2021.02.18
affordable price in wholesale 1
きょうの『ゴジてれChu!』では、おうち時間を過ごす人がまだまだ多い今、美味しい食材が手頃な値段で買える店をご紹介しました。「美味しい」のに「手頃」な理由は、その店が卸売業を営んでいるから。その卸売業の方々が直売店を開いているところがあるのです。そんな2軒の取材&こぼれ話です。
卸しが営む直営店で、美味しい手頃な食材を!こちらは郡山島田海苔店と経営する皆さん。 |
一軒目は郡山市の住宅街にある、郡山島田海苔店。昭和51年からお店を構え、高級すし店やおにぎりの店など業務用の海苔を卸す専門店です。東京で江戸時代から続く老舗から暖簾分けされた店だそうで、去年から事務所の一角を改装して、直売を始めたのです。
「知っている人は、買いに来てくれてはいたんです。私達は海苔の美味しさを知っているものですから、皆さんにも海苔の美味しさを味わってほしいな、小売りしない手はないなと思って…。」
「知っている人は、買いに来てくれてはいたんです。私達は海苔の美味しさを知っているものですから、皆さんにも海苔の美味しさを味わってほしいな、小売りしない手はないなと思って…。」
取材で答えて頂いた酒井さん。海苔の特長を教えて下さった。 |
改装した売り場は2畳から2畳半位の広さで、シンプルな白を基調に、海苔や海苔に合う米なども並んでいます。
「うちは卸しなので色んな海苔があるのと、1枚からばら売りしているんです。試食もしてもらっているので、実際に食べてもらって『海苔ってこんなに味が違うの?』という声も頂きます。そうやって好みの海苔を見つけてもらえればと思っています。」
海苔は産地、その年の生育状況等によって味や食感が違ってくるそうで、今回はすし店で使う海苔、おにぎり用、贈答用の海苔を食べ比べてみました。
「うちは卸しなので色んな海苔があるのと、1枚からばら売りしているんです。試食もしてもらっているので、実際に食べてもらって『海苔ってこんなに味が違うの?』という声も頂きます。そうやって好みの海苔を見つけてもらえればと思っています。」
海苔は産地、その年の生育状況等によって味や食感が違ってくるそうで、今回はすし店で使う海苔、おにぎり用、贈答用の海苔を食べ比べてみました。
店頭にある酒井さん手書きの紹介文と、手描きの絵。温かみがある。 |
寿司店で使う海苔は、ぱりっとした食感に、口に入れた瞬間磯の香りが強くします。良い意味でそんなに主張はしない感じでしょうか(すしネタより目立ってもいけないんでしょうからねぇ…)。旨味はあるんですが、後味さっぱりです。
おにぎり用はやや厚めな分、食感・噛み応えが増しています。旨味があとからじわっと出て来て、じっくり噛みしめたい味です。
贈答用は、前の2つとは全然違う香り・旨味の強さがあります。海苔の存在感が違います。香りの広がり方も数段強い!
個人的には、やっぱり贈答用が美味で好みでした。
おにぎり用はやや厚めな分、食感・噛み応えが増しています。旨味があとからじわっと出て来て、じっくり噛みしめたい味です。
贈答用は、前の2つとは全然違う香り・旨味の強さがあります。海苔の存在感が違います。香りの広がり方も数段強い!
個人的には、やっぱり贈答用が美味で好みでした。
このように試食が数種類。食べ比べる事も出来る。 |
この贈答用の名前は“Nori-Noir”(のり のわーる 税別800円)。
「ノワールって、フランス語で黒を表す言葉なんですが、ちょうどnoriとnoir、使う文字が同じなんです。」
そんな言葉遊びの部分も入って、海苔の黒をベースにシンプルに仕上げたデザインのパッケージと、
「ノワールって、フランス語で黒を表す言葉なんですが、ちょうどnoriとnoir、使う文字が同じなんです。」
そんな言葉遊びの部分も入って、海苔の黒をベースにシンプルに仕上げたデザインのパッケージと、
店で働く人の意見も取り入れて、ちょっと子どもチックさも入れた「のり・のわぁる」バージョンがあります。ご飯に海苔が載っているイメージでしょうか。
「この2つはどちらも、旅館の朝食に出て来る海苔のような個別包装したタイプです。」
8切という小さなサイズの5枚入りが10袋入っています。
「この2つはどちらも、旅館の朝食に出て来る海苔のような個別包装したタイプです。」
8切という小さなサイズの5枚入りが10袋入っています。
こちらは和風な仕上がり。この2つは海苔が食べやすい大きさで個別包装されている。 |
赤いバージョンは、大きい海苔を半分に切った大きさ(2切)の海苔が20枚入ったもの。自分で好きな大きさにして頂くタイプです。
大きなサイズの「のり のわーる」。黒と赤で漆器風? |
因みに事務所の奥では、海苔を焼いています。
奥では、海苔を焼く作業も…。 |
一枚ずつローラーに載せられた海苔は…
上下する海苔の束から、1枚ずつローラーに載せられ… |
一定時間焼かれて…
焼かれて出て来る。香ばしい香りが立つ。 |
次々と商品になっていきます。
冷まされて、次々と出て来る。 |
