アナウンサー

アナウンサー日記

感想・メール

2015.11.06beautiful spiders’ threads

 今朝は霧が立ち込めた。玄関のアプローチや路面も濡れる位だった。
 霧の向こうから薄ら朝日が射した。少し目を転じると、きらきら光るものがあった。蜘蛛の巣だ。霧で小さな水滴が数珠のように蜘蛛の糸に付き、いつもはなかなか余り目に映らない蜘蛛の巣が、放射状の美しい模様として木々の間のあちこちに浮かび上がって見えた。本能が造り出す自然の造形美は、水滴の重みに負けず美しい張りを保っていた。

 霧の朝も、悪いものじゃないと思った。

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2015.10.31road to the final game

 全国高校サッカー選手権の県大会は、準決勝を迎えた。ファイナリストは、次の2校だ。


尚志1-0富岡

 尚志は高橋大河選手を、富岡は江川大悟選手を、それぞれ今大会初めてを起用。富岡はディフェンダーを5人並べる守備型の布陣で東北チャンピオンの尚志と戦う。
 前半12分、尚志はロングボールを右サイドで受けた小野寛之選手が、DFと1対1の勝負を挑んで交わすと、ゴールライン際の狭い所を逆サイドに上げる。するとペナルティエリアの中で待っていた今大会初出場の高橋選手が滞空時間の長いヘディングでシュート。仲村浩二監督の起用に応えた高橋選手のゴールで、尚志が早い時間帯に先制する。
 一方の富岡は1点をリードされても、守りのサッカーに徹してバランスを崩してまでは攻撃に出てこない。尚志はサイドを崩したり、中央で細かいノートラップのパス回しからチャンスを作ったりするものの、ゴールネットを揺らせない。ボールを持つ時間は長いもののゴールが遠い尚志は、後半8分以降攻撃的なポジションの選手を入れ替えるが、追加点が奪えない。対する富岡は後半20分過ぎからベンチが動き、高さでも戦える181cmの選手や身体能力の高い選手を投入して同点を狙うが、こちらも尚志の守りを崩すまでには至らない。最後は182cmのDF根本拓実選手を前線に送るが、シュートに至らず。攻めながらも富岡にシュートを1本も打たせなかった尚志が、決勝進出を決めた。

 試合後、仲村監督は
「試合前は、前半に1点を取れればラッキーくらいに考えていました。先制すれば、相手が点を取りに出て来たところでまた攻撃できると思っていたのですが、ここまで富岡が攻めてこないとは思っていませんでした。」
と試合を振り返った。それだけ富岡は2失点すると厳しいので、0-0若しくは1-1でPK戦…くらいの、トーナメント戦らしい尚志に勝利する為の戦い方に徹していたと言えるだろう。
 高橋選手の起用に就いては、練習の様子を見て決めたと言う。
「今大会は、同じメンバーでのスタートは1回も無いんです。コンディションの良い選手を使おうと考えています。で、今週は高橋と池脇(星南選手)が練習を見ていて良かったので、使おうかなと思いました。」
 他のチームが聞いたら羨ましくなるような選手層の厚さだが、それだけチーム内の競争も激しい訳だ。池脇選手は後半途中から、高橋選手に代わって出場している。
 高橋選手の滞空時間の長いヘディングシュートについては、彼の持つ身体能力の高さに因るものだと話す。
「速いし、バネがあるし、突拍子も無い事をするタイプなんです。ですからプレーを見て『うめぇなぁ』と言われるより、『すげ~なぁ』と言われる方が多い選手だと思います。」
 ちなみに高橋選手本人は、試合後に
「試合前は、『立ち上がりに点を決める』という指示でした。今回チャンスを逃したら次は無いという思いでプレーしました。(先制ゴールを決めた時は)『やったぞ!』って思いました。決勝は、出るチャンスがあれば積極的にいって、チームに貢献したい。」
と語っている。
 決勝戦に向けて、仲村監督は
「今日のような『ゆっくりした試合』のイメージを払拭する事」
をいの一番に挙げた。確かに試合直後、仲村監督は選手に
「今日の試合のイメージを持って決勝を戦ったら駄目だからな!」
と気を引き締める言葉を掛けている。富岡が敢えて失点のリスクを極力減らす戦い方を選択した分、尚志のボールを持つ時間帯が長い試合になった事を指しているのだ。
「トランジッション(守りから攻撃への切り替え)の速いサッカーになると思いますので。」


学法石川2-1帝京安積

 準決勝の第2試合は、両チームとも大変コンパクトな中で試合を展開し、それこそトランジッションが速い試合となった。前半はやや学法石川がチャンスが多いかという内容だが、帝京安積もきちんと守ってから反撃を狙い、お互い攻め合って0-0で折り返す。
 先にベンチが動いたのは、学法石川だった。後半の最初から、攻撃的なポジションに酒井純之介選手を投入する。
 試合が動いたのは後半10分だ。帝京安積が初めてコーナーキックのチャンスを得る。するとそのコーナーキックをゴール前で2人の選手がスルーし、志賀郁仁選手がミドルシュート。これはDFにクリアされるのだが、そのクリアした先に鈴木大輝選手が詰めていた。鈴木選手がそのまま押し込んで、帝京安積が先制する。
 が、その直後、後半から出場した学法石川の酒井選手がドリブルで仕掛ける。DFが一度はドリブルを止めるが、こぼれたボールに今日が誕生日の大河内秀次選手が反応してシュート。バースデーゴールを決めて、学法石川が瞬く間に同点に追いつく。
 更に学法石川は後半18分、佐藤凌選手からのクロスボールを、酒井選手が相手DFを背負いながらためを作ってパス、そこに走り込んだ安部光留選手がゴールを決め、逆転に成功する。
 その後帝京安積の反撃を振り切った学法石川が、選手権初の決勝進出を決めた。

 試合後、学法石川の稲田正信監督は同点にしたシーンについて、こう振り返った。
「帝京安積は、前の試合(対湯本戦)でも(点を)取った直後に取られているんですよ。その話は試合前にしておきました。ですから、先制されて2~3分で取れれば良いなと思っていました。」
 選手は先制された直後、キックオフまで話し合いをしながらポジションに戻っている。あの時点から虎視眈々と同点ゴールを狙っていたのかもしれない。
「2試合続けて先制されるのは良くないですね。本来はしっかり守っていかないといけない。ただ、(失点して)バタバタしない、歯車が狂わなくなったのは良かったと思います。」
 学法石川は、今年プリンスリーグ東北で多くの事を学んだと言う。
「1失点してもずるずる取られない、2点取られると…(勝てなくなる)。ですからそういうチームにする為に夏場鍛えて、(今日の試合でも)ボールを拾いに行けたし、チームの為に走ってサボる選手がいなくなりました。後半、残り10分になっても運動量は落ちなかったし、ダッシュが何本も出来るって、これは尚志もそうなんですが、凄く大事なんです。」
 そして選手は敗戦からも色々な事を学ぶ。決勝点を決めた安部選手については、
「去年準々決勝で、フリーの場面でシュートを外して0-0、結果PK戦で帝京安積に負けたんです。それから、自宅から通えるんですが『寮に入りたい』と言って、サッカーに集中できる環境に身を置いたんです。普段から『人間力の向上無くして競技力の向上無し』と言っているんですが、安部は学校生活を見てもそういうところが伺えるような選手なんです。サッカーをする為に今何をすべきか、逆算が出来るようになりました。成績もクラスで一番好いんじゃないかな。そういうところがプレーにも出たんだと思います。」
と人間的な成長にも目を細めていた。
 また酒井選手の投入に就いては、「試合の流れを見て途中から」と考えていたと言う。
「他の選手が(マスコミで)大きく扱われた事が悔しかったみたいですよ。」
 競争心が良い結果に繋がったようだ。
 決勝の相手は尚志だ。きょうの第1試合を見ていたのか聞いてみると、
「見てました。でも頭に入ってこないんですよ。」
と、準決勝に意識がいっていたようだ。
「相手が上なのは間違いないんですが、80分間に必ずチャンスはあります。そこに懸けるだけの力はついたし、ここまで敗れたチームの分も背負っているので…。この日の為に準備してきたので、本来の粘り強さを発揮して、歯車を狂わせたい。」
と意気込みを語った。決勝当日は、創部20年目にして初の全校応援となる予定だ。

 公平を期す為に、学法石川が対戦相手に決まった後の仲村監督のコメントも。
「学法石川と戦うのは今年4回目(詳しくは、先週のブログをご参照ください)で、過去3回は勝ちましたが、(学法石川は)力が上がっていて、相当良いゲームになると思います。決勝だからではなく、『敵は自分の中』です、平常心でやれるかどうか、良い準備をしたいと思います。」

決勝戦
 尚志(第1シード)‐学法石川(第2シード)

 夏のインターハイ県予選決勝と同カード、選手権の全国切符を手にするのは?

 11月7日(土)郡山市西部サッカー場で午後1時10分キックオフ。
 入場料は一般1000円、中高生500円。
 当日は中テレで午後1時から、試合の模様を生中継致します。

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2015.10.24road to the semifinals

 今年も高校サッカーの季節がやってきた。先週3回戦から再開し、きょうはベスト8が対決した。私は取材で、2会場の内の一つ、鳥見山陸上競技場にお邪魔した。その準々決勝の結果。


尚志2-0福島東

「今年の尚志は強いですよ。安定していますしね。ですから守備ですよね、守備。前半0-0で抑えられるかどうか。」
 福島東の鈴木清文監督は、試合前そう語った。対戦相手である今年の尚志はプリンスリーグ東北で優勝を果たすなど、今年の選手権の優勝候補の大本命だ。そして試合の分岐点をこう語った。
「齋藤直人を前半の内に投入しようと思うんですよ。チームが変わりますんで。今回は早めに投入したいと思うんです。」
 鈴木監督に「チームが変わる」と言わしめるFW齋藤直人選手は最近までけがで入院していて、復帰して20日程だ。従ってフル出場は無理なのだが、FWの三浦滉平選手とのコンビネーションに期待をかけていた。4回戦の福島工業戦でも、後半に齋藤直人選手を投入し、1-0で逃げ切っている。
「選手権は最後は3年生ですから。」

 対する尚志は、4回戦とは大幅に選手を変更してきた。
「ディフェンスの裏へのロングボールに注意しよう。」
 仲村浩二監督は、攻守の切り替えからの速攻に注意を促した後
「俺たちは県内で一番練習をしてきた。その部員の代表として(ベンチ入りしたメンバーは)戦おう。」
と言って、選手をピッチに送り出した。

 試合は、序盤から尚志のペース。再三福島東のゴールを脅かすが、福島東のディフェンス陣の頑張りもあり、ゴールネットを揺らす事が出来ない。対する福島東は、少ないチャンスから前半の終盤に渡辺賢太選手の粘りからフリーの三浦選手にパスが出てシュートを打つが、ゴールの枠からそれてしまう。攻める尚志、守る福島東で、福島東は齋藤直人選手が投入されないまま前半を0-0で折り返した。
 そして福島東は後半から、満を持して齋藤直人選手を投入。対する尚志も、エースナンバー10番を背負う高梨起生選手と、プリンスリーグ東北で19得点を挙げて得点王になった小野寛之選手を投入。互いにここぞという時にこれぞという選手を送り込み、激しい攻防を繰り広げた。そして後半23分、左サイドから尚志の茂原巧朗選手がペナルティエリアに入っていった所でファウルを受け、PKに。このチャンスに、エース高梨選手がライナー性のシュートできっちりPKを決め、ついに尚志が均衡を破った。
 更に尚志は後半30分、高梨選手が相手ディフェンスの頭上を越えるループパスから小野選手がディフェンスの裏に抜けてGKの頭上を越える技ありのシュート。途中出場の2人が絶妙のコンビネーションで追加点を挙げ、2-0で福島東を下した。

