アナウンスルーム

アナウンサーブログ

徳光 雅英
徳光 雅英Masahide Tokumitsu
with a camera in Nishiaizu Town 2
(10月15日のブログの続きです。)

 川口屋タンス店の三代目に町のお勧めを聞くと、少し先を指して
「ほら、お客さんが入って行きますよね。あそこの『えちご家』のラーメンはお勧めですよ。」
との事。西会津町は味噌ラーメンが名物の一つです。
「私もよく行くんですが、よそからもお客さんが来るので、土日に行くのは遠慮しているんですよ。」
と遠方のお客さんを気遣っています。
「多分、お昼時は厳しいですよ。時間をずらした方が好いかも知れませんね。是非行ってみて下さい。」
 お昼のお店は決まりました。

三代目お勧めは、えちご家のラーメンだそう。
三代目お勧めは、えちご家のラーメンだそう。
 さて食欲の秋の前に、芸術の秋と参りましょう。
 西会津町には廃校となった木造校舎に国の内外から芸術家を招いたり受け入れたりして、住居を兼ねたアトリエとして活用している場所があります。名付けて「西会津国際芸術村」です。

かつての新郷小の校門から撮影。手前の階段は苔むしている。
かつての新郷小の校門から撮影。手前の階段は苔むしている。
 伺ってみたところ…表示は「CLOSE」(お休み)。あちゃ~。でも中の人に声を掛けてみると、
「14日から始まる『公募展』の作品を展示する作業中で、13日まで臨時休館なんです。」
との事。そこで放送日が公開後の15日である事を話し、その準備中でも構わないので中を取材させて欲しい旨を話すと、快く「どうぞ」と言って頂けました♪

左にCLOSEの表示が…。ダメもとで取材をお願い、OK頂きました♪
左にCLOSEの表示が…。ダメもとで取材をお願い、OK頂きました♪
 案内して下さったのは、地域おこし協力隊の山口さん。この芸術村で、町への移住相談にのっている方でもあります。元々はアーティストとして西会津町にやってきました。と言うのも芸術村には、町に滞在して制作活動に集中して取り組む事を支援する制度があるのです。
「私もアーティストとして来ていて、西会津町に移住しちゃいました。」

案内して下さった山口さん。移住した方だからこそ、移住する人の不安や疑問も分かる。
案内して下さった山口さん。移住した方だからこそ、移住する人の不安や疑問も分かる。
 移住して2年ちょっとになるそうです。移住の理由は?
「西会津町の空気が好きで…。旅が好きで割と全国によく行っているんですが、しっくりきたんです。東京にいた時よりこっちに来てからの方が働いているんですけど、へとへとになっても帰り道が気持ち良かったりするんです。」
と何だか西会津町での生活を楽しそうに話します。
「(西会津町と)出会っちゃいましたね?」
と聞くと、
「出会っちゃいましたね~。」
と笑顔を見せる山口さん。運命的な出会いだったのかも知れません。

西会津町が気に入った山口さん。手にしたのは…
西会津町が気に入った山口さん。手にしたのは…
「これなんか、面白いんですよ。私、初めて見ました。」
 下駄の裏には、何とスパイクが。雪国仕様、滑らない工夫ですね、私も初めて見ました。

さすが雪国西会津。スパイクつきなのだ。
さすが雪国西会津。スパイクつきなのだ。
「こちらではワークショップを開いたり、スタッフがいれば予約なしで箸作り体験も出来たりします。」
 部屋には、廃校に残った椅子や机の脚だけ利用して、天板は裏山からとってきた木材を使って作った新しいテーブル等があります。

こちらではワークショップ等も開かれ、木工に親しめる。
こちらではワークショップ等も開かれ、木工に親しめる。
 箸作り体験はクリ・ナラ・ヒバ・クルミの4種類から材料が選べます。
「それぞれ特徴があります。クリだと、水に強いんです。」
 好きな材料を選んで、小刀で箸を作ります。
「1時間から2時間位あれば…。拘る人はもっと時間がかかる場合もあります。時間のある時、思い立った時、ふらっと寄って頂ければ…。500円で箸が作れますよ。」
 ワンコインで、オンリーワンの箸作りが可能です。

