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徳光 雅英
徳光 雅英Masahide Tokumitsu
with a camera in Miharu Town 3
 さて三春町でこの時期おさえておきたいのが、三春滝桜です。日本三大桜の一つで、樹齢は推定1000年以上と言われています。大正11(1922)年には桜の木として初めて国の天然記念物に指定され、今年でちょうど100周年という記念の年でもあります。
 今年(4月2日ロケ)はまだ蕾ですが、遠目には少し色づいたかなという感じです(日本気象協会の2日発表の開花予想では、開花が8日・満開が12日だそうです)。
道路沿いから望む三春滝桜。
道路沿いから望む三春滝桜。
下から仰ぐと、蕾でもかなり美しい。
下から仰ぐと、蕾でもかなり美しい。
 そんなまだ咲き始めてもいない三春滝桜の見える所に、一人の男性が茣蓙を敷いて陣取っています。
三春滝桜を遠く望む場所に、一人の男性が座っている。
三春滝桜を遠く望む場所に、一人の男性が座っている。
ござを敷き、何かを広げている。
ござを敷き、何かを広げている。
 手元にはたくさんの鉛筆、滝桜の方向には大きな紙…。これはもしかして?
手元には鉛筆が並ぶ。
手元には鉛筆が並ぶ。
大きな紙を広げ…。
大きな紙を広げ…。
「滝桜を描いています。デッサンですね。」
 しかし花の咲いていない時期から、描くんですね。
「花が咲いたら枝ぶりが分からなくなるので、花が咲く前に描いてしまうんです。これ、基本です。」
 確かに、言われてみればその通りですね。こちらの方、県内在住の方だそうで、絵が学びたくて仕事が一段落してから芸術大学、そして大学院に進学したそうで、専門は日本画だそうです。
「今年は只見(奥会津の町)で雪が多かったでしょ?あちらの風景を作品にしたくて、ちょっと(滝桜の)制作が遅れました。」
三春滝桜を描いている男性。
三春滝桜を描いている男性。
花が咲く前に、幹や枝を描いてしまうのだ。
花が咲く前に、幹や枝を描いてしまうのだ。
 実は以前にも三春滝桜が描きたくて、ここを訪れたそうです。
「4年前ですか。でも描けませんでした、この滝桜に圧倒されて…。」
 樹齢1000年以上と言われるこの滝桜の生命力を前に筆が全く進まず、そのままその時は引き下がったそうです。
「去年は病気をしてしまって、一年先延ばしになりました。」
4年前に訪れた際は、圧倒されて描けなかったという。
4年前に訪れた際は、圧倒されて描けなかったという。
今年は滝桜の生命力を受け止められた。
今年は滝桜の生命力を受け止められた。
 目を守る為にサングラスをかけ、デッサンを幹からはじめ、枝ぶりを描いていき、その大きさに見合うべく紙を貼り足して、キャンバスを“拡大”しています。
サングラスは、目を守る為。
サングラスは、目を守る為。
枝ぶりを描くにつれ、”キャンバス”も貼り足していった。
枝ぶりを描くにつれ、”キャンバス”も貼り足していった。
「鉛筆が独特の削り方なんですね。」
と私が尋ねると、
「はい、立てれば細い線が描けますし、寝かせれば(影のように)太くも描けますので。」
 自らカッターで削り出し、最も芯が硬いというドイツ製の鉛筆で、濃さも8Bから6Hまで揃えています。
鉛筆の芯が非常に長く削り出されている。
鉛筆の芯が非常に長く削り出されている。
「鉛筆の角度で、太さを変えられるんです。」
「鉛筆の角度で、太さを変えられるんです。」
「今年、屏風絵にして完成させたいと思います。」
 日本画として、更に大きな三春滝桜が再現されます。屏風絵は折り曲げた屏風の凹凸が、そのまま絵の“立体感”にも繋がります。

ミネアポリス美術館所蔵品に見る屏風絵の醍醐味は、こちらをクリック。

 三春滝桜の、下から見上げた時の桜の花が降り注いでくるかのような感じは、屏風絵こそふさわしいのかも知れません。
 貴重なお話、有難う御座いました。
小野アナも、絵を描く人の話に感動し激写。
小野アナも、絵を描く人の話に感動し激写。
