2024.08.08
with a camera in Hirata Village 3-2
クリーニング店の方にお勧めされた御宅に伺うと、中から女性の声が返ってきます。
ご近所さんから勧められた事を伝えると
「いえいえ、そんな事ありませんよ。主人は今日孫が来るので、バーベキューをやる場所を作っている最中なんです。いま呼んできます。」
ご近所さんから勧められた事を伝えると
「いえいえ、そんな事ありませんよ。主人は今日孫が来るので、バーベキューをやる場所を作っている最中なんです。いま呼んできます。」
最初、奥様がご対応。 |
ご主人を呼びに、”バーベキュー”会場へ。 |
豆腐店を営んでいた頃の店舗や工場で、お孫さんを迎える準備をしている最中だそうで、間もなくご主人が登場。
嘗ては豆腐やお茶を売っていた。 |
店の戸には、その名残が。 |
「関東から来るんで、肉などを買ってきたところです。」
バーベキューは奥でやるそうなので入っていくと、あれ、入口に「スタジオ 麦わら帽子」とありますが?
バーベキューは奥でやるそうなので入っていくと、あれ、入口に「スタジオ 麦わら帽子」とありますが?
お孫さんの為にバーベキューの準備をしていたご主人。 |
建物に入ると、スタジオ?? |
「今はここで音楽の練習をするスペースになっているんですよ。」
聞けば「麦わらぼうし」というアマチュアのグループの方が、月に2度集まってここで練習しているとの事。あれ? 前列中央の方は…
「私です。」
聞けば「麦わらぼうし」というアマチュアのグループの方が、月に2度集まってここで練習しているとの事。あれ? 前列中央の方は…
「私です。」
元豆腐店の中は、音楽の練習が出来るスペースになっていた。 |
「麦わらぼうし」の皆さんの写真。あれ、前列中央は…? |
奥様でした。実はご主人も
「私も以前はやっていたのですが、今は妻だけグループに残っています。」
壁に貼ってあるギターのコード表は、ご主人が指の位置を覚える為に使っていたそうです。
「私も以前はやっていたのですが、今は妻だけグループに残っています。」
壁に貼ってあるギターのコード表は、ご主人が指の位置を覚える為に使っていたそうです。
奥様が、メンバーだった。 |
嘗てはご主人もメンバーの一員だったそう。 |
その奥様、以前はギターをしていたそうですが、
「メンバーが足りなくて、キーボードを覚えたんです。」
「メンバーが足りなくて、キーボードを覚えたんです。」
コード表は、ご主人がギターを覚える為に貼っていた。 |
奥様はキーボードに挑戦中。 |
そのキーボードには、ドレミの音階やコードが書いてあります。
「いや、分からないものだから…。」
でもこれを書いておいて演奏できるのだから、オールOKです。
「いや、分からないものだから…。」
でもこれを書いておいて演奏できるのだから、オールOKです。
鍵盤には、音階などが手書きされている。 |
これで弾けるのだから、素晴らしい。 |
スタジオの奥は豆腐の工場だった所ですが、中は何とゴルフの練習場。
「きょうはこの芝の上にシートを敷いてバーベキュー場を作ります。」
暫くゴルフはやっていなかったようですが、ちょっと普段の練習を再現してもらうと、
「きょうはこの芝の上にシートを敷いてバーベキュー場を作ります。」
暫くゴルフはやっていなかったようですが、ちょっと普段の練習を再現してもらうと、
更に奥には、ゴルフ練習場が。 |
クラブを取り出し、ラフから?打つ練習。 |
「あら、入らないな。」
と言いながら、調子が出て来ると、ロブショットがすぽすぽ網へと吸い込まれます。
「妻もゴルフをやるので、一緒にコースを回りますよ。」
と言いながら、調子が出て来ると、ロブショットがすぽすぽ網へと吸い込まれます。
「妻もゴルフをやるので、一緒にコースを回りますよ。」
軽いタッチで… |
ボールを浮かせる(シャッタースピードの関係で、ボールが線状に写っている)。 |
今は悠々自適の生活ですが、嘗ては昭和元年(1926年)頃から続く豆腐店で、奥様がその娘さん。それぞれの親御さん同士が面識があった事で二人は知り合ったそうですが、結婚の決め手を伺うと、ご主人が
フォームが決まっている。 |
次々とボールがネットに入っていく。 |
「そりゃ若い女性の唇を奪ったんだもの、責任取らなきゃねぇ、あっはっは!」
と豪快に笑い飛ばします。一方奥様の最初の印象は
「すごく真面目な感じでした。」
今みたいに冗談を言う人とは思わなかったそうですが、実はネアカの陽キャなご主人。ご主人は結婚してから豆腐作りを覚えました。
と豪快に笑い飛ばします。一方奥様の最初の印象は
「すごく真面目な感じでした。」
今みたいに冗談を言う人とは思わなかったそうですが、実はネアカの陽キャなご主人。ご主人は結婚してから豆腐作りを覚えました。
