2020.03.05
with a camera in Fukushima City 1
『ゴジてれChu!』木曜恒例の「ぶらカメ」のコーナー、今回は私が先月29日に福島市の旧飯野町に行ってきました。そのロケの時の取材話とこぼれ話です。
![]() 飯野町は「UFOの里」でもある…。詳しくは、検索してみて下さい。 |
スタート地点は嘗て国鉄の岩代飯野(いわしろいいの)駅のあった場所。隣の川俣町が絹の産地だった事もあり、その絹製品を運ぶ鉄道が福島市の松川駅まで繋がっていました。
その跡地の傍の建物の前に、荷物を運んでくる人がいます。直売所で販売する農産物等を持って来ていたのです。その中の一人は、草餅を運んでいました。
「朝4時半に起きて、餅を蒸かしてついてきました。」
もち米は2升蒸かしたそうです。
「これを目当てに買いに来る方もいて、昨日も午前中で売り切れちゃったの。」
その跡地の傍の建物の前に、荷物を運んでくる人がいます。直売所で販売する農産物等を持って来ていたのです。その中の一人は、草餅を運んでいました。
「朝4時半に起きて、餅を蒸かしてついてきました。」
もち米は2升蒸かしたそうです。
「これを目当てに買いに来る方もいて、昨日も午前中で売り切れちゃったの。」
![]() 草餅を作って販売して、20年程になるそう…。直売所で人気の一品だ。 |
草餅作りは20年程続けているとの事。以前はご主人が自分の家の畑でもち米を育てていたそうですが、ご高齢で一昨年栽培をやめ、今はもち米は買ったものを使っているそうです。まだ直売所が開いていなかったので、直接女性に代金を払って試食してみます。
頂くと、ヨモギの香りが広がり、つきたてならではのもっちもっちとした弾力で、食べ応えがあります。2個入り200円と安いのですが、私は1個で十分お腹いっぱいです。
撮影が終わり、放送予定を話し、
「撮影は結構時間がかかりましたが、放送では短くなってしまうと思います。」
と事前に放送事情を説明すると、
「そうですよね、あっという間ですよね。よく分かっています。」
との御返事。聞くと、テレビの密着取材を受けた事があるのだとか。
頂くと、ヨモギの香りが広がり、つきたてならではのもっちもっちとした弾力で、食べ応えがあります。2個入り200円と安いのですが、私は1個で十分お腹いっぱいです。
撮影が終わり、放送予定を話し、
「撮影は結構時間がかかりましたが、放送では短くなってしまうと思います。」
と事前に放送事情を説明すると、
「そうですよね、あっという間ですよね。よく分かっています。」
との御返事。聞くと、テレビの密着取材を受けた事があるのだとか。
![]() 直売所に持ち込まれた草餅。20パックほどが午前中に売れてしまうという。 |
「震災の後、野田総理が『福島で生まれて、福島で育って、福島で働く』ってふくしま総文の劇の言葉を引用したでしょ?あの劇の文章を書いたのが、うちの孫なんです。」
そのお孫さんも大学院を卒業して、来年度は福島に戻って学校の先生になるそうです。まさに劇の言葉そのままに夢を叶えたお孫さん、故郷の為に頑張ってくださいね。そして美味しい草餅をいつまでも作り続けて下さい。
そのお孫さんも大学院を卒業して、来年度は福島に戻って学校の先生になるそうです。まさに劇の言葉そのままに夢を叶えたお孫さん、故郷の為に頑張ってくださいね。そして美味しい草餅をいつまでも作り続けて下さい。
![]() 草餅は一年通して出しているという。 |
取材をしている内に直売所がオープン、外に置いてあった品が直売所の中で並べられていきます。
「ああ、いつもテレビで見る人だ。」
と話しかけて下さったのは、朝どり野菜を持ってきたご夫婦。ご主人は元長距離トラックの運転手で、若い頃は遠くは九州まで、いつもは大阪と福島を行き来していたそうです。
「ああ、いつもテレビで見る人だ。」
と話しかけて下さったのは、朝どり野菜を持ってきたご夫婦。ご主人は元長距離トラックの運転手で、若い頃は遠くは九州まで、いつもは大阪と福島を行き来していたそうです。
![]() 直売所には、朝どり野菜が所狭しと並ぶ。 |
「あの時はよど号ハイジャック事件(1970年)が起きた時で、空港のすぐそばに会社があったんだよ。」
…私は、辛うじて記憶がある程度です。
その頃は兼業農家だったそうですが、今はトラック運転手を引退して、農業に専念しているのだそう。この日はネギ・白菜・男爵イモ・玉ねぎなどを搬入していました。