「今日の試合は互角でした。福島東はベストゲームだったのではないでしょうか。」
 尚志の仲村監督は、福島東を称える言葉から口火を切った。
「前半のコーナーキック等で1点取れていればうちのペースになったと思うのですが、取れなかったので、前半は(ペースに)のりきれなかったというのはありました。ただ前半うちの前線がかなりかき回せたので、福島東のディフェンスを疲れさせる事が出来たのが良かったと思います。」
と点を取れなくてもやるべき事がやれた点を評価していた。
 因みに4回戦に続いて先発メンバー村山慶伍選手を選んだ事については
「(福島市)飯野町の出身なので、(同じ福島市にある)福島東と戦いだろうなと思って。」
と、報道陣の笑いを誘っていた。

「いやぁ、よくやりましたよ。」
 福島東の鈴木監督は、開口一番選手を褒めた。前半途中に齋藤直人選手を投入しなかった事に関しては、
「ディフェンスが良かったので、前半はあのままでいこうと…。」
と、尚志相手に福島東イレブンが想定を上回るパフォーマンスを見せた事を認めた。そして高梨・小野両選手が投入された事を指して
「後半、尚志を本気にさせましたね。」
と聞くと、笑顔で頷いてピッチを後にした。
 余談だが7年前、福島東は第1シードの尚志をここ鳥見山で破り、準優勝している。


学法石川3-2郡山

 郡山の櫛田正則監督は、郡山高校赴任8年目。
「前半は0-0で行きたいですね。」
 試合前そう話していた櫛田監督だが前半18分、郡山の佐藤春平選手からのフィードボールを学法石川のディフェンスがクリアし損ね、そこに走り込んでいた橋本直輝選手がGKの動きを見極めて、ゴール右隅にシュート。郡山が先制する展開となった。
 しかし学法石川も前半24分に青木遼選手がペナルティエリアでファウルを受け、PKに。これを渡辺伸選手がGKの手を弾くシュートで決め、1-1の同点。そのまま前半を折り返した。
 学法石川は同点に追いついた前半の勢いそのままに、立ち上がりから郡山ゴールを襲う。しかしクロスバーに嫌われる等、追加点のゴールが遠い。郡山にツキがあるのか?
 追加点は後半12分、渡部伸選手が今度は流れの中からゴールを奪い、学法石川が逆転に成功する。更に学法石川は後半23分、渡辺風雅選手のクリアしたボールを、右サイドで佐藤凌選手がヒールで落とす華麗なワンツーから中央へ。待っていた大河内秀次選手が落ち着いてDF1人を交わして更に1点を追加し、郡山を突き放しにかかる。
「失敗を恐れるな、寧ろ『ああしておけば良かった』と後悔するサッカーをするな!」
 そう櫛田監督からハーフタイムに檄を飛ばされていた郡山イレブンは、2点差に広げられても粘りを見せ、井上大地選手のスルーパスに小川晴樹選手がシュートを打つもGK正面。そして後半39分、橋本直輝選手が中盤でボールを奪ってからのスルーパスに、長田大輝選手が反応、触らせまいとDFがクリアした所にいた小川選手がGKの股を抜くシュートで1点を返し2-3とする。尚もアディショナルタイムでのセットプレーに、キーパーも上げての総攻撃を仕掛ける。しかし学法石川のGK古川雅弥選手ががっちりキャッチ。大きく前線に蹴ったところでタイムアップ。学法石川が郡山に競り勝ち、準決勝進出を決めた。

