2022.11.25
with a camera in Kunimi Town 2-3
「ぶらカメ」国見町篇、2巡目のその3です。
2巡目その1「一家で1日1本消費? 家族に人気、珍しい味付けのたくあん作り & 町の文化財135年もののレンガ橋」はこちらをクリック。
2巡目その2「なんどでもがんばる ~あるお店の看板猫と看板商品と…~」は、こちらをクリック。
2巡目その1「一家で1日1本消費? 家族に人気、珍しい味付けのたくあん作り & 町の文化財135年もののレンガ橋」はこちらをクリック。
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武田紙店のご主人が教えてくれた「クレープを売るガス屋さん」は、同じ商店街の通りを歩いて行って、程なくして見つかりました。
ガス屋さんの店先で焼き芋を、別棟でクレープを販売しているようです。
既に並んでいるお客さんは、お孫さんがここの焼き芋が好きで買いに来たとの事。
ガス屋さんの店先で焼き芋を、別棟でクレープを販売しているようです。
既に並んでいるお客さんは、お孫さんがここの焼き芋が好きで買いに来たとの事。
猫の模様の自動販売機がある通りに、クレープを販売する?ガス屋さんが! |
店先では、焼き芋!? お客さんがひっきりなし。 |
店先に行くと、美味しい焼き芋の香りが漂ってきます。販売していた奥様に、話を聞きます。
「サツマイモを石焼きにして販売しています。」
中を見ると、石を敷き詰めた上に蜜が染み出したサツマイモが並んでいます。熱源は?
「もちろん、ガスです。」
ガス屋さんですものね。一本買い求めて、試食をさせて頂く事にします。この日は次から次へとお客さんが絶えません。
「サツマイモを石焼きにして販売しています。」
中を見ると、石を敷き詰めた上に蜜が染み出したサツマイモが並んでいます。熱源は?
「もちろん、ガスです。」
ガス屋さんですものね。一本買い求めて、試食をさせて頂く事にします。この日は次から次へとお客さんが絶えません。
石焼き芋専用の機械が! |
確かに、石で焼いています。これが芯まで甘くなる秘訣。 |
「多い時には10箱分、50キロ売れます。」
そんな人気の焼き芋販売は、いつから始めたのでしょう?
「東日本大震災の後に販売を始めました。」
すると、
そんな人気の焼き芋販売は、いつから始めたのでしょう?
「東日本大震災の後に販売を始めました。」
すると、
こまめに芋をひっくり返しながら、満遍なく焼く。 |
100g170円で。 |
「焼き芋には、コーヒーが合いますよ。ま、本当はお茶なんでしょうけどね。」
と応対して下さったのはご主人。
「やはり地域復興の為にと思って、始めたんです。」
焼き芋は確かに好きな方が多い。特に中テレの小野アナをはじめ、女性の方の芋好きはよく耳にします。もしかして奥様が好きが高じて焼き芋を?と思ったら、
「……私、実は焼き芋、苦手だったんです。」
えええ!? それがまたどうして?
と応対して下さったのはご主人。
「やはり地域復興の為にと思って、始めたんです。」
焼き芋は確かに好きな方が多い。特に中テレの小野アナをはじめ、女性の方の芋好きはよく耳にします。もしかして奥様が好きが高じて焼き芋を?と思ったら、
「……私、実は焼き芋、苦手だったんです。」
えええ!? それがまたどうして?
さりげなく「芋に合うから」とご主人がコーヒーを…。 |
町を元気に、とガス屋さんが焼き芋販売を始めたそう。 |
「茨城の或る農家のお芋に出会いまして…そしたら今まで食べたものと全然違ったんです。」
それがきっかけで焼き芋にはまり、今では「その農家の芋で作ったうちの焼き芋が、美味しくてたまらなく感じられる」ようになったそう。
「町外からもお客さんがいらっしゃいますよ。」
と言えば、ご主人も
「『朝、急にうちの焼き芋が食べたくなった』と、高速を飛ばしていわきから来たお客さんもいましたし、最近では岩手ナンバーや京都ナンバーの車も来ました。」
わざわざ遠くから、この店の焼き芋を買いに来る方が大勢いるそうです。
それがきっかけで焼き芋にはまり、今では「その農家の芋で作ったうちの焼き芋が、美味しくてたまらなく感じられる」ようになったそう。
「町外からもお客さんがいらっしゃいますよ。」
と言えば、ご主人も
「『朝、急にうちの焼き芋が食べたくなった』と、高速を飛ばしていわきから来たお客さんもいましたし、最近では岩手ナンバーや京都ナンバーの車も来ました。」
わざわざ遠くから、この店の焼き芋を買いに来る方が大勢いるそうです。
茨城の芋に出会って、焼き芋大好きに! 道理で美味しい訳だ。 |
「遠くからうちの焼き芋を食べたいと来てくれますよ。」焼き芋が交流人口を増やしているのだ。 |
そこまで聞いたら、私も頂きます。
…おおお、もうねっとりとした食感に、甘みの濃い芋、また皮のところの風味・香ばしさがたまりません。これを聞いていた奥様が、
「この芋は、これから熟成されてもっと甘くなるので、12月以降は更においしくなるんですよ。」
もう十分美味しいですが、更に上行く旨さが待っているですって!? 芋好きには、待ち遠しい季節がもうすぐそこです。
「その芋を使ったクレープもありますよ。」
そうそう、こちらに来るきっかけは“ガス屋さんの売るクレープ”でした。早速、クレープも買ってみる事に。
…おおお、もうねっとりとした食感に、甘みの濃い芋、また皮のところの風味・香ばしさがたまりません。これを聞いていた奥様が、
「この芋は、これから熟成されてもっと甘くなるので、12月以降は更においしくなるんですよ。」
もう十分美味しいですが、更に上行く旨さが待っているですって!? 芋好きには、待ち遠しい季節がもうすぐそこです。
「その芋を使ったクレープもありますよ。」
そうそう、こちらに来るきっかけは“ガス屋さんの売るクレープ”でした。早速、クレープも買ってみる事に。
芯までほっくり。皮には蜜が溢れてきた。 |
ガス屋さんの奥には、「KoRain(コライン)」と言う名のクレープ店も。 |
こちらの親子は、ここのクレープは初めてとの事。お母さんの買ったクレープはティラミス(600円)。すると…
親子でガス屋さんのクレープを食べに…。 |
ティラミスの完成。その形に注目! |
クレープというと長い二等辺三角形に折りたたんだものをイメージしていたのですが、こちらはアイスクリームを思わせるような形です。
「ちょっと意外でした。」
「ちょっと意外でした。」
アイスクリームのような形のクレープだ。 |
でも美味しそうなのに変わりはない。 |
「でもかわいい」
と娘さん。娘さんはバナナチョコ(550円)を手にして嬉しそう。クレープで幸せが広がります。
と娘さん。娘さんはバナナチョコ(550円)を手にして嬉しそう。クレープで幸せが広がります。
娘さんは、お母さんのティラミスを可愛いと表現。 |
自分のバナナチョコを手に、この笑顔。 |
私も注文します。先程頂いた美味しい芋を使ったクレープをメニューから探すと…ありました、その名も
「焼き芋んぶらん」
巧い!(座布団一枚!!) 早速お願いします!!
「焼き芋んぶらん」
巧い!(座布団一枚!!) 早速お願いします!!
クレープも様々な種類が…。 |
焼き芋店だけでなく、クレープ店にも顔を出す奥様。 |
すると中の若い女性が作り始めます。
「娘です。うちは家族経営なんです♪」
と奥様。どこかでクレープ作りは修業したのでしょうか?
「いえ、娘はクレープ店で働いたことはあるんですが、クレープを(袋に)包むのが専門だったんです。でも手先が器用なせいか、クレープを焼くのが巧くて…。」
「娘です。うちは家族経営なんです♪」
と奥様。どこかでクレープ作りは修業したのでしょうか?
「いえ、娘はクレープ店で働いたことはあるんですが、クレープを(袋に)包むのが専門だったんです。でも手先が器用なせいか、クレープを焼くのが巧くて…。」
クレープを焼くのは、別の女性。 |
娘さんがクレープ作りを担当。 |
手慣れた感じで、クレープ生地を焼いていきます。クレープ用のトンボで薄く広げ…、時折火加減を見ながら…
器用にクレープ生地を広げる。 |
火加減にもこだわる。 |
焼けると、ささっとへらで持ち上げ…広げた生地に、クリームを…。
へらで生地を持ち上げる。 |
しわの入らないように広げる。 |
更には芋んぶらんクリームを、これまたたっぷり…
まずは普通のクリーム、からの… |
芋クリーム!! |
そして何と、焼き干し芋のトッピング!!
