【福島ご当地フルコース】南相馬編：スムージーにメンチカツ、甘〜いパン…ここでしか出会えない味が集結！

Chu! PRESS

2025.05.24

福島県内の各市町村には、その土地ならではの最高の食べ物がある。そんなご当地の食べ物を、前菜、メイン料理、そしてデザートまで、場所を移動しながらフルコース料理の完成を目指す。
それが「福島ご当地フルコース」‼︎

選んだのは、四半世紀以上にわたってご当地リポーターを続ける鈴木美伸さん。取材を通して県内1000店舗以上の飲食店を訪れた経験から、料理をセレクトした。

柿の風味とバナナの甘さがそれぞれ際立つ

今回は、南相馬市編。鈴木リポーターにお供するのは、新人の渡辺真義アナウンサーだ。実は、渡辺アナには台本が渡されておらず、何も知らされずにロケへ…。

まず前菜には、「フルーツヨーグルトスムージー」！

お邪魔したのは、新鮮で旬な果物を販売しているフルーツ専門店「やまさん」。戦後間もない1947年に「山三商店」として創業し、徐々に果物を取り扱うように。2006年に専門店となり、2023年には東京銀座にある「松屋銀座」にも店舗を構えた。

なめらかでスッキリとした味わい

30種類ほどあるスムージーの中でも、ヨーグルトの酸味とフルーツの甘さが相性抜群のヨーグルトスムージーが特におすすめ！会津坂下町の「会津中央乳業」で作る飲むヨーグルトを使っている。

実はこのヨーグルトスムージーは、福島大学の学生と行った「福島」をテーマにした商品開発で誕生したもので、柿はブランド柿の「会津身不知柿」だ。注文を受けてから一つずつ作るため、出来たてを味わうことができる。

会津で栽培されている渋柿

ゴクゴク飲んで身体が喜んだところで、次はメイン料理へ。

向かったのは、常磐線「磐城太田駅」の目の前にある「今野畜産」。ここで出会ったのは、55年前の創業と同時に産声を上げた大人気商品、メンチカツ！多い時で1日に1500枚も売れるという名物グルメだ。

なんと1枚100円という安さ！「より良いものをより安く」がモットーだという社長の今野きぬ子さんは、「大変だが、お客さんのことを思うと値上げになかなか踏み切れない」と微笑みながら話す。

地元の人に愛される味。県外からの客も

本業が「肉の卸し」ということもあって、メンチカツには福島牛を贅沢に使用。さらに豚と鶏もブレンドし、味に深みを出している。

創業当時から引き継いでいる味付けは、塩と胡椒、醤油だけのシンプルなもの。衣のサクッとした食感を演出するため、ラードではなくサラダ油で揚げている。揚げ物なのに全くしつこさがないのも人気の秘密だ。

1枚1枚が大きい！ずっしり！

取材中にも関わらず、肉の香りや肉汁、サクサクの衣に魅了されて食べ続ける渡辺アナ…「肉汁も社長の愛も詰まっている」んだそう。夢中になりすぎて「ご飯ください」と言ってしまうほどだ。

「一緒にご飯もほしい！」そんなあなたは、「道の駅南相馬」の「お食事処さくら亭」へ。ここでは、このメンチカツを定食で味わうことができる。「今野畜産」で販売しているメンチカツよりも少し小ぶりだが、2つ盛られているため満足度は高い。

並んででも食べたいメンチカツ！

そしてデザートは…南相馬市のソウルフード的存在の人気パン！

その名も「よつわりパン」だ。レトロなパッケージがかわいい甘〜いパン！特製のこしあんが入ったあんぱんに生クリームを絞り、真ん中にサクランボのシロップ漬けをトッピングしている。十字に切れ目が入っているため、その名の通り簡単に4つに割って食べられる。

もちもちのパン！

この人気パンを65年にわたって作り続けているのは、1951年に創業した「はらまち製パン」。
初代が「何か新しいものを…」と模索する中で目指した「ケーキのようなパン」。ふわふわのクリームと、しっかりしたあんこのバランスが絶妙な、当時としては斬新な組み合わせだ。

いろいろな食感が口の中に広がる

「よつわりパン」には、アレンジ商品も。こしあんの代わりに投入したのは、ずんだあんとコーヒーあんだ。

存在感がすごいずんだあんは、熱いお茶と一緒にいただきたい一品。そして、お客さんに「甘くないよつわりパンを作ってみたら？」と提案されたのをきっかけに誕生したコーヒーあんは、もちろんクリームと合う！
定番はもちろん、進化した「よつわりパン」もぜひ味わってみたい。

左がずんだあん、右がコーヒーあん

これにて、南相馬市のご当地フルコース完成！

南相馬といえば、一千有余年の歴史を誇る伝統文化行事「相馬野馬追」。ことしは5月24日〜26日の3日間の開催で、盛り上がりをみせている。
ご当地の味を堪能しながら市内を探索するのも楽しそうだ。

Chu!PRESS編集部