2021.02.21
with a camera in Sukagawa City 5
(2月25・24・23・22日の続きです。)
ご主人がコーヒーを淹れる間、2階を見に行きます。すると…
ご主人がコーヒーを淹れる間、2階を見に行きます。すると…
コーヒーが入る前に、2階を拝見する事に。 |
目の前には、先程まで見ていた比較的平坦で凹凸の少ない額縁とは対照的なオブジェが…。
額縁に加え、中のオブジェまで木村さんが作ってしまった。 |
細かく色の違う木材を丹念に組み合わせてあり、立体的なモザイク画のようです。奥に進むと、
威風堂々たる山が、迫ってくるようだ。 |
これは山でしょうか?或いは工場?あとで木村さんに伺うと…
「フランスの世界遺産の島、モンサンミッシェルをイメージしました。」
との事。
「額縁などを作っていると、どうしても端材が出るんです。それが勿体ないなと思って…。」
「フランスの世界遺産の島、モンサンミッシェルをイメージしました。」
との事。
「額縁などを作っていると、どうしても端材が出るんです。それが勿体ないなと思って…。」
こちらは山?工場地帯?感じ方は自由だ。 |
確かに、ネジ跡や虫食いの穴があいた木材も見受けられます。部位によっては元々の部品の形そのままを生かしてあるものもあります。色や形が様々だったのも、端材だったからなんですね。いや~面白い!
形等から、別の部品だった事が分かる。色・形のバランスが素晴らしく、端材とは思えない。 |
その他にも、わざと?逆さまに置かれた昔のラジオや
昔のダイヤル式ラジオ。なぜ逆さま? |
昔の手回し式鉛筆削り(それを載せているのは、昔の電話台では?との事)、
昔の鉛筆削りも、インテリアに…。 |
こちらも薬局にあったのでしょうか、天秤に、
天秤も余り見なくなった。 |
花瓶に見立てた試験管に花など…。空間を昭和の香りのするもので、彩っています。チョイスが好いですね。
「コーヒーが入りましたよ。」
「コーヒーが入りましたよ。」
この花の飾り方が男らしく感じるのは、私だけか? |
テーブルには、スタッフ分のコーヒーとお菓子がセットで置かれていました。
「うわ、懐かしい!昔の木のテーブルって、熱いものを直に置くと、変色して元に戻らないんですよね。」
「うわ、懐かしい!昔の木のテーブルって、熱いものを直に置くと、変色して元に戻らないんですよね。」
木村さんの淹れてくれたコーヒー。可愛いお菓子付き。 |
私が声を上げたのは、この白い痕。
「これも敢えて痕のついた木材をテーブルにしたんですか?」
と木村さんに尋ねると、
「いや、それはライブをやった時に、アーティストか誰かが付けちゃったの。」
と苦笑いの木村さん。
「これも敢えて痕のついた木材をテーブルにしたんですか?」
と木村さんに尋ねると、
「いや、それはライブをやった時に、アーティストか誰かが付けちゃったの。」
と苦笑いの木村さん。
木のテーブルは、気を付けないと痕が残る。 |
実はこの空間を利用して、新型コロナウイルスが流行する前はライブを行った事もあり、2階への階段や2階も客席にして、吹き抜けからアーティストが見られる配置でお客さんを集めた事もあったそうです。
コロナ禍になる前は、コンサート会場にもなった。 |
さて冷めないうちにコーヒーを頂きましょう。
「これ、プレスコーヒーなんです。」
プレス?
「紅茶を入れるみたいにして、作るんです。」
「これ、プレスコーヒーなんです。」
プレス?
「紅茶を入れるみたいにして、作るんです。」
プレスコーヒー。作り方に特徴がある。 |
ネットで調べたところ、お湯をコーヒーの挽き豆にかけて、紙のフィルターで濾す作り方ではなく、挽き豆をお湯に浸して漬けおいたあと、プランジャーで挽き豆を押し沈め、上の部分を飲む作り方のようです。
酸味があるので味わいはスッキリ、重い苦みは無く爽やかな苦みで、豊かな香りが楽しめるコーヒーです。
酸味があるので味わいはスッキリ、重い苦みは無く爽やかな苦みで、豊かな香りが楽しめるコーヒーです。
挽いたコーヒー豆をプレスする道具。 |
「額縁などのギャラリーも楽しんでもらえればと思いますし、私物の本も置いてあるので、好きな本でも読みながらゆっくりしてほしいんですよね。」
コーヒー500円、カフェオレ550円。 |
かなりの数の本があり、中にはドラマや映画の原作本も。
「乱読なんです。でも映画などが決まってから、でなく、読んでいた本が後から映画化が決まった、って感じです。」
木村さんの面白いものへの感覚が、額縁に限らず鋭いのかも知れません。
「乱読なんです。でも映画などが決まってから、でなく、読んでいた本が後から映画化が決まった、って感じです。」
木村さんの面白いものへの感覚が、額縁に限らず鋭いのかも知れません。
カフェの中の本は全て木村さん個人の本。好きに読んで良いそう。 |
「読み切れなかったら、本もお貸しするんです。次来る時に返してもらう約束で。」
こんな自由なカフェってあるんですね。
木村さんは、このカフェをどんな気持ちで作ったのでしょう?
こんな自由なカフェってあるんですね。
木村さんは、このカフェをどんな気持ちで作ったのでしょう?
木村さんに知的刺激を与えた本の数々。 |
「遊び場ですね。自由にこの空間を楽しんでほしいんです。私はこういう場所が欲しかったんです。良ければギャラリーや展示場として使ってほしいし、人が集まって話に花が咲けばお茶の一つも飲みたくなるでしょ?だからコーヒーを作る所も全部貸すんです。」
ギャラリーとして借りる場合は、このコーヒーを淹れるスペースも利用できる。 |
因みにこのカフェに置いてある“売り物”の額縁、値札が付いていませんが…
「特に値段は付けていないんですよ。」
「特に値段は付けていないんですよ。」
見ても良し、気に入ったら買っても良し。 |
木村さんとの交渉次第、というところでしょうか。因みに本格的にサイズや雰囲気を指定した注文額縁も作っていますし、最近は他の雑貨店などからも「木村さんの額縁を置きたい」という申し出があるそうです。
絵に合わせた額の注文も来ている。 |
週末は11時から、土曜日は午後7時まで、日曜は午後6時までです。元は月に1度の須賀川市のフリーマーケットRojima(路地でのマーケット、という意味合いでしょうか)に合わせてオープンしていたようですが、いまは毎週末開店です。駐車場は店の前のほかに、近くに土日のみ使える駐車場があるそうですので、詳しくは問い合わせてみてください。
駐車場はカフェの前と、とある場所に…(詳しくは木村さんに問い合わせを)。 |
いやぁ、今回も出会いが濃かった。散歩中の犬の話にほっこりし、散歩するアマチュアカメラマンの千載一遇のシャッターチャンスの素晴らしさに感動し、お寺の昔の住職の書に見入り、猫に癒され、餅屋の餅に心動かされ、新たに命を吹き込まれた額縁のセンスと遊び心を堪能し…やはり人が歴史や魅力を作り出すものなのだと、そこには町の大小は関係ない、或るのは一人一人の才能なのだと、そしてその事に気付く出会いの積み重ねが「ぶらカメ」なんだと、改めて感じました。
時計の日付が32日…日常から離れた空間だからか。こういうセンスが、私はたまらなく好きだ。 |
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