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担当D「タロウ、また「こめた」っていうんじゃないぞ!」
担当ディレクターのその言葉は、私にとって原点とも言える言葉でした。
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7月の全日本少年サッカー選手権福島県大会。
FCT・JA共済カップが秋の大会なら、この大会は夏の大会と言われます。
その大会の準決勝ダイジェストを私は初めて実況させてもらえたのです。
ダイジェストなので主に得点シーン、試合終了シーンなどを編集して放送するのですが、
実況は1試合まるごと行います。
その試合は、PK戦でした。
初の実況でPK戦…俺も「持ってるな」などと調子にのりながら実況していました。
すると、勝利チームのキーパーが相手が蹴ったボールを止めました。
まさに試合において大きな「核」ともいえるシーンです。
「止めたーーーー!」
力を入れて、そう言うべきでした。「べき」でした。
しかし、一瞬のうちに私の脳内ではある格闘が行われていました。
↓緒方脳内格闘シーン
「止めたけど、その前にキーパーがボールに触れるも惜しくも止められないシーンがあったな…
それだと、止めただけ言うべきかな?‘今度は'止めたというべきかな?
あああああ、どっちだ!ナニがタダシインダ!!」
「…こめたーーー!」
これが私の口から出た悪しき結論でした。
試合後、スタッフから言われた言葉。
「タロウ、お疲れ。「気持ちを」こめたんだよな…?」
その温かく、冷静沈着なセリフに涙が出そうでしたが、
何より、一生懸命試合をする選手の皆さんに申し訳ない気持ちで一杯でした。
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「こめた」事件から2ヶ月。
「もう「こめた」は言うなよ!」
担当Dは、そう送り出してくれました。
その言葉に応えられるかは自分次第。
さて、発声練習だ!
「と!と!と!「こ」じゃない!と!と!と!」
時が過ぎ行くのは早し…大会まであと1週間を切りました。
〜最終回へ続く〜