箸作り体験は、スタッフさえいれば予約なしでもOKだ。
箸作り体験は、スタッフさえいれば予約なしでもOKだ。
「こちらは『カフェのふりした無料休憩所』なんて紹介しているんですが、ここにある飲み物は自由に飲んで頂いて良いし、ここにある本は自由に読んで頂いて良い、コワーキングスペースとしても利用できる場所です。Wi-Fiも使えますよ。」
 自分カフェと名付けられたスペースは、好きな所に座り、おしゃべりや読書など好きに過ごせる空間だそう。

こちらは自分カフェ。過ごし方も自分次第。
こちらは自分カフェ。過ごし方も自分次第。
「これは戦後寄贈されたオルガンです。横には金参萬五千円也と書いてあります。」
 これも廃校に残っていたものだそうで、今でも音が出ます。ただペダルを踏んで空気を送ってやらねばならないタイプです。

足踏み式のオルガン。校歌や唱歌を何度奏でたのだろう。
足踏み式のオルガン。校歌や唱歌を何度奏でたのだろう。
 フルートやヴィオラといったボタンがあり、音色が変わる仕組みです。弾いてみたら1か所、ドの音が出ませんでした。とっても大事にして~たのに~、壊れて出ない音が、ここにもありました。


音色が変えられるのは、電子オルガンになる前からだったのね。
音色が変えられるのは、電子オルガンになる前からだったのね。
 因みに案内して下さっている山口さんのお気に入りの場所は、校長室にあったソファーだそう。

自分カフェ内にある、山口さんお気に入りのソファー。理由は…
自分カフェ内にある、山口さんお気に入りのソファー。理由は…
「廊下の奥に裏山の緑が見えるんです。このソファーに座って見えるあの緑の景色が好きなんです。」
 こちらの芸術村に腰を据えて作品制作する人の中には、裏山の木を材料にする人もいるとか。制作意欲をかきたてる自然環境なのです。
「では、公募展の作品を展示している2階に行きましょう。」

窓の奥に裏山の緑が見えるからだそう←写真が下手。
窓の奥に裏山の緑が見えるからだそう←写真が下手。
 階段を上がる途中、
「これも以前に来た海外のアーティストの方が作っていったものなんですよ。」
と紹介してくれます。この古い和の廃校に自然と馴染むのは、木造の建物だからか、歴史があるからか、はたまた食でも文化でも貪欲に取り入れる日本人の目から見ているからなのか。
「展示作業中だったので、脚立を片付けてきますね。」

階段室に飾ってあるのも作品。さあ、2階の展示が見えてきた。
階段室に飾ってあるのも作品。さあ、2階の展示が見えてきた。
 …思わず溜息が出ました。歴史ある校舎が、多くの絵に、色彩に囲まれ、パワーに満ち溢れています。勿論天井の照明等には手が加えられているとは言え、何と美しく、趣のある展覧会場でしょう。

作品展示がほぼ終了した2階の廊下。これ自体が圧巻の眺め。
作品展示がほぼ終了した2階の廊下。これ自体が圧巻の眺め。
 学校の廊下がこんなに魅力的に変身するなんて…。学校の廊下だった所を歩くのが、こんなに楽しいなんて…。そう言えば、木造の美術館に足を踏み入れた事が今までに無かったかも…。しかもこんなに外光の射す美術展も、こんなに気持ちの良いくらい長く真っ直ぐな通路の両脇から絵に挟まれた事も…。新鮮、斬新、初体験。

廃校に、これほど鮮やかな絵錦が似合うとは…。
廃校に、これほど鮮やかな絵錦が似合うとは…。
 普通に歩くだけなのに、絵画という景色が次々とこんなに変わっていく。

両脇の絵のお陰で一歩一歩が新鮮で飽きない。
両脇の絵のお陰で一歩一歩が新鮮で飽きない。
 教室は、廊下からは見通せない絵の宝箱。戸から覗いて三方を、入ってみて四方を絵に囲まれる変化と喜び。