これを丸~く形作ると…
これを丸~く形作ると…
焼き干し芋を。焼き芋の様々な楽しみ方だ。 |
くるっと包むのは、慣れたもの。 |
更に追いクリーム!!盛りが良いんです。
最後にクレープ生地を固く焼いて作った“花”を飾り付けて、これで完成!!
最後にクレープ生地を固く焼いて作った“花”を飾り付けて、これで完成!!
更に上にもう1回クリームを乗せて来た!! |
花飾り付きで、出来上がり。 |
クリームは優しく軽い甘さ、そこに芋んぶらんと、歯応えがややしっかり目の干し芋が、食感と味のアクセントに。芋の美味しさが干している分ぎゅっと濃くなっているので、味と甘さの様々な段階を楽しめます。この焼いた“花”は?
「それでスプーン代わりにクリームをつけた状態で食べる方もいます。」
とご主人。
おっと、クリームばかり食べている訳にはいきません。アイスクリーム同様、今度はクレープ生地とクリームを同時にいただきます。うわっ!ふわふわでありながらもちっとして、卵と牛乳のコクある生地が、クリームを包んで円やかな味わいにします。これは美味しい!
「それでスプーン代わりにクリームをつけた状態で食べる方もいます。」
とご主人。
おっと、クリームばかり食べている訳にはいきません。アイスクリーム同様、今度はクレープ生地とクリームを同時にいただきます。うわっ!ふわふわでありながらもちっとして、卵と牛乳のコクある生地が、クリームを包んで円やかな味わいにします。これは美味しい!
「焼き芋んぶらん」は600円。 |
焼き芋の美味しさを生かしたクレープだ。 |
「夏は売れ行きが落ちるんですが、うちは冷凍の焼き芋も販売しています。冷凍すると繊維が壊れて、円やかになるんですよ。」
実はこちらも猫ちゃんがいるお店。
「猫が好きな方は、猫を見に来がてら、焼き芋やクレープを買ってくださる方もいます。」
実はこちらも猫ちゃんがいるお店。
「猫が好きな方は、猫を見に来がてら、焼き芋やクレープを買ってくださる方もいます。」
こちらを冷凍した焼き芋も、販売しているという。 |
看板にも”猫”ちゃんが…。 |
ご主人は言います。
「個人商店だから、ガスだけ販売しなければならないという制約はありません。焼き芋やクレープ販売にも挑戦する事で、店を残していけるかもしれません。」
県内には、大玉村の向山製作所のように、畑違いの生キャラメルを作って成功した企業もあります。後継者不足に悩む個人商店も多いようですが、渡辺商店の形態は一つのヒントになるかも知れません。
「個人商店だから、ガスだけ販売しなければならないという制約はありません。焼き芋やクレープ販売にも挑戦する事で、店を残していけるかもしれません。」
県内には、大玉村の向山製作所のように、畑違いの生キャラメルを作って成功した企業もあります。後継者不足に悩む個人商店も多いようですが、渡辺商店の形態は一つのヒントになるかも知れません。
渡辺商店は水曜や木曜に休む事が多い。行く前に要確認か。 |
その商店の奥にクレープ店(KoRain コライン)がある。 |
今回国見町を回ってみて、伝統や歴史を大切にしながらも、良いもの、新しい事も取り入れていく柔軟さのある人たちが住む街だと感じました。そして去年の福島県沖地震の影響が大きかったことも印象に残りました。閉業する店もある中、マスキングテープの自販機を置く店も、焼き芋やクレープを販売するガス屋さんも、ユニークでオリジナリティがあってまた訪れたくなる店でした。
昔ながらの食文化が受け継がれる。 |
100年経ってもびくともしない建造物が残る。 |
次回はこの週末に、河岸アナが塙町にお邪魔します。どうぞ宜しくお願い致します。
変わり種自販機は、予想以上の反響のよう。 |
サツマイモもここまで料理されたら本望だろう。 |
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