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音声ガイドナビゲーターは元宝塚トップ娘役 白羽ゆりさん!

白羽 ゆり(しらはね・ゆり)

福島市生まれ。1998(平成10)年宝塚歌劇団入団。2005年「ベルサイユのばら」のマリー・アントワネット役で星組主演娘役。06年雪組主演娘役に就き「エリザベート」ではエリザベート皇后役を務めた。09年5月に宝塚歌劇団を退団。以降、舞台だけでなく、テレビや映画など活躍の場を広げている。「あったかふくしま観光交流大使」も務めている。

貸出料金:お一人様一台 600円(税込み)

開催中の「ブダペスト国立工芸美術館名品展~ジャポニスムからアール・ヌーヴォーへ~日本を夢見たヨーロッパ工芸」で、女優の白羽ゆりさん(福島市出身)が音声ガイドのナレーションを務めている。元宝塚トップ娘役で、宝塚時代にオーストリア・ハンガリー皇妃のエリザベート役を演じたほか、プライベートでもヨーロッパを旅している白羽さん。西洋の芸術文化の印象や、音声ガイドの収録時の思いなどを聞いた。(聞き手 福島民友新聞社 取締役事業局長 菅野芳美)

白羽さんは、ハンガリーを愛し、19世紀を生きたエリザベート役を演じましたが、ハンガリーに対しどんな印象を持っていますか。

ヨーロッパは結構好きで何度か訪れていますが、ハンガリーには行ったことがなく、宝塚時代のエリザベートを通して知っているハンガリーの印象くらいしかありません。エリザベートは、しきたりや教育に馴染めず、フランス語などの語学も積極的に学ばなかったそうです。

一方でハンガリー語は自ら率先して学んだり、周りの女官をハンガリー人で固めたと聞き、『なぜそんなにハンガリーに惹かれたのか』と思っていました。ハンガリー人は情熱的で、自由を大事に生きている国民性があると聞くので、しきたりよりも自由に生きたかったエリザベートが惹かれたのかもしれません。いつか行ってみたい憧れの国ですね。

ヨーロッパを旅した際に、西洋の芸術文化に触れることもあったと思います。

ヨーロッパは市民の身近なところに芸術文化があると感じます。例えば、日本だとバレエやオペラなどに対し敷居が高いと思う人が多いかもしれませんが、ヨーロッパの人たちは小さい頃からバレエなどをみる習慣があるそうです。私がオーストリアに行ったときはレストランにシシィ(エリザベートの愛称)が馬に乗っている絵が飾ってありました。ルーブル美術館で本物の絵を小さい子たちが模写している姿を見たこともあります。小さい頃から身近なところに芸術文化に触れる環境があるというのはとても羨ましいