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菊竹 桃香
菊竹 桃香Momoka Kikutake
お寿司と人生
先週の「ゴジてれChu!水曜中継」では、回転寿司のお店に行きました。
ふと、社会に出る前の何者でもなかった私が「人生はお寿司だ…」と感じていたことを思い出したので、お寿司と人生について書いてみます。

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ごく普通の家庭で育ち、自然に小学校、中学校、高校、大学と進学。
いつの間にか「賢い大学に行くのが良いのだろうな」、「安定した会社に入るのが良いのだろうな」と、誰に教えられたかわからない価値観が、私の中にありました。

そのレールを敷いてもらえることは当たり前ではないので感謝はしていますが、
レールの上をひた走っていた私は、就職活動で壁にぶつかりました。
「やりたいこと」、「あなたの軸」、「あなたの強み」、「個性」。
レール上の分かれ道で左右どちらに行くかくらいは考えたことがあっても、違うレールに移ることも、止まることも検討してこなかったので、「自分」が全く分からなかったのです。
それまでレールの上を一生懸命走ることが正しさだったのに、社会に出なければいけない時期が着た瞬間、「レールの外で何をしたか?」に価値が移ったからです。

とはいえ、同じくレールの上を走ってきたのに、社会に出るときにあまり苦労しない人もいました。
きっとそういう人たちは、その人達自身のキャラクターがお寿司でいうところのマグロやサーモンなど、人気のネタなんですね。
または、「炙りチーズサーモン」のような、魅力的なトッピングでパワーアップしたアピール上手さんか。
その当時私は、「私は回転寿司の人気がないネタで、誰にも選ばれずレールの上を走っているうち、かぴかぴに乾いてゴミ箱しか行き場がない…」と感じていました。
こんなに思い悩んでいるときも例えがお寿司かい…とも思いますが。

大学4年生。「人生初、一世一代の賭け事だ!」とお寿司(わたし)はレールから降りました。
みんなが内定式に行く頃に内定を辞退し、周りの大人が止めるのも聞かず、卒業した後1年間モラトリアムを過ごすことを決意。
その後は困難を抱える子どもの支援活動を手伝ったり、海外に旅をしたりしながらもう一度就職活動をし、今に至ります。
あれから3年。最新の回転寿司事情は、お寿司に優しい世界になっていました。
中継で伺った回転寿司のお店では、タッチパネルで注文し席までできたてが届くというシステムで、食品の廃棄がほとんど出ない仕組みになっていました。
レールの上をひた走って、選ばれしネタとアピール上手なお寿司が選ばれる仕組みは、もうそこにはありませんでした。
誰かが必要とするところに、必要なネタが届くのです。
もし自分がマグロやサーモンのような人気者キャラじゃなかったとしても、心配ありません。一緒に行ったスタッフが、「俺、ナスの漬け物の握りとか頼みがち」と言っていました。たまにある「これ誰が頼むんだろう…?」というネタも、誰かにとってはヒット商品です。

私もできないことばかりの日々で自信を無くすことが多い日々ですが、
今度自信が持てなくなったら、個性豊かなお寿司たちを見て、食べて、勇気をもらいたいと思います。