ただ店に出す前には、焼きむらや穴があく等していないか、人の目で点検をし、質の高さを保証しているのです。
最後は、職人の目できちんとチェック。 |
焼き海苔以外にも、海苔の商品があります。冬のこの時期に人気があるのが、佃煮だそう。
「有明産で、その年に穫れた最初の海苔(新海苔)で作るんです。これが美味しいんですよ。」
こちらの店頭ではいつもの年だとすぐに売り切れるそうですが、この冬は多く入荷出来ている分、まだ店頭に並んでいます。私も頂いたのですが、海苔の味の濃さ・深みが、いつも食卓で食べる佃煮とは違います。1100円(税別)ですが、一度はまると抜け出せなくなる禁断の味の「佃煮」かも知れません。この新海苔の佃煮は、東北ではこちらでしか販売していないそうです。
「有明産で、その年に穫れた最初の海苔(新海苔)で作るんです。これが美味しいんですよ。」
こちらの店頭ではいつもの年だとすぐに売り切れるそうですが、この冬は多く入荷出来ている分、まだ店頭に並んでいます。私も頂いたのですが、海苔の味の濃さ・深みが、いつも食卓で食べる佃煮とは違います。1100円(税別)ですが、一度はまると抜け出せなくなる禁断の味の「佃煮」かも知れません。この新海苔の佃煮は、東北ではこちらでしか販売していないそうです。
新のり「一番摘み」佃煮。福岡・柳川市産。これが売れるという。 |
更に私世代くらいの方からは、懐かしい味わいの海苔もあります。
「乾し(ほし)のりって言って、焼く前の状態のものです。昔はこうやって売っていて、自分の家で焼いたんですよね。だから焼き立ての海苔が食べられたんです。ここ2~30年じゃないですか、焼いた状態の海苔を出すようになったのは。今は焼き海苔が主流で、余り流通しないですね。」
味も香りも濃いのと、歯応えもあります。
「癖が強いと感じる方もいるんですが、懐かしいという方も多いですね。」
時期が違うと入荷する海苔も違いますので、その時その時の味わいを楽しむのも好いかも知れません。
「乾し(ほし)のりって言って、焼く前の状態のものです。昔はこうやって売っていて、自分の家で焼いたんですよね。だから焼き立ての海苔が食べられたんです。ここ2~30年じゃないですか、焼いた状態の海苔を出すようになったのは。今は焼き海苔が主流で、余り流通しないですね。」
味も香りも濃いのと、歯応えもあります。
「癖が強いと感じる方もいるんですが、懐かしいという方も多いですね。」
時期が違うと入荷する海苔も違いますので、その時その時の味わいを楽しむのも好いかも知れません。
焼き立て・炙り立てが食べたい方にうってつけ、乾しのり(500円・税別)。 |
郡山島田海苔店は、郡山駅方面を背にして県道6号を西に進み、静団地入口の信号がある三叉路の一つ先、斎場の角を右に折れて暫く行くと、右手に見えます。駐車場は4~5台止められます。ばら売りは、例えば乾しのりだと1枚30円、寿司用だと1枚42円などです。1枚から応じてくれるという事です。
酒井さん手描き。似ている。 |
因みに島田海苔店の海苔を使っているお寿司屋さんにお邪魔しました。郡山市の郡山駅前にほど近い、「すし割烹 富山(とみやま)」。店主の富山さんは
郡山市駅前にある「すし割烹 富山」 |
「島田海苔店の海苔は、産地の良いものを提供していただけます。見た目の光沢感、食味、香り、食感が安定して良い。」
と太鼓判を押します。
実際に包丁で切ると、ぱりっとさくっが合わさったような、海苔が「割れる」と表現したら良いような美しい音がします。
と太鼓判を押します。
実際に包丁で切ると、ぱりっとさくっが合わさったような、海苔が「割れる」と表現したら良いような美しい音がします。
「島田海苔店の気遣いや情熱も良いんだよ~」と熱く語った富山さん。 |
こちらは撮影に気を遣って握って下さった軍艦。私はうにを頂いたんですが…濃厚にして、くせがなく、うにの佳い香りが海苔の香りと一緒に口の中に広がります。とろける美味しさに、口中を唾液がさざ波のように押し寄せ、さんざん味わった後に喉の奥へと流し込みます。このロケ時はまだ県の時短要請があったので夜8時までの営業でしたが、
「常連さんが支えてくれるんで、何とかやっていけています。」
と話していました。私もコロナ禍が落ち着いたら、行ってみようかしらん…(色々な意味でどきどきしますが)。
こちらの「すし割烹 富山」は、所謂「陣屋通り」からクエスト第2ビルの角を西に入って右手、陣屋味の会ビルの1階です。
(紹介したもう1軒は、2月17日のブログへつづく。)
「常連さんが支えてくれるんで、何とかやっていけています。」
と話していました。私もコロナ禍が落ち着いたら、行ってみようかしらん…(色々な意味でどきどきしますが)。
こちらの「すし割烹 富山」は、所謂「陣屋通り」からクエスト第2ビルの角を西に入って右手、陣屋味の会ビルの1階です。
(紹介したもう1軒は、2月17日のブログへつづく。)
いくらとうにを握ってくださった。海苔も良いが、ネタがまた……(無言で味わう)。 |
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