エピソードを笑い飛ばしながら話すご主人。 |
これが普通なのか、奥様も動じない。 |
「朝は2時位から始まって、365日休みなしって感じで働きました。両親や祖父母の代は経験と勘でその日の気象に合わせて豆腐を作るんですが、私はそれを数値化して、安定した品質の豆腐を作るようにしました。」
工夫しながら常に質の高い豆腐を作ったご主人に、大変だったか伺うと、
「いやぁ、仕事で大変って思った事はないです。妻の方が大変だったでしょ。私は作って卸しに行きますが、妻は豆腐を何丁も切って詰めてを繰り返していましたから。」
と労います。
工夫しながら常に質の高い豆腐を作ったご主人に、大変だったか伺うと、
「いやぁ、仕事で大変って思った事はないです。妻の方が大変だったでしょ。私は作って卸しに行きますが、妻は豆腐を何丁も切って詰めてを繰り返していましたから。」
と労います。
昔はがむしゃらに働いたが、大変と思った事は無いという。 |
奥様は、豆腐を一丁分に切ってはパックに詰めた。 |
商売自体は順調だったようですが、震災後機械が壊れたのを機にご夫婦三代目で廃業。
「機械を買ってまで続けるのは大変でしたし、60歳になるところだったし、節目になりました。」
そんなご主人は、奥様がスタジオで演奏の練習をする傍ら、ご自身はカラオケを歌うのが好き。
「一人で1時間位歌っていますかね。」
「機械を買ってまで続けるのは大変でしたし、60歳になるところだったし、節目になりました。」
そんなご主人は、奥様がスタジオで演奏の練習をする傍ら、ご自身はカラオケを歌うのが好き。
「一人で1時間位歌っていますかね。」
機械の故障を機に、豆腐店をたたんだ。 |
奥様の練習の合間に、ご主人がカラオケを楽しむそう。 |
歌っていただくとこれがまた美声。
「みんなに言われます、あっはっは!」
ととにかく明るいご主人です。
「みんなに言われます、あっはっは!」
ととにかく明るいご主人です。
歌い上げるご主人、見守る奥様。 |
美声と皆に言われる、と話すご主人。 |
店舗の空いたスペースにはトレーニング器具を置いて、時間を見て健康を維持します。
その奥にはバッグが。
「私が作ったものです。」
奥様は一時バッグ作りに凝って、お手製バッグをあげるなどしていたそうです。
その奥にはバッグが。
「私が作ったものです。」
奥様は一時バッグ作りに凝って、お手製バッグをあげるなどしていたそうです。
普段は体も鍛える。 |
奥には、奥様が趣味で作ったバッグの数々。 |
そんな旧店舗の壁には、『豆富』なる家訓のようなものが残されていました。
「豆腐は 煮られてもよし 焼かれてもよし 揚げられてもよし
柔くて 老人 病人の お気に入り 金持ちによし 貧乏人によし
安価であって ご馳走の一つに数えられ 味がないようで 味がある
平凡に見えて 非凡 / 袋屋豆富店」
豆富のように皆に好かれる、味のある非凡なご夫婦でした。
「豆腐は 煮られてもよし 焼かれてもよし 揚げられてもよし
柔くて 老人 病人の お気に入り 金持ちによし 貧乏人によし
安価であって ご馳走の一つに数えられ 味がないようで 味がある
平凡に見えて 非凡 / 袋屋豆富店」
豆富のように皆に好かれる、味のある非凡なご夫婦でした。
元店舗の中には、豆富に関する家訓的なものが。 |
仲が良くて、何より。いつまでもお元気で。 |
村のお勧めの場所や人を伺うと、奥様が
「麦わらぼうし(音楽仲間)の方はどうかしら? アトリエを持っていてね…」
興味津々です。では行ってみます。あ、そうそう、製餡所の孫として生まれた私、今年の6月からご当地和菓子も探しているのですが、どこか良いお店は…?
「『よしだ』屋さんがあったんですが辞めちゃって、村に和菓子屋さんはありませんよ。」
えっ!!?
「道の駅になら、地元の柏餅を売っていますけど。」
えええっ!?(つづく)
「麦わらぼうし(音楽仲間)の方はどうかしら? アトリエを持っていてね…」
興味津々です。では行ってみます。あ、そうそう、製餡所の孫として生まれた私、今年の6月からご当地和菓子も探しているのですが、どこか良いお店は…?
「『よしだ』屋さんがあったんですが辞めちゃって、村に和菓子屋さんはありませんよ。」
えっ!!?
「道の駅になら、地元の柏餅を売っていますけど。」
えええっ!?(つづく)
お勧めの人は、音楽仲間でアトリエを持っているそう。 |
村には和菓子屋さんがなくなったとな⁉ |
その3「アトリエには立体的な〇〇がいっぱい & やはり村に和菓子屋さんは無い?」は、こちらをクリック。
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