…私は、辛うじて記憶がある程度です。
その頃は兼業農家だったそうですが、今はトラック運転手を引退して、農業に専念しているのだそう。この日はネギ・白菜・男爵イモ・玉ねぎなどを搬入していました。
![]() 元はトラック運転手もしていたご主人。今もお元気。 |
さて直売所には、桃の節句が近い事もあって(ロケは2月29日)、つるし雛に使われるような可愛い人形等も販売されていました。さるぼぼや干支のねずみ等も売られています。実は旧飯野町には、つるし雛を作る愛好家が多いのです。
![]() 直売所には可愛い雛などが販売されている。 |
この旧飯野町では毎年「飯野つるし雛まつり」が行われていて、今年で13回目を数えます(3月8日まで、午前10時から午後4時まで)。商店街の多くの店が協力してつるし雛を飾り、観光客を出迎えます。「つるし雛まつり」を告げるピンクの幟もあちこちに立っていますので、その幟を目印に商店街へと向かう事にします。
![]() 季節を問わず、部屋などに飾っていたくなるものが並んでいる。 |
最初に見かけたお店の外では、女性が飾り付けをしています。こちらスナック「茶絵夢」の従業員だそうで、
「良かったら中も見て行って下さい。」
と声を掛けて頂いたので、中へ入らせてもらうと、
「良かったら中も見て行って下さい。」
と声を掛けて頂いたので、中へ入らせてもらうと、
![]() 最初に出会った雛かざりの店「茶絵夢」。 |
赤い和傘につるし雛が飾られています。写真が下手糞で申し訳ないのですが、肉眼で見ると、照明を浴びて金魚と傘の赤が、天井に出来た陰と対比を織りなし、大変美しいのです。つるし雛というと明るい所で見るイメージですが、このスナックのやや暗い所に浮かび上がる雛は、今までニュース映像等で見たつるし雛と趣を異にして、スナックのつるし雛に早速魅せられます。
「奥のは羽二重なんですよ。」
「奥のは羽二重なんですよ。」
![]() 写真以上に、照明に雛と傘の紅が映える。 |
こちらもまた見事な光沢です。周りの照明に照らされ、絹ならではの輝きを放っています。
「これは年中飾っています。」
確かに、桃の節句以外でも見ていたいつるし雛です。
「これは年中飾っています。」
確かに、桃の節句以外でも見ていたいつるし雛です。
![]() こちらは羽二重。絹の質感・光沢が美しい。 |
「入らないで帰っちゃう人もいるんですが、昼間はこの期間だけランチもやっているんですよ。」
うどんなどを提供しているそうです。
「入口の所にも素敵なのがあるので、見て行って下さい。」
との事で、改めてドアを開けて外に出ると、
うどんなどを提供しているそうです。
「入口の所にも素敵なのがあるので、見て行って下さい。」
との事で、改めてドアを開けて外に出ると、
![]() 白を基調にしたものも…。 |
おお、これは、キツネの嫁入りならぬ、「ねずみ」の嫁入りではないですか。
花嫁の後ろに並ぶ女性達は皆、着物の柄が違います!更に後ろを辿って行くと…
花嫁の後ろに並ぶ女性達は皆、着物の柄が違います!更に後ろを辿って行くと…
![]() 力作「ねずみの嫁入り」(←作品名は、私が勝手につけました)。 |
嫁入り道具かはたまた箪笥か、2人がかりで運んでいます。手が込んでいますねぇ。
![]() 2人(2匹?)がかりで嫁入り道具を運ぶ。花嫁は、良い所のお嬢様か。 |
花嫁は、角隠しで目元が隠れてしまっています。ねずみだから文金高島田が結えずに、支える髪の無い角隠しが目の下までずり落ちてきてしまったのでしょうか。
![]() 角隠しが目隠しに!?ねずみは文金高島田が結えないからか。 |
感動して撮影していると、ママさんがやって来ました。
「知り合いが作ってくれたんです。」
いやぁ、これは見事。ドラマ性もあります。更に店のオーナーも来て、こんな「見所」を教えてくれました。
「上に留めてあるビニールは、雨が降った時にかける事になっているんですよ。そして夜になるとこの鳥が光って、また違った景色になるんです。」
「知り合いが作ってくれたんです。」
いやぁ、これは見事。ドラマ性もあります。更に店のオーナーも来て、こんな「見所」を教えてくれました。
「上に留めてあるビニールは、雨が降った時にかける事になっているんですよ。そして夜になるとこの鳥が光って、また違った景色になるんです。」
![]() ママ登場!「そんなに映さないでぇ」と御謙遜。 |
