2025.01.09
with a camera in Fukushima City 4-4
「ぶらカメ」福島市篇4巡目その4です。
その1「帰省中のご家族や日帰り観光客との出会いも… 正月4日の中野不動尊」は、こちらをクリック。
その2「福島市の和洋スイーツ 3種いきま~す!」は、こちらをクリック。
その3「一人凧揚げの理由・サッカー親子・野球少年 & 名物お惣菜」は、こちらをクリック。
その1「帰省中のご家族や日帰り観光客との出会いも… 正月4日の中野不動尊」は、こちらをクリック。
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文化通りを出てパセオ通り(パセオ470)をぶらぶらしていると、正月だからでしょうか、正装したワンちゃんが「見るだけ歓迎」、そして「花と音楽とおしゃれな器のある空間」とあります。どんな場所なのでしょう?
正装したワンちゃんが、店内へと誘う。 |
通路の真ん中・両脇には、器がびっしり! |
店内にはリズムの良い音楽が流れ、ずらっと器が所狭しと並んでいます。こちらは陶器などの焼き物や食器・皿等を置いた店でした。
食卓に欠かせない箸等も。 |
文字通りご飯を「炊く」方用の土釜。 |
「うちはスーパーなどには売っていない焼き物も扱っていますから。先日は漢方薬を煎じる為の土瓶は無いか聞かれたんですよ。」
レンチンで、冷めたものも美味しくなる「おはち」。 |
ご夫婦で営む、器の専門店だ。 |
実際に売っています。
「直火にかけられるもので、『ああ、これなら最初からここに来ていれば良かった』というお客さんも結構いらっしゃいます。」
「直火にかけられるもので、『ああ、これなら最初からここに来ていれば良かった』というお客さんも結構いらっしゃいます。」
専門店だけに、大抵の器は見つかる。 |
先日も漢方薬を煎じる土瓶を探す人がやってきた。 |
この商店街では、焼き物の専門店も一軒だけになったそう。
「こういう商品も、専門店だと普通に仕入れますから。無くなれば補充するという、まぁ専門店だと当たり前なんですよね。」
「こういう商品も、専門店だと普通に仕入れますから。無くなれば補充するという、まぁ専門店だと当たり前なんですよね。」
漢方薬を煎じる土瓶も、置いてあった当たり前と話すご主人。 |
この時期には良さそう。焼酎お湯割りを作れるポット。 |
ご主人は二代目。お父様が亡くなったのを機に三十代半ばを過ぎてから引き継いだそう。
「それでも焼き物の良さが分かるようになるまで二十年位はかかりましたかね。」
「それでも焼き物の良さが分かるようになるまで二十年位はかかりましたかね。」
おろし金と違って、目詰まりもしないし無駄も出ない。 |
店を継ぐ事で、更に焼き物の良さを知る事に。 |
それでも二代目ならではのこだわりの一つが、ギャラリーです。この時は地元水引さ作家の作品を展示していました。
店の奥には、企画展を行うスペースも。 |
市内の水引作家の作品を展示販売中。 |
更にはこれまで展示などをした作家の作品も並びます。
「その『聞き耳童子』なんて面白いでしょ?」
「その『聞き耳童子』なんて面白いでしょ?」
富士の赤が、青空に余計に映える。 |
左が「聞き耳童子」。こういう置物が似合う家が必要だ、と思ったりして。 |
髙橋雄三(遊山)氏の作品は、店内でも一際異彩を放っています。
「水木しげるさんに憧れているそうですから。こういう遊び心のある商売の方が、面白がられるんです。」
「水木しげるさんに憧れているそうですから。こういう遊び心のある商売の方が、面白がられるんです。」
左は、「壺」だそう。何を入れようか…。 |
抹茶椀からアクセサリー・置物まで作品も自在だ。 |
そしてご主人が面白いものを見せて下さいました。
「何が凄いってね、内側にも絵を描いちゃうんですよ。」
「何が凄いってね、内側にも絵を描いちゃうんですよ。」
ご主人が出してきたのは、一見普通の器。 |
ご主人が器の中を指さす。 |
染付の画工、二代古青(にだい・こせい)氏の手によるものです。まだこれらは、器の口が広い方で、
器の中の奥深くにまで、絵を描いてある。 |
内側が広がる器にも、福の神の絵が! |
この狭い口の器にも、しっかり内部に描かれています。この口から絵筆を入れて描くと言います。
「奥から描いていくので、足から頭の方に描いていくんですよ。」
つまり天地さかさまに描いていくのです。それにしてもよくこれだけの狭い所から――筆の動きも制限されるだろうに――器の中に描いていくものですねぇ。
「奥から描いていくので、足から頭の方に描いていくんですよ。」
つまり天地さかさまに描いていくのです。それにしてもよくこれだけの狭い所から――筆の動きも制限されるだろうに――器の中に描いていくものですねぇ。
こちらの器の中にも… |
福の神が何体も描かれている。 |
ご主人のこだわりに話を戻して、二つ目はポップと間接照明です。
器を優しく照らす間接照明は、ご主人のこだわり。
器を優しく照らす間接照明は、ご主人のこだわり。
”箸”渡し、と洒落たポップ。 |
味のある字は、ご主人の筆によるもの。 |
「これは電球の台だけ主人が作って、外側は100円ショップで買ってきたの。」
そう見えません。そしてこちらの絵は?
