2021.01.11
with a camera in Kawamata Town 2-4
(1月14・13・12日のブログの続きです。)
ウイッグをとったあと、しまってあった幾つかの作品を見せてくださいました。
「恥ずかしい…。」
と言いながらも、
「結構大きいんですよ。」
ウイッグをとったあと、しまってあった幾つかの作品を見せてくださいました。
「恥ずかしい…。」
と言いながらも、
「結構大きいんですよ。」
活版所の奥様、絵手紙を恥ずかしがりながら見せて下さった。 |
その作品は、絵と文章で構成されているので「絵手紙」と言われれば絵手紙なのですが、作品の大きさは書初め用紙よりも大きく、「絵巻」に近いものでした。
「その時感じた事を、絵と共に綴っていくんです。」
「その時感じた事を、絵と共に綴っていくんです。」
絵手紙と言うか、殆ど絵巻だ。 |
題材は身近な所にもあります。
「窓の向こうに、今は枝だけになっている木があるでしょ?東円寺の銀杏の木なんです。あれを描いたんですけど、ちょっと葉が多すぎたかしら…。」
「窓の向こうに、今は枝だけになっている木があるでしょ?東円寺の銀杏の木なんです。あれを描いたんですけど、ちょっと葉が多すぎたかしら…。」
活版所の窓の奥に、枝だけになった銀杏の木が…。これがモデル。 |
いえいえ、銀杏の見事さ、黄葉した時の美しさが伝わってきます。相当幹も太いので、恐らく歴史のある銀杏なのでしょう。
秋の盛りの美しさが伝わって来る。 |
「落ち葉はき大変だろうなあとつぶやいたら 落ちたままの姿がいいんだよと
黄金の絨毯を想像しながら見上げた大木はキラキラ輝いて誇らしげに見えた」
まだ落葉の始まりだった頃でしょうか、あるがままの良さや、あるがままを受け入れる事への達観が垣間見えました←飽く迄私の感想。
黄金の絨毯を想像しながら見上げた大木はキラキラ輝いて誇らしげに見えた」
まだ落葉の始まりだった頃でしょうか、あるがままの良さや、あるがままを受け入れる事への達観が垣間見えました←飽く迄私の感想。
あるがままの良さを、銀杏の自然の営みに感じたよう。 |
令和になって、2011年を振り返ったものもあります。
「ふる里においしくなって帰ってきたよ」
「ごめんね今まで食べない時期があったことを」
「ふる里においしくなって帰ってきたよ」
「ごめんね今まで食べない時期があったことを」
震災の時も、県民は苦労しました。 |
震災による原発事故後、川俣町にはピンポイントで放射線量が高い地区もありました。暖かくなり、日差しがあり、水があり、時機を得て大地に育つ植物に罪はありません。農家が作物にかける愛情も、いつも変わりません。
「今はいろいろ作ってモリモリ食べているよ」
「これからは野菜が主役になっても家族は納得してくれるかな」
「今はいろいろ作ってモリモリ食べているよ」
「これからは野菜が主役になっても家族は納得してくれるかな」
いやぁ、美味しそうに描きます。 |
『震災の時 あってよかったもの』という絵手紙には、震災後親戚の子どもを預かっていた時の事が綴られています。
「昔ながらのネギ味噌を作って恐る恐る子どもたちにだしたところ
うまい!初めて食った!と何回もおかわりした
「昔ながらのネギ味噌を作って恐る恐る子どもたちにだしたところ
うまい!初めて食った!と何回もおかわりした
震災後の食事に纏わる思い出が…。 |
姑が米と味噌は切らすなと言っていたことを思い出した。
米と味噌に助けられこのいっときを凌ぐことができたことに感謝」
…あの時は、水や電気さえ止まった地域もありました。私の家は大丈夫でしたが、陳列棚から殆ど売り物が消えるなど店頭で手に入る食べ物は限られていて、家にあった米や缶詰、レトルト食品にだいぶ助けられました。
米と味噌に助けられこのいっときを凌ぐことができたことに感謝」
…あの時は、水や電気さえ止まった地域もありました。私の家は大丈夫でしたが、陳列棚から殆ど売り物が消えるなど店頭で手に入る食べ物は限られていて、家にあった米や缶詰、レトルト食品にだいぶ助けられました。
姑の言っていた言葉の重みを知る。 |
台風19号(東日本台風)では、関連死を含め38人が県内で犠牲になりました。
「あの時は窓を閉めていても外の雨の音が凄くて、近くの川も波のような流れで、川下ではだいぶ被害が出たんですよ…。」
この絵は、道路がなくなっているのが分からなかったのか、緊急車両が動けなくなっている絵が描かれている。
「あの時は窓を閉めていても外の雨の音が凄くて、近くの川も波のような流れで、川下ではだいぶ被害が出たんですよ…。」
この絵は、道路がなくなっているのが分からなかったのか、緊急車両が動けなくなっている絵が描かれている。
