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徳光 雅英
徳光 雅英Masahide Tokumitsu
with a camera in Sukagawa City 2
(2月25日のブログの続きです。)

 須賀川市を旅した今回、妙林寺にある石柱の「金色堂」の文字は、今から4代前の住職が中尊寺に請われて「金色堂」と標柱に書いたもののレプリカだと言うのです。一体、どんな繋がりがあったのでしょう?


 
この石柱の「金色堂」の文字は、以前の住職が書いて中尊寺に掲げられていたという。
この石柱の「金色堂」の文字は、以前の住職が書いて中尊寺に掲げられていたという。
 中尊寺金色堂は奥州藤原氏が平安時代に建てた仏堂で、国宝にも指定されています。この妙林寺の現住職の曽祖父が請われて標柱の文字を板に書いたそうですが、なぜ中尊寺から標柱を書くよう頼まれたのでしょう?
 
中尊寺の写真がないので、お子さんの雪遊びの画像をお楽しみください。
中尊寺の写真がないので、お子さんの雪遊びの画像をお楽しみください。
「ひいおじいちゃんは、書が巧かったんです。東京にも教室を持っていて、犬養毅(元首相)等も習いに来ていたほか、天皇が即位される時の幡の下に「『萬歳』と書かれたものを掲げるのだそうですが、嘗てその時の『萬歳』の文字を書いたと聞いております。昭和天皇もひいおじいちゃんの書をご覧になった事があるそうです。」
 
出発~~!結構加速して…
出発~~!結構加速して…
 張道寂俊(1873‐1947)は飯野村(現在の福島市)に生まれ、1897年にここ妙林寺の住職となります。その書の巧さは有名で、東北地方を巡っていた時に、中尊寺から「金色堂」の文字を書いてほしいと頼まれたという訳です。
「あちらの石にも、ひいおじいちゃんの文字が刻まれていますよ。」
 
勢いあまって180度近く回転しちゃった…。
勢いあまって180度近く回転しちゃった…。
 張道寂俊の筆は、寺の守り本尊(年に一度開帳との事)を表したものです。
「先日の余震(東日本大震災の余震とされる、2月13日の最大震度6強の地震)でも倒れませんでした。手前の灯篭は倒れてしまいましたが…。」
 
こちらも張道寂俊の書。先日の地震でも揺らがず。菩薩様のお陰?
こちらも張道寂俊の書。先日の地震でも揺らがず。菩薩様のお陰?
 これも菩薩様のご加護だったのでしょうか。文字通り“達筆”は無事に残りました。
「直筆の書も、本堂にありますよ。」
との事で、見せて頂きました。
「こちらです。」
 
手前の灯篭は、先日の地震で崩れてしまった。
手前の灯篭は、先日の地震で崩れてしまった。
 『博愛済衆』と書かれた書は、何とも独特の筆遣いです。
「書道の一派(入木道)のもので、その流派の奥義を極めたんですね。ところが、その後を受け継ぐ人がおらず、その流派の、免許皆伝じゃないですけど、継承する人はひいおじいちゃんで途絶えてしまったそうです。晩年は太平洋戦争で国内がごたごたしていましたからね。」
 
この独特の文字が、寂俊の極めた流派の特徴だそう。
この独特の文字が、寂俊の極めた流派の特徴だそう。
 そんな凄い方が、須賀川市の寺の住職だったのですね。因みに妙林寺の歴史を伺うと、
「私で七十三代です。」
 七十三代!?すると、いつ寺が出来たのでしょう?
 
