことができます。

5.未成年による利用について
未成年者のユーザーは、本サービスの利用の一切につき、親権者等の法定代理人の同意のもと利用しなければなりません。未成年者のユーザーが、法定代理人の同意がないにもかかわらず同意があると偽り、または年齢について成年と偽って本サービスを使用した場合、その他行為能力者であることを信じさせるための詐術を用いた場合、本サービスに関する一切の法律行為を取り消すことはできません。本規約の同意時に未成年であったユーザーが成年に達した後に本サービスを利用した場合、当社は、当該ユーザーが本サービスに関する一切の法律行為を追認したものとみなします。

6.知的財産権について
本サービスに関する一切の特許権、実用新案権、意匠権、著作権、商標権等の知的財産権(それらの権利を取得し、またはそれらの権利につき登録等を出願する権利を含みます。以下「知的財産権」)は全て当社または当該権利を有する第三者に帰属します。ユーザーは、本サービスを利用するにあたって、一切の権利を取得することはないものとし、当社は、ユーザーに対し、本サービスに関する知的財産権について、本サービスを本規約に従ってユーザーの端末機においてのみ使用できる譲渡不能の権利として許諾するものです。したがって、ユーザーは個人で楽しむ目的(著作権法第30条第1項の範囲での私的使用)でのみ本サービスを利用できます。また、ユーザーは本サービスについて当社から提供された状態でのみ利用するものとし、本サービスに関する情報の全部または一部を、当社の了解を得ずに、複製、改変、貸与、配布等により転用してはなりません。

7.ユーザーによる情報の提供やアップロードについて
ユーザーは、本サービスの利用にあたってアップロードする文章、画像、動画、音声、音楽その他の情報(以下総称して「ユーザーコンテンツ」)について、その行為における適法な権利を有していること、及びユーザーコンテンツが第三者の知的財産権、所有権その他の権利を侵害していないことについて、当社に対し表明し、保証するものとします。ユーザーコンテンツに関する著作権は、当該投稿等を行ったユーザー自身に留保されるものとし、事前に著作権譲渡について当社がユーザーから許諾または同意を得たものを除き、当社は当該ユーザーコンテンツに関する著作権を取得することはありません。ただし、当社は、本サービスの提供、維持、改善またはプロモーション等に必要な範囲において、ユーザーコンテンツを複製、翻案、自動公衆送信などを、無償、無期限かつ地域非限定で行うことができるものとします。ユーザーは、当社及び当社から権利を承継または許諾された物に対し、著作者人格権を行使しないものとします。

8.禁止行為について
ユーザーは、本規約の他の条項に定めるものの他、本サービスの利用にあたって、以下の行為またはそのおそれのある行為を行ってはならないものとします。
(1)他のユーザー、当社または第三者に不利益または損害を与える行為
(2)公序良俗に反する行為
(3)法令に違反する行為
(4)当社の書面による事前の承認を得ずに、本サービスに関連して営利を追求する行為
(5)当社による本サービスの運営を妨害する行為
(6)本サービスの信用を失墜、毀損させる行為
(7)当社の承認した以外の方法で本サービスを利用する行為
(8)本サービスを譲渡、貸与、公衆送信、使用許諾する行為
(9)本サービスを複製、翻案、編集、改変する行為
(10)コンピュータウイルス等を本サービスで利用し使用をしたり、第三者に提供したりする行為、あるいはそのおそれのある行為
(11)その他、当社が不適切と判断する行為 

9.免責事項について
当社は、本サービスに関する情報およびデータの正常性、信頼性、正確性を保証するものではありません。本サービスにかかる情報によりユーザーまたは第三者に損害が生じた場合であっても、その損害についていかなる責任も負いません。また、当社は、本サービスの利用に起因するソフトウェア、ハードウェア上の事故、ユーザー間またはユーザーと第三者の間において生じたトラブル、その他の事故等による全ての損害についても、いかなる責任も負いません。

10.損害賠償について
本規約に違反して権利侵害等の問題が発生した場合、ユーザーは、自己の負担と責任においてかかる問題を解決するとともに、当社に何等の迷惑または損害を与えないものとし、仮に当社に損害を与えたときは、当社に対して当該損害の全てを賠償していただきます。

11.当社による本サービスの提供中止について
当社は、ユーザーが本規約に違反した場合、当該ユーザーに対してあらかじめ通知することなく、本サービスの全部または一部の内容の提供を中止することができるものとします。当該中止についてユーザーに損害が生じた場合であっても、当社はいかなる責任も負いません。

12.本サービスの変更・一時中断・廃止について
当社は、本サービスの内容を必要に応じて変更することがあります。また、メンテナンスや内容更新のため本サービスの提供を一時中断、あるいは本サービスの廃止を行う場合があります。当該変更または一時中断、廃止によってユーザーまたは第三者に損害が生じた場合であっても、当社はいかなる責任も負いません。

13.本規約の改訂
当社は、随時本規約を改訂できるものとします。当社は本規約を改訂した場合、その都度、改定後の本規約を掲示することによってユーザーに告知するものとし、改定後の本規約は当該掲示の時点で効力を生じるものとします。

14.準拠法、協議、管轄
本規約の解釈および運用は日本法に準拠します。 本サービスに関連してユーザー、当社ないし第三者との間で疑義、問題が生じた場合、その都度誠意をもって協議し、解決を図るものとします。 協議によっても疑義、問題が解決しない場合、これらに関する紛争は当社の本社所在地を管轄する地方裁判所または簡易裁判所を第1審の専属的合意管轄裁判所とします。
 
附則
本規約は2022年9月30日から実施します。