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放送番組審議会

第387回 2016年12月16日 (金)

『月イチ!『故郷(ふるさと)のあの川へ-避難区域のサケ漁-』』

 福島中央テレビ(FCT)の第387回放送番組審議会は、12月16日、郡山市の郡山ビューホテルで開かれ、2016年11月27日に放送した月イチ!『故郷(ふるさと)のあの川へ-避難区域のサケ漁-』について意見を交換しました。

【番組内容】

 この番組は、去年避難指示が解除された「楢葉町」と、隣り合っていながら避難指示が続く「富岡町」で、ともに受け継がれる伝統産業の「サケ漁」を守ろうとする二人の男性を追いました。
 楢葉町では、去年9月の避難指示解除に伴い5年ぶりにサケ漁が再開。一方、同じくサケ漁が盛んな町だった富岡町は、今も全域が避難区域のままで、漁再開のめどは立っていません。
 富岡町の漁協の組合長、猪狩清己さんの父・功さんは震災の日、サケの稚魚を守ろうと飛び出し、津波にのまれました。猪狩さんはサケが遡上する川のそばに慰霊碑を建て、月命日に訪れては、父と父が情熱を注いだサケに思いをはせている。再開のめどは立たないが、サケ漁の再開を目指し、放射線量の調査や稚魚の試験的な放流に取り組む猪狩さん。ことし、富岡の川にもサケは帰ってきました。
 「伝統を守り、次の世代に伝えることが、ふるさとを取り戻すことにつながる」
二人の想いは同じだが、一方の町は歩み始め、もう一方の町は明日を見通せずにいる。同じ伝統を受け継ぐ二人の男性を通じて、復興の現実に迫りました。

番組を視聴した委員からは、
  • 「サケ漁が長く継承されてきた生活文化であることがよくわかった」
  • 「ドローン撮影や水中のサケの姿など、撮影方法が工夫されていて迫力があった」
  • 「サケが生まれ故郷に戻ってくる姿が、復興支援のテーマにも重なり貴重だった」
  • 「失ったものでも取り戻せるという“希望"を伝えていて良い番組だと思う」
  • 「映像からわずかでも復興の足音を感じた視聴者は少なくないと思う」
  • 「3年という時間をかけて制作に取り組んできたその努力に敬意を表したい」
  • 「改めて復興の難しさを感じた」

など称賛の声があった一方

  • 「全般的に重苦しい雰囲気が原発被害の深刻さを強調しすぎているのが気になった」
  • 「ナレーションが暗く、希望や誇りが感じられるもっと明るい声でも良かったと思う」
  • 「ナレーションが強調するほど、孤軍奮闘ではないように感じた」
  • 「事実関係以上に恐怖心をあおったり、間違った安心感を植え付けたりすることは避けるべき」
  • 「同じ『サケ漁』とはいえ、二人を対比する難しさを感じ、別々に番組化しても良かったのではないか」
  • 「この種の番組が福島県でだけ放送されていることからも原発事故の風化を感じる」
  • 「ぜひ県外でも放送されることを願っている」

などの意見・要望も出されました。

審議会の出席委員は次の通りです。(敬称略)
石田宏壽、筒井雄二、庄司秀樹、佐藤裕之、
早川博明、目黒留美子、菅野篤