再び、お子さんの雪遊びの様子をご覧ください。スタート!
再び、お子さんの雪遊びの様子をご覧ください。スタート!
「平安時代に遡ります。1100年位の歴史があるそうですねぇ。」
 さらっと仰いますが、歴史あるお寺だったのですね。という事は、妙林寺も過去には千年に一度と言われる巨大地震、東日本大震災級の地震(貞観地震)を経験していた事になります。千年に一度の大地震を2度も経験して今も残っているのは、檀家さんら周囲の方の支持があっての事でしょう。
 
あらら、コースアウトです。
あらら、コースアウトです。
 本堂は1500年頃まであったお城の木で造られた、との話も残っているとか。
「東日本大震災の時は本堂の瓦が落ちて、入口の右の石柱は倒れちゃいましたね。」
 
10年前は本堂の瓦が落ちた。今は瓦は使っていない。
10年前は本堂の瓦が落ちた。今は瓦は使っていない。
 その石柱は、いまロープが巡らせてあります。
「この前の余震で、動いちゃったんですよ。」
 
妙林寺の入口にある石柱。ロープが張られている。
妙林寺の入口にある石柱。ロープが張られている。
 石柱の下を見ると、20度位回転しているのが分かります。」
「東日本大震災の後、恐らくモルタルか何かで倒れないように固定したと思うのですが、それでも動いちゃいました。」
 
土台から石柱が回転してずれているのが分かる。先日の余震での影響。
土台から石柱が回転してずれているのが分かる。先日の余震での影響。
 県内では10年前の震災で大きな被害が出なかった建物でも、先日の余震で被害が出た所が幾つもあります。余震の大きさ、建物にかかったストレス・エネルギーの大きさが伺えます。
 
雪遊び第3弾。お姉ちゃんが、末っ娘を乗せて滑らせますが…
雪遊び第3弾。お姉ちゃんが、末っ娘を乗せて滑らせますが…
 そんな妙林寺には、大日如来像が祀られています。
 
ごちん!頭をしたたか打ってしまいました…。
ごちん!頭をしたたか打ってしまいました…。
「室町時代のものではないか、と言い伝えられてきました。先日県立博物館の方に見てもらう機会があったのでいつ頃のものか尋ねてみると、仏像の特徴から見て『妥当でしょう。』との言葉を頂きまして、言い伝えは本当だったんだなと再認識したところです。」
 大日如来像の由来をきちんと後世に伝えようという支援者の皆さんの意志を感じるエピソードです。
 身近にこんな歴史のあるお寺がある事を知りませんでした。最後に七十三代ご住職のご家族の集合写真です。
 
今回特別に、供物を捧げる机に映った大日如来像の御尊顔の撮影を許可してもらいました
今回特別に、供物を捧げる机に映った大日如来像の御尊顔の撮影を許可してもらいました
「皆揃った写真なんて、あまり撮ってないですね。」
 理由を尋ねると、
「必ず誰かいないんです。」
 
雪遊びの後は、サッカーが始まった。
雪遊びの後は、サッカーが始まった。
 お子さんが元気に飛び回っている証拠です。この日はテレビ局の取材という事で、何とか揃って頂きました。お子さんは2歳ずつ違うそうです。この中から七十四代住職が生まれるのでしょう。
 ところで須賀川市で名物や面白い人・場所はないか尋ねると、娘さんが
 
家族での集合写真。子ども全員が揃った一枚。ウルトラマンのポーズは、さすが円谷英二を生んだ須賀川市の子どもらしい。
家族での集合写真。子ども全員が揃った一枚。ウルトラマンのポーズは、さすが円谷英二を生んだ須賀川市の子どもらしい。
「安藤さんの所は?」
と言います。お父さんも、良い所に気が付いたという感じで
「駄菓子屋さんなんですが、懐かしい昭和のプラモデル等も残っていますし、徳光さん世代には響くと思いますよ。」
との事。更に
「あとその近くの動物病院の所に猫がいて、人懐っこいですよ。」

 
娘さん、ナイス回答!こういう情報がぶらカメには大事です。
娘さん、ナイス回答!こういう情報がぶらカメには大事です。
 早速向かう事にします。

(2月23日のブログにつづく。)
 
チラ見せ。次の展開で、こんな可愛い猫との出会いが…。
チラ見せ。次の展開で、こんな可愛い猫との出会いが…。
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