これはコウモリでしょうか?暗くなると出て来るコウモリが、夜に光るなんて、なかなか考えてありますね。つるし雛まつりとしては午後4時までですが、こちらはスナック。夜の開店と同時に狐火ならぬ、コウモリの照らすねずみの嫁入りが見られそうです。
![]() 夜は夜行性のこうもりに火が入り、イルミネーションとして嫁入りを彩る。 |
茶絵夢を後にして商店街へと進むと、交差点で可愛い三姉妹とそのお母さんに出会いました。地元の方だそうで、小学2年生のお姉ちゃんもつるし雛を作って、この会場で展示されているとのこと。案内してもらうと、
「これです。」
「これです。」
![]() 地元の三姉妹とお母さんに出会った…。 |
つるし雛の1列分を作り、数人のお友達の分と一緒になって、つるし雛として展示されていました。お母さん曰く
「学校で作る時間があるんですよ。」
学校で作る機会があるというのは、素敵な事ですね。一番よく出来たところを本人に聞いてみると、
「鶴が上手に折れました。」
「学校で作る時間があるんですよ。」
学校で作る機会があるというのは、素敵な事ですね。一番よく出来たところを本人に聞いてみると、
「鶴が上手に折れました。」
![]() 「これです。」と自作のつるし雛を紹介してくれた。 |
確かに!十分展示に値する出来栄えです。拍手~~。
その後は、おまつりでもあるので、軽食を買いに出かけます。
その後は、おまつりでもあるので、軽食を買いに出かけます。
![]() これぞ「鶴し雛」。 |
出会った交差点の所まで戻ると、臨時の飲食店が出ています。こちら「旦那カフェ」は10人位で営業中。「旦那カフェ」の名の由来は、
「雛まつりで、奥様方忙しいでしょ?旦那が寂しいから、集まって頑張っているんです。」
どこまで本当か分かりませんが、確かにカフェにいるのは男性陣のみ。商店街の店のご主人達だそうです。
「雛まつりで、奥様方忙しいでしょ?旦那が寂しいから、集まって頑張っているんです。」
どこまで本当か分かりませんが、確かにカフェにいるのは男性陣のみ。商店街の店のご主人達だそうです。
![]() 商店街の三差路に開店する「旦那カフェ」と、その皆さん。 |
真ん中の妹さんは、200円で買ってもらった「フリフリポテト」に舌鼓。実はお母さん、この後仕事があったのだそうです。お忙しい中取材にお付き合い頂き、有難う御座いました。
三姉妹親子と別れた後、旦那カフェに寄らせてもらったのですが、目を引いたのは店先で大判焼きを作るご主人の、プロはだしの技。
三姉妹親子と別れた後、旦那カフェに寄らせてもらったのですが、目を引いたのは店先で大判焼きを作るご主人の、プロはだしの技。
![]() 先程の三姉妹は、お母さんにフルフルポテトやたこ焼きを買ってもらって大満足。 |
生地を型に流し込むのが手早く、正確!適量をこぼす事無く、さっ、さっ、さっと入れていきます。他の人が教えてくれます。
「この方、イベントの時だけしか作らないんです。」
しかも本業では無い上、こういったイベントで大判焼きを作るのは、年に7回だけ!
「この方、イベントの時だけしか作らないんです。」
しかも本業では無い上、こういったイベントで大判焼きを作るのは、年に7回だけ!
![]() 本業ではないのだが、大判焼きの作り方がほぼプロ! |
「もう80歳をこえていらっしゃるんですよ。」
大判焼きを町のイベントの為に焼いて30年以上にもなるそうです。生地にもこだわりがあって、ご本人曰く
大判焼きを町のイベントの為に焼いて30年以上にもなるそうです。生地にもこだわりがあって、ご本人曰く
![]() 生地が少し固まってきたら、クリームをたっぷりのせていく。採算度外視? |
「卵の量が多いの。」
独特の配合があるようです。実際に定番のあんこ入りを頂いたのですが、皮自体が美味しい。外の香ばしさに対し、中側のふわっとした食感、しかもあんこがみっちり入っています。これで100円は安い!土日限定ですが、行ってみたら是非。お勧めです。(3月4日のブログにつづく)
独特の配合があるようです。実際に定番のあんこ入りを頂いたのですが、皮自体が美味しい。外の香ばしさに対し、中側のふわっとした食感、しかもあんこがみっちり入っています。これで100円は安い!土日限定ですが、行ってみたら是非。お勧めです。(3月4日のブログにつづく)
![]() 卵の量が、美味しさの秘密。飯野のイベント限定の大判焼きだ。 |
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