後ろから滝桜を望む様子を…。
後ろから滝桜を望む様子を…。
 まだ蕾ではありますが、断続的に見に来る方が訪れます。
 この日は青い空に蕾をつけた無数の枝が広がり、これはこれで美しい光景です。
真っ青な空に存在感を示す三春滝桜。
真っ青な空に存在感を示す三春滝桜。
青空に紅の蕾が一層映える。
青空に紅の蕾が一層映える。
 こちらの方々は、千葉県から来たそう。
「去年も来たんですが、去年はこの時期に滝桜が咲いていて綺麗でね、今年は父に見せようと来たんですが、今年はまだ早かったですね。」
 お父様は県内出身ですが、故郷を離れてまだ一度も三春滝桜を見た事が無かったそうです。お父様は花が咲いていないのはちょっと残念そう。ただ滝桜のパワーは感じていたようです。
去年に続き今年も千葉から来県。「ちょっと早かったですね。」
去年に続き今年も千葉から来県。「ちょっと早かったですね。」
県内出身千葉在住のお父さんは、実は三春滝桜は初めて。
県内出身千葉在住のお父さんは、実は三春滝桜は初めて。
 こちらのご家族に、新緑の葉がびっしりと生えそろう初夏以降や、冬や春先の雪の積もった滝桜の美しさも伝えると、
「四季折々で魅力のある桜なんですね。」
と想像を巡らせていました。次は是非、お父様に咲いた三春滝桜を見せてあげてください。お越しをお待ちしております。
枝垂れを横からも見られる。
枝垂れを横からも見られる。
桜と菜の花の競演が見られそうだ。
桜と菜の花の競演が見られそうだ。
 そうそう、ここ三春滝桜に来る前に、嬉しい“再会”もありました。
 午前中、お洒落なカフェ風理容室の取材の後、車中から「以前しなだマンに取材された」と声をかけて下さったご家族がいました。そのご家族とカフェーブリキイヌの取材後、偶然お会いできたのです。用事を済ませて帰宅したそうで、
「もう会ってから3時間も経っていたので、いないかなと思ったら偶然お見かけして…。」
と声をかけて下さいました。
 娘さんは算数と図工が好きな小学生で、お手伝いもよくしてくれるそうです。小野アナが将来の夢を聞くと、
「お花屋さんになりたい。」
 それは素敵な夢ですね。三春滝桜を含め、町内は桜がたくさん植えられている土地です。桜以外の花でも、町の人を楽しませたり、心を癒したりしてあげて下さいね。
午前中出会った親子に…
午前中出会った親子に…
午後、偶然にも再会!お話が聞けて嬉しかった~。
午後、偶然にも再会!お話が聞けて嬉しかった~。
 今回の三春町の旅では、蔵や滝桜のある景色に大切な歴史や伝統を受け継ぐ志を感じ、歴史のある蔵を生かして展示や、健康に資する料理の提供の場を作り、一方では今どきのお洒落な佇まいも調和していく…そんな今も大切にしていく町のありようが素敵に感じられました。また小野アナが来てくれた事でロケも凄く楽だった分、いつも以上に旅気分を楽しめました。小野アナも「またぶらカメに参加したいです!」と、カメラ片手の触れ合い旅を楽しんでいました。好評であれば、小野アナとコンビでのぶらカメがまたあるかも知れません。
 皆さんは小野アナの参加したぶらカメをどう感じられましたか?
1000年越しに花を咲かせ続ける桜は、地元の人が大切に守ってきた証でもある。
1000年越しに花を咲かせ続ける桜は、地元の人が大切に守ってきた証でもある。
三春滝桜の屏風絵は、どんな出来上がりだろう。
三春滝桜の屏風絵は、どんな出来上がりだろう。
 なおこれまでぶらカメを私と隔週で担当していたしなだマンは、水曜中継のレギュラーメンバーとなりました。そこで新たなリポーターがぶらカメを私と交代交代で担当します。
 次回はそのリポーターがこの週末に猪苗代町(いなわしろまち)へお邪魔します。そのリポーターとは…お楽しみに&どうぞ宜しくお願い致します。
この街並みは、絵になるねぇ(スタッフ撮影)。
この街並みは、絵になるねぇ(スタッフ撮影)。
旅のスタートはこんな感じ(スタッフ撮影)。
旅のスタートはこんな感じ(スタッフ撮影)。
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