教室にも作品が。どんな世界が広がっているのだろう。
教室にも作品が。どんな世界が広がっているのだろう。
 …山口さんも絵になる方ですね。

 第15回西会津国際芸術村公募展2020は11月1日まで、月・火はお休みという事です。ご注意ください。

古い校舎と作品の醸し出す雰囲気も、是非味わってほしい。
古い校舎と作品の醸し出す雰囲気も、是非味わってほしい。
 さてこのテレビ取材の様子を見ていた男性が、
「立派な古民家を知っているんだけど、取材してみたい?」
と話しかけて下さいました。すると
「連絡とってやっがら。」
と電話でかけあってくださったのです。何とご親切な。先方とも話がついたらしく、
「ついて来て~。」
と言って車を走らせます。

「古民家は見ねえの?」と声をかけて下さった方。これは有力情報?!
「古民家は見ねえの?」と声をかけて下さった方。これは有力情報?!
 狭い道ですが走り慣れているようで、すいすいと進んで行きます(走り慣れた道である理由は、後程分かります)。そして男性お勧めの古民家に到着しました(10月13日のブログにつづく)。
言われるがまま、ついていってみました…。
言われるがまま、ついていってみました…。
全文を読む
コメントを投稿してよろしいですか?
利用規約

中テレ会員サービス(以下「本サービス」)は、株式会社福島中央テレビ(以下「当社」)が提供する、ホームページ、各種ネットサービスを対象とします。
ユーザーは本規約の内容をよくご確認頂いた上で、本サービスをご利用ください。
当社は、ユーザーが本サービスをご利用されることにより本規約の内容を承諾したものとみなし、以後ユーザーと当社との間にて本規約が適用されるものとします。

1.    本サービスのご利用にあたって
本サービスへの登録は無料で行えますが、ユーザーの端末機からのアクセス、メッセージなどの受信に必要な通信費はユーザー自身の負担となる他、一部コンテンツは有料でご利用いただくものになります。ユーザーが本サービスの利用に際して行った一切の行為、その結果および当該行為によって被った損害について、当社は何等の責任も負わないものとします。

2.    個人情報の取り扱いについて
ユーザー情報は、当社からのサービス提供または利用者のサービス向上を図るための資料(個人が特定されない統計資料)等、当社の正当な業務遂行上必要な範囲に限定して利用し、その範囲を超えた個人情報の取扱い(目的外利用)を行いません。ユーザー情報自体の取り扱いについては、別途当社が定める「個人情報保護基本方針」に従い、適切に扱います。

3.アカウントの管理について
ユーザーは、本サービスのログインパスワード等の会員アカウント情報について、自己の責任において管理及び保管するものとし、第三者に開示あるいは貸与、譲渡、売買等をしてはならないものとします。アカウントの管理不十分または第三者の使用等によりユーザーに損害が生じた場合、その責任は故意・過失の有無にかかわらずユーザーが負うものとし、当社は一切その責任を負いません。

4.登録の変更・退会について
ユーザーは、登録情報に変更が生じた場合や、退会を希望する場合、当社が指定する所定の方法によって登録情報を変更または退会の手続きを行うことができます。

5.未成年による利用について
未成年者のユーザーは、本サービスの利用の一切につき、親権者等の法定代理人の同意のもと利用しなければなりません。未成年者のユーザーが、法定代理人の同意がないにもかかわらず同意があると偽り、または年齢について成年と偽って本サービスを使用した場合、その他行為能力者であることを信じさせるための詐術を用いた場合、本サービスに関する一切の法律行為を取り消すことはできません。本規約の同意時に未成年であったユーザーが成年に達した後に本サービスを利用した場合、当社は、当該ユーザーが本サービスに関する一切の法律行為を追認したものとみなします。

6.知的財産権について
本サービスに関する一切の特許権、実用新案権、意匠権、著作権、商標権等の知的財産権(それらの権利を取得し、またはそれらの権利につき登録等を出願する権利を含みます。以下「知的財産権」)は全て当社または当該権利を有する第三者に帰属します。ユーザーは、本サービスを利用するにあたって、一切の権利を取得することはないものとし、当社は、ユーザーに対し、本サービスに関する知的財産権について、本サービスを本規約に従ってユーザーの端末機においてのみ使用できる譲渡不能の権利として許諾するものです。したがって、ユーザーは個人で楽しむ目的(著作権法第30条第1項の範囲での私的使用)でのみ本サービスを利用できます。また、ユーザーは本サービスについて当社から提供された状態でのみ利用するものとし、本サービスに関する情報の全部または一部を、当社の了解を得ずに、複製、改変、貸与、配布等により転用してはなりません。

