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徳光 雅英
徳光 雅英Masahide Tokumitsu
Episode in Nihonmatsu 1
 お知らせです。
 明日16日(火)の『ゴジてれChu!』第1部(午後3:50~)では、現代アーティスト小松美羽さんを特集します。
 小松さんの美術展が、いま二本松市の大山忠作美術館で開催されていて、先日は小松さんのライブペイント(お客さんの前で一気に絵を描きあげるイベント)が行われました。その迫力と出来上がった作品は、圧倒的な力でもって見る者に迫ってきます。
 小松さんのライブペイントの模様や、絵を描く作業からはなれるととてもあのような絵を描く方とは思えない普段の小松さんをご紹介します。


小松美羽さん。福島ビエンナーレの金獅子賞を受賞した。
小松美羽さん。福島ビエンナーレの金獅子賞を受賞した。
 そういえば「会津ラーメン祭り」では、二本松の名店『若武者』の山本さんも参加するラーメンをご紹介しましたし、先々週の木曜日には370年以上の歴史を誇る「二本松の提灯祭り」の初日、宵祭りを中継しました。何だか二本松づいている感じです。
 二本松の提灯祭り、私はアナウンサー29年目にして初めて直に見たのですが、とても感動しました。中継の日の様子を、少し書いてみたいと思います。


ライブペイント中の小松さん(奥、正座するようにして描いている)。
ライブペイント中の小松さん(奥、正座するようにして描いている)。
 二本松市に到着したのは、午後4時過ぎ。お客さんがだんだん集まり始めています。今回の中継をディレクションするS記者が、取材でお世話になった人を私にも紹介してくれ、色々立ち話。露店の数が以前よりは減ったそうです。一方で、観光バスが乗り付けて、旗を持った添乗員と共に観光客がぞろぞろと降りてきます。この提灯祭りがお目当てのようです。提灯祭りに観光バスが次々乗り付ける光景は、今まであまりなかったようで…一つ中継のネタをゲットです。
「あ、ゴジてれの人だ!」
 地元の人が、声を掛けてくれます。祭りに参加するであろう女の子達が、立ち止まって気さくに話しかけてくれます。暫くすると、法被を着た他局のアナウンサーの姿も。初めましての挨拶をお互い済ませると、そのアナウンサーは5時台の中継もあるようで、忙しそうに取材へと向かっていきました。目の前の通りを太鼓台が通っていきます。スタート地点に各地区の太鼓台が向かうようです。祭り気分が高まっていきます。
 取材でお世話になった方への挨拶も終わり、中継場所となる郭内通りへ。ここは予定通り祭りが進めば、スタート地点を出発した7台の太鼓台が下りの坂道に一列に並ぶ姿がカメラの一枚絵におさまる(筈)の場所。交差点では、入ってくる車に「この先は通り抜けは出来ませんよ」と声が掛けられ、徐々に祭りの為の規制がかかり始めています。


提灯に火が灯りつつある太鼓台。夕暮れに美しい。
提灯に火が灯りつつある太鼓台。夕暮れに美しい。
 ここで私も今回中継するにあたって改めて知った・確認した、二本松提灯祭りの基礎知識です。
 太鼓台は本町・亀谷・竹田・松岡・根崎・若宮・郭内の各地区から合計7台あります。幅3m、奥行き4m、全体の重さは人が乗らずに1tはあるそうで、毎年部品の状態から組み立てていきます。提灯の数は1台につき約300個。それぞれの地区名などが提灯に染め抜かれてあり、太鼓台の周り四面を囲むようにつくほか、「すぎなり」といって、下は三角形に並べられた提灯、その上に打ち上げ花火が開きかけたように8つの提灯がわっか状にぶら下がります。提灯タワーのようなこのすぎなりの高さが、地面から約11m。3階建ての建物位の高さとなります。太鼓台を引くのは各地区の若連の皆さん。太鼓台にはハンドルもブレーキも無いので、坂道のスピードをコントロールするのも、交差点で曲がる為に方向を変えるのも、全て人力です。太鼓台に乗って太鼓や笛の演奏、鉦を鳴らすのは、1か月ほどの練習を経て選ばれし若連・小若の皆さんです。太鼓台に関わるのは神事の為、男性です。
 3日間はそれぞれ行列の仕方や時間が違います。初日の宵祭りは、3日間で唯一7台の太鼓台が夜に一斉に行列で引き廻される日だけに、一番の見どころと言われる所以で、テレビ局でも中継が集中する日です。総延長7kmにわたって、夜11時半頃まで引き廻しが行われます。二日目の本祭りは、午前中から7台の太鼓台が引き廻されます。昼間はまた夜とは違った美しさがあるそう。夜は地区ごとでの太鼓台の引き廻しです。最終三日目の後祭りは夜、太鼓台が4町3町の二手に分かれて引き廻されます。