そう見えません。そしてこちらの絵は?
商品棚の間接照明。 |
柔らかな灯りが、器を照らす。 |
「ああ、それはバスケットボールの萩原美樹子さんっていたでしょ? あのお母さんが描いて下さったの。」
萩原美樹子さんと言えば福島市出身で、アメリカ女子リーグ所属の選手・日本代表選手・日本代表アシスタントコーチとしても活躍した方。そのお母様の作画だとか。
「表の看板も、描いて頂いたの。」
会津桐の一枚板に店名と、文字通り花を添える意匠です。
萩原美樹子さんと言えば福島市出身で、アメリカ女子リーグ所属の選手・日本代表選手・日本代表アシスタントコーチとしても活躍した方。そのお母様の作画だとか。
「表の看板も、描いて頂いたの。」
会津桐の一枚板に店名と、文字通り花を添える意匠です。
この絵は、バスケの有名選手のお母さんが描いたもの。 |
外の看板も、同じ方が手描きしたもの。一枚板と支えの根は、御主人が会津から調達。 |
そのほかにも、会津蒔絵のペンなども。
「かさばらないし、外国へのお土産にも重宝されるんです。しかも替え芯はパーカーなので、外国に持って行っても替え芯が買えるんです。」
お土産と言えば、最近は外国人観光客も多いようで、お客さんとはスマホの翻訳機能を使って会話すると話します。
「『割れ物だから、梱包はしっかりやってくれ』なんて翻訳機を通して言われます。」
「かさばらないし、外国へのお土産にも重宝されるんです。しかも替え芯はパーカーなので、外国に持って行っても替え芯が買えるんです。」
お土産と言えば、最近は外国人観光客も多いようで、お客さんとはスマホの翻訳機能を使って会話すると話します。
「『割れ物だから、梱包はしっかりやってくれ』なんて翻訳機を通して言われます。」
会津塗りのペンは、福島らしさが溢れている。 |
個人的には、醤油のスプレーボトルが気になった。つい、かけ過ぎちゃうんだよなぁ…。 |
個人的には焼酎の水割り・お湯割りが器のくびれ部分で4:6、6:4が簡単に作れる器も気になりました。しかも二重構造なので保温・保冷効果に優れているとか。大堀相馬焼にも似た構造でしょうか。
「ただ大堀相馬焼に比べて薄いので、二重構造の割には軽いんです。」
「ただ大堀相馬焼に比べて薄いので、二重構造の割には軽いんです。」
焼酎を割るのに便利な器も。 |
二重構造で保温性に優れていると言う。 |
いやぁ、器の世界は奥が深い。ご主人・奥様の話を聞いて、改めて器の魅力に触れたのでした。
「陶の薫(かおり) うつわの岡崎」は、午前10時から午後7時までの営業で日曜日が定休です。“看板犬”のゴンスケが季節や時期によって“衣替え”をして出迎えてくれます。
次回はこの週末に、俳優の児玉磨利さんが棚倉町(たなぐらまち)にお邪魔します。どうぞ宜しくお願い致します。
「陶の薫(かおり) うつわの岡崎」は、午前10時から午後7時までの営業で日曜日が定休です。“看板犬”のゴンスケが季節や時期によって“衣替え”をして出迎えてくれます。
次回はこの週末に、俳優の児玉磨利さんが棚倉町(たなぐらまち)にお邪魔します。どうぞ宜しくお願い致します。
お二人の話を聞いていると、器の世界の奥深さが伝わってくる。 |
「うつわの岡崎」は、この看板とゴンスケが目印。 |
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