7.ユーザーによる情報の提供やアップロードについて
ユーザーは、本サービスの利用にあたってアップロードする文章、画像、動画、音声、音楽その他の情報(以下総称して「ユーザーコンテンツ」)について、その行為における適法な権利を有していること、及びユーザーコンテンツが第三者の知的財産権、所有権その他の権利を侵害していないことについて、当社に対し表明し、保証するものとします。ユーザーコンテンツに関する著作権は、当該投稿等を行ったユーザー自身に留保されるものとし、事前に著作権譲渡について当社がユーザーから許諾または同意を得たものを除き、当社は当該ユーザーコンテンツに関する著作権を取得することはありません。ただし、当社は、本サービスの提供、維持、改善またはプロモーション等に必要な範囲において、ユーザーコンテンツを複製、翻案、自動公衆送信などを、無償、無期限かつ地域非限定で行うことができるものとします。ユーザーは、当社及び当社から権利を承継または許諾された物に対し、著作者人格権を行使しないものとします。

8.禁止行為について
ユーザーは、本規約の他の条項に定めるものの他、本サービスの利用にあたって、以下の行為またはそのおそれのある行為を行ってはならないものとします。
(1)他のユーザー、当社または第三者に不利益または損害を与える行為
(2)公序良俗に反する行為
(3)法令に違反する行為
(4)当社の書面による事前の承認を得ずに、本サービスに関連して営利を追求する行為
(5)当社による本サービスの運営を妨害する行為
(6)本サービスの信用を失墜、毀損させる行為
(7)当社の承認した以外の方法で本サービスを利用する行為
(8)本サービスを譲渡、貸与、公衆送信、使用許諾する行為
(9)本サービスを複製、翻案、編集、改変する行為
(10)コンピュータウイルス等を本サービスで利用し使用をしたり、第三者に提供したりする行為、あるいはそのおそれのある行為
(11)その他、当社が不適切と判断する行為 

9.免責事項について
当社は、本サービスに関する情報およびデータの正常性、信頼性、正確性を保証するものではありません。本サービスにかかる情報によりユーザーまたは第三者に損害が生じた場合であっても、その損害についていかなる責任も負いません。また、当社は、本サービスの利用に起因するソフトウェア、ハードウェア上の事故、ユーザー間またはユーザーと第三者の間において生じたトラブル、その他の事故等による全ての損害についても、いかなる責任も負いません。

10.損害賠償について
本規約に違反して権利侵害等の問題が発生した場合、ユーザーは、自己の負担と責任においてかかる問題を解決するとともに、当社に何等の迷惑または損害を与えないものとし、仮に当社に損害を与えたときは、当社に対して当該損害の全てを賠償していただきます。

11.当社による本サービスの提供中止について
当社は、ユーザーが本規約に違反した場合、当該ユーザーに対してあらかじめ通知することなく、本サービスの全部または一部の内容の提供を中止することができるものとします。当該中止についてユーザーに損害が生じた場合であっても、当社はいかなる責任も負いません。

12.本サービスの変更・一時中断・廃止について
当社は、本サービスの内容を必要に応じて変更することがあります。また、メンテナンスや内容更新のため本サービスの提供を一時中断、あるいは本サービスの廃止を行う場合があります。当該変更または一時中断、廃止によってユーザーまたは第三者に損害が生じた場合であっても、当社はいかなる責任も負いません。

13.本規約の改訂
当社は、随時本規約を改訂できるものとします。当社は本規約を改訂した場合、その都度、改定後の本規約を掲示することによってユーザーに告知するものとし、改定後の本規約は当該掲示の時点で効力を生じるものとします。

14.準拠法、協議、管轄
本規約の解釈および運用は日本法に準拠します。 本サービスに関連してユーザー、当社ないし第三者との間で疑義、問題が生じた場合、その都度誠意をもって協議し、解決を図るものとします。 協議によっても疑義、問題が解決しない場合、これらに関する紛争は当社の本社所在地を管轄する地方裁判所または簡易裁判所を第1審の専属的合意管轄裁判所とします。
 
附則
本規約は2022年9月30日から実施します。