太鼓台を間近に。横サイズだと、すぎなりのてっぺんまで入らない。
太鼓台を間近に。横サイズだと、すぎなりのてっぺんまで入らない。
 今回の中継は、太鼓台が予定通り来るかどうか100%の保証が無い事と、実際来るまでは何も出来ないので、リハーサル無し本番一発勝負。結構アナウンサー泣かせです。中継50分程前、S記者が「出発の様子を見ておきましょうか」と誘うので、スタート地点へと向かいました。
 坂を上って下って道なりに行った先、人垣の奥に、夕暮れ時、太鼓台が集まっています。二本松神社の篝火からもらった火を、7つの町の太鼓台に次々に灯しているところで、これも町の対抗意識で競争になるそう。一部の太鼓台は、既にすぎなりの提灯にまで火が灯り、早くもその威容を見せています。暗い中での提灯の赤い明りは、祭りには欠かせないもの、心をかきたてるものがあります。

 あとはそこを出発して、いま来た坂道を上って下ってくると、中継地点から7台の太鼓台が見える…筈。中継地点に戻り、ただただ太鼓台が来るのを待ちます。
 放送は6時15分。その数分前、太鼓台が坂の頂点に見えました。これで少なくとも太鼓台の映像は伝えられえそうです。徐々に下る太鼓台の数が1台、2台と増えていきます。

宵祭りは、7台の太鼓台が一斉に引き廻される。
宵祭りは、7台の太鼓台が一斉に引き廻される。
 6時14分、本番1分前にはだいぶ先頭の太鼓台が近づいてきました。
 6時15分、オープニングでは太鼓台が近づいてきた事、そしてもっと近づいた状態の時機を見て中継する事を伝えます。そして数分後の中継では、先頭の本町の太鼓台が既定の場所に到着し、私の前には亀谷の太鼓台がゆっくりと進んできて、中継中に車止めが入ります。郭内通りの坂道に7台が並んで止まって、さぁお囃子です。
 すごい大音量。もうスタジオの音は聞こえませんが、「わっしょいわっしょい」の掛け声に、こちらも体が動いてきます。太鼓台の後ろでは近い将来太鼓台に乗るであろう小若・若連の皆さん、そして女の子も、「わっしょいわっしょい」と盛り上げています。


太鼓台の後ろにも、多くの若人が…。
太鼓台の後ろにも、多くの若人が…。
 『ゴジてれChu!』の中継は終了し、見る人のお邪魔にならないよう即撤収。帰るころには(と言っても、最初の中継から僅か20分後ですが)既に太鼓台が動き出していました。因みに道路を渡る電線や信号機の下を通る時は、すぎなりを倒していきます。これもまた太鼓台の違う表情が見られて、美しかった。

 家に帰宅して中継映像を見返すと…、何と中継中太鼓台の後ろで盛り上げていた女の子は、午後4時過ぎに取材中に話しかけてきてくれた女の子のグループでした。そのうちの一人は、恐らく私らに気づいていたのでしょう、こちらのカメラに笑顔を振りまいていてくれました。まさか再会していたとは…、気付ければ良かったと反省。でも嬉しかったな。縁ってこういうものですね。


信号の下の通過時、すぎなりを倒しているのが分かる。
信号の下の通過時、すぎなりを倒しているのが分かる。
 話がだいぶ逸れました。
 現代アーティスト、小松美羽さんの特集は明日16日(火)の『ゴジてれChu!』第1部(午後3時50分~)です。是非ご覧ください。

ライブペイント後の小松美羽さん。作品の全貌は、明日!
ライブペイント後の小松美羽さん。作品の全貌は、明日!
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