福島は東日本台風でも大きな被害を受けた。 |
福島市信夫山(しのぶやま)の中腹にある岩谷観音の絵手紙は、墨のみで描きました。描いた時の心穏やかな様子が、摩崖仏の表情とも重なります。
福島の摩崖仏の絵手紙。仏さまの表情が優しい。 |
「主人の具合が悪くなって介護をしているんですが、そんな時十数年前に川俣町に絵手紙の会があったので入ったんです。絵手紙って時間があれば描けるし、描き始めたら普段の生活でも絵の題材を探すようになって、ぼーっとしている時間が減りました。」
絵手紙をきっかけに、日々の時間が充実したようです。そしてしみじみと一言。
絵手紙をきっかけに、日々の時間が充実したようです。そしてしみじみと一言。
絵手紙は、心を満たしてくれるものかも知れない。 |
「震災・原発事故、台風、そして今度は新型コロナウイルスだものねぇ…。」
東日本大震災から10年の間にほかの地域で起きた天災の多くは、福島でも起き、経験しました。あれから10年、日常や当たり前が、出来るだけ多くの人に戻ってくる年にしたいものです。
東日本大震災から10年の間にほかの地域で起きた天災の多くは、福島でも起き、経験しました。あれから10年、日常や当たり前が、出来るだけ多くの人に戻ってくる年にしたいものです。
天災の多かった10年だった。 |
お昼も過ぎたので、食事へと参りましょう。
やはり川俣町と言えば、川俣シャモが有名です。そんな川俣シャモの料理を出す店の一つが、商店街のメインストリート沿いにある「ニュー新川」です。
一般的な川俣シャモのメニューの一つが「親子丼」ですが、こちらでは川俣シャモのラーメンも提供しています。
やはり川俣町と言えば、川俣シャモが有名です。そんな川俣シャモの料理を出す店の一つが、商店街のメインストリート沿いにある「ニュー新川」です。
一般的な川俣シャモのメニューの一つが「親子丼」ですが、こちらでは川俣シャモのラーメンも提供しています。
町には川俣シャモを使った料理を出す店が多い。 |
こちらが「しゃもラーメン(800円税別)」です。川俣シャモのチャーシューとつくねも入っています。
まずは、スープから。
まずは、スープから。
しゃもラーメン。川俣シャモをたくさん使っている。 |
おおお、澄んだ味わいです。コクはありますが、あっさりさっぱりしていて、それでいて深みのあるスープです。しょっぱさに円やかさがあり、寧ろ語弊があるかもしれませんが甘みがあるようにさえかんじます。店の方曰く、
あごだしがたまらない。澄んだ味わい。 |
「川俣シャモと昆布と、あごだし(トビウオ)から取っています。煮干しだとこの味が出ないもので…。」
ここ数年あごだしも全国区になりつつありますよね。私もあごだしから取れる旨味、大好きです。
ここ数年あごだしも全国区になりつつありますよね。私もあごだしから取れる旨味、大好きです。
川俣シャモのつくね。スープに合う。 |
麺はどちらかというと細めです。
…つるつるっとした食感、細めなので表面積が増える分、すっきりスープがよく絡みます。
…つるつるっとした食感、細めなので表面積が増える分、すっきりスープがよく絡みます。
麺は細め。つるっとしたタイプ。 |
チャーシューはなかなか厚みがあり、その分歯応えを感じながら、噛む度に川俣シャモの濃い旨味を感じられます。スープもしっかり飲み干して、今回も完食致しました。
チャーシュー、厚くないですか? |
勿論、川俣シャモを使った「しゃも親子丼(味噌汁・サラダ・お新香付き、900円税別)」や
しゃも親子丼。川俣シャモの味の濃さを味わえる。 |
大きなエビ2尾の入った「天丼(900円税別)」も人気だそうです。
天丼も人気とか。海老、はみ出てます。 |
今回は川俣町を回ってみて、嘗て絹織物で栄えた時のような活気はありませんが、歴史や人との繋がりを大事にし、身近な幸せを見つけながら心豊かに暮らしている町だと感じました。音楽や絵や物づくりを楽しむ人に出会ったから、余計にそう感じたのかも知れません。
木の芽は少しだけ膨らんでいた。 |
お知らせです。
現在の新型コロナウイルスの状況を鑑み、不特定多数の方とお会いする「ぶらカメ」は当面お休みさせて頂きます。復活した暁には、また宜しくお願い致します。
現在の新型コロナウイルスの状況を鑑み、不特定多数の方とお会いする「ぶらカメ」は当面お休みさせて頂きます。復活した暁には、また宜しくお願い致します。
これは「えびすや」の煮卵。美味しそうだから、掲載してみた。 |
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