「0-1と先制されてからも落ち着いてプレー出来たのは成長です。PKで(前半に)1-1にしたところ、あれが全てですね。」
 学法石川の稲田正信監督は、感慨深そうだった。
「去年はここでPK戦で(帝京安積に)負けて、ベスト8で終わっているんですよ。ですから前半、入りが硬かったですね。」
 例年ベスト8の対決=準々決勝は好ゲームが多い。ここでの戦いを「鬼門」にあげるチームも多いのだ。
「(郡山の)櫛田監督は目標だったんです。」
 8年前に大阪から学法石川にやって来た稲田監督は、湯本高校の門を叩いた。当時の監督が、湯本高校を県でも指折りのサッカー強豪校に育て上げていた櫛田監督だった。練習試合を組んでもらう等、自分のチームを育てる上でも大変お世話になったと言う。
「櫛田先生はサッカーを追求している方。ですから郡山との対戦を楽しみにしていたんです。」
 稲田監督は、櫛田監督率いる郡山に勝利する事で恩を返した。
 そして話は校庭に及んだ。
「校庭の人工芝が、完成間近なんですよ。」
 校庭のおよそ半分を人工芝にしている最中で、工事関係者からのOKがもらえれば、一部は今度の水曜日から使えそうだと言う。稲田監督は嬉しそうに、こう付け加えた。
「きょう勝ったので、うまく行けば3年生も人工芝で練習できるんですよ。」
 負けていれば3年生は引退、人工芝で部員として練習する機会は無くなっていた。もしかしたら、選手のモチベーションの一つにはなっていたかも知れない。
 最後に、稲田監督に「尚志に夏のリベンジを果たしたいのでは?」と水を向けると、慎重に言葉を選びながらこう答えた。
「確かに対戦をするとすれば、1年に4度(公式戦で)対戦する事はあまりないですからね。そうなれば過去3度の経験を生かしたいですね。」
 学法石川は今年度、プリンスリーグ東北に参戦。尚志と2度対戦し1-5、0-2、また夏のインターハイ県予選決勝で0-1と、いずれも敗れている。
「ただ決勝の相手はまだ決まっていませんし、それより何より目の前の戦い(準決勝)に全力を尽くします。」
と、一戦一戦に集中して、初の選手権出場を狙う。


 その他の結果は、こちら。
  富岡2-1白河
  帝京安積4-2湯本

 準決勝は、
  尚志‐富岡(10:30)
  学法石川‐帝京安積(13:00)
  31日(土)郡山市の西部サッカー場で、入場料は一般1000円、中高生は500円だ。

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2015.10.07stylish

 芸術の秋…という事で、映画を楽しんできた。
 『バクマン。』を観ようと思ったきっかけは、主人公の2人が漫画を描く場面の手法を知った事だ。ペン入れをしている紙の上に次々と漫画が現れ、2人の顔や背景にも次々と漫画が流れていく場面がある。このシーンについて、情報番組『ZIP』で、CGではなく、実際に俳優が演じているところにプロジェクションマッピングして撮影したメーキング映像を放送していたのを見たのだ。しかも紙の上に映し出された映像に合わせて、2人がペン入れの演技をしていた。それを知って見ると、感動の度合いが違ってきた。漫画同様、アナログな部分に心が惹かれる。

 『バクマン。』は、日本で指折りの週刊誌『少年ジャンプ』での漫画の掲載を夢見る男子高校生2人を軸に、恋愛・友情・努力を活写するド青春映画だ。
 ウォーと叫ぶ主人公の2人(佐藤健さん・神木隆之介さん)。これぞ青春。先日まで放送していた実写版『ど根性ガエル』でも、ひろし(松山ケンイチさん)とピョン吉(声:満島ひかりさん)は叫ぶ。喜びややるせなさといったどうしようもない感情は、若い頃は叫び声でほとばしらせるのだ。若い頃、私は叫んでみたい感情にかられたけど、叫ばなかったタイプ。周囲の目を気にして生きていた。あの頃叫んでおけば良かったな。若さゆえの特権は若いうちに使わないと。ただ映画がスタイリッシュなので、見ている方が恥ずかしさを覚えるようなウォーにはなっていない。だから共感。
 人は出会いで、縁で、人生が大きく変わる事がある。そんな人との出会いの素晴らしさも、描かれている。あの人たちが出会わなかったら、この物語は絶対に生まれない。人生唯一無二の価値がそこにある。そして自分の人生を振り返っても、縁・偶然・奇遇の連続のドラマに満ちているでしょ、と思わせてくれる。
 プロジェクションマッピング、そして「ゴゴゴゴ…」の対決場面は、見応えたっぷりでぞわぞわする映像だ。
クドカン、格好良い。「辛い」の表現が切ない程伝わるんですよねぇ。皆川猿時さんの存在感、ほっこりさせてくれます。染谷翔太さん、天才っぷりを、主人公の2人からは嫌味に感じさせる位に出しちゃっています!山田孝之さん、何でも演じちゃうんですよねぇ。
 人は好きな物にはとことん打ち込める。後先考えずに。そこまでのめりこめるものを見つけられる幸せ、苦が苦にならない充実が画面から溢れて来る。
 最後のエンドロールがまた素晴らしい!どれだけこの映画に愛情をつぎ込み、拘ったかが伝わってくる。
 パンフレットも読み応え十分で、作品の余韻を味わえる。但し上映前は見ない方が良いかな、老婆心ながら。

 因みに私は…手塚治虫さんの『ブラックジャック』を切っ掛けにチャンピオンから入り(『ドカベン』『750ライダー』『マカロニほうれん荘』『がきデカ』『エコエコアザラク』等の世代です)、途中マガジンに乗り換え(『翔んだカップル』『あした天気になあれ』『釣りキチ三平』『1・2の三四郎』等)、成人してビジネスジャンプを読んでいた派でした。
 漫画で読書の秋も、好いかも。

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2015.09.28IMONY LAND

 今年もアーティストとの盛大な芋煮会が行われました。風とロック芋煮会2015、今回は東北の玄関口、白河が舞台でした。去年の郡山と違い2つの球場でライブと野球を使い分けたので、ライブを網越しではなく楽しめる環境となりました(網越しのライブは、それはそれでユニークでしたけどね)。
 いやぁ、面白かったですね~。
県内9町村ゆるキャラダンスで始まり、
芋煮会の実行委員長、箭内道彦さん(郡山市出身)とTHE BACK HORNの松田晋二さん(塙町出身)が地元言葉で、知人宅にお邪魔した時の福島あるあるで笑わせ、
レキシさんが、野球場会場のライブの口火を小峰城バージョンで切って盛り上げ、
高橋優さんは、「メガネツインズ」の亀田誠治さんが片平里菜さん(福島市出身)と「カメリーナ」を組んだ事に嫉妬し、
会場となった白河ご当地ヒーロー、ダルライザーは何と音楽ショーを展開し、
BRAHMANは音楽は勿論、TOSHI-LOWさんが
自分は何故風とロック、野球、的屋を断らないのか、プロとしての、男としての美学でも痺れさせ、
WHITE ASHは山さん(二本松市出身)が、過去2年間は1人だけの参加だったけど、今回はメンバーと一緒にステージに立ち「ギターリストです」と自己紹介&ギターリストとしてのパフォーマンスを見せられたのが凄く嬉しそうで、
THE BACK HORNは、松田さんがかつて1年間働いていた工場が会場のすぐそばにある偶然を話し、菅波栄純さん(須賀川市出身)は登場シーンから白河で風とロックが出来る喜びを全身で表し、
音速ライン(藤井敬之さんがいわき市出身、郡山市在住)は、IMONY LANDの曲を歌うつもりが、いきなりジングルで流れた所で苦笑し、
ひとりぼっち秀吉BAND(郡山市出身)は、これからのデカい夢を熱く語り、
MAN WITH A MISSIONは、外野のシート席までも殆どスタンディングの盛り上がりを見せ、
片平里菜さんは、今年のアーティストとしての始まりと終わりの大役を見事果たし、
余談ですが、客席では丸山ゆかさん(郡山市出身、故丸山夏鈴さんの妹さんでアイドル活動中)がお客さんとして目の前を横切っていくし、
 もう、こうやって書いているだけで、風とロック芋煮会がどれだけ盛り沢山で、ライブだけでも好い御出汁と旨味がたっぷりか伝わりましたか?私は脳内で反芻しています。

写真

試合前のあばれる君と。私はマイクを持っているつもり…。

 それにしても、驚いたのはあばれる君(矢祭町出身)のライブです。何を言ってもどっかんどっかん受けていて、「あばれる君です」と名乗っただけで「キャー」、ステージからお客さんをバックに自撮りで「キャー」、顔の汗を両手で思いっきり拭いて客席にかけるように手のひらを返しては「キャー」、直筆サイン入り名刺を飛ばしては「キャー」、まさに時の人です。また「古張!」という掛け声に「本名は止めろ!」等お客さんの声を拾っての返し芸や、10回に1回は笑えるショートコント20連発(これがまた、繰り返すうちにじわじわ面白くなって2回以上笑えるんです)、最後は柴田淳さんのサプライズ登場による「月光」(鬼束ちひろさんの名曲ですね。)生コーラスをバックに鉄板の「グラタン」ネタと、最後までエネルギー全開で笑わせっ放し。テント状の会場には入りきれないお客さんが外に列を作って見つめる状況で、私もその列から覗き見る感じでした。

 そして私は今年も、日中のライブを終えたアーティストによる野球の場内実況でお邪魔した訳です。今年は古田敦也さんと平井理央さんのダブル解説と言う、何とも贅沢な布陣です。
 今年一番のトピックは、2日目の「始球式」です。試合の直前まで落語を演っていた立川談春さんが満を持して、サプライズゲストの小泉進次郎さんと、試合途中に登場。試合を中断しての「始球式」という、始球じゃないぞとの突っ込みもなんのそのの顔ぶれです。しかも2人が始球式で真剣勝負を始め、立川さんがストライクを投げるまで小泉さんが球を見極め、打つまで勝負をし、それが終わると更に攻守交代で小泉さんが投げて立川さんが打つまで続けるという、何ともロックな型破り始球式で盛り上げて下さいました。
 試合内容は、真剣勝負あり、珍プレーあり、代打行方不明あり、両監督の毒舌野次合戦あり、古田さんの「代打オレ」あり、お約束の大乱闘(菅波さんの早着替えを含む)ありと、今年も盛りだくさん。個人的には去年ヒットなしで終わった怒髪天の増子直純監督が、2日目の最後の最後で初出塁した事。塁上で抱き合って喜んでて、嬉しそうでした。
 またふくしま歌姫の『愛(かな)』と『IMONYS』もボールガールとして2日間、野球のお手伝いをしていました。ライブでは白と黒の衣装で登場し、アーティストと同じ舞台に立つ緊張で涙のパフォーマンスでしたっけ。最後は歌姫に応募した方も舞台に上がって一緒に歌う場面も。箭内さんは、愛をわらべ、IMONYSをキャンディーズと例えていましたが、私より下の世代はググらないと分かりませんよね(しかもわらべもキャンディーズも3人組で、歌姫は4人組だし)。
 ボールボーイとしては、タワーレコード郡山店元店長で、中テレの音楽番組『二畳半レコード』の歴代MC仲誠司さんと土田智之さんが、獅子奮迅の活躍。更には去年の野球の観客選抜チームのメンバーで、古田敦也さんが好きな余り息子さんに「敦也」と名付けた須藤さんも、ボランティアで参加。縁の下の力持ちとして、試合進行を助けて下さいました(因みに、古田さんがキャッチャーとして守備にもつけるように、古田敦也さんモデルのミットまで持参していたんですよ)。
 大盛り上がりのうちに今年も終わった芋煮会。最後に箭内さんに挨拶に行くと、「去年より10倍巧かった」とお褒めの言葉が…。相変わらず褒め上手な箭内さん、しかしその直後にこう釘を刺されました。「1年で10倍巧くなるってことは、来年は100倍巧くなっていますよね」。箭内さんから見るとまだまだ改善できるのでは?とのお言葉と受け止め、来年ももし実況する機会を頂けたら、少しでもお返し出来るように頑張りたいと気を引き締めた次第です。
 アーティストやスタッフの皆さん、お疲れ様でした。そしてお越しになった皆さん、皆が楽しく過ごせるような譲り合いや気配り、素晴らしかった!
 心地よい疲れの中、金曜日まで仕事が続きます…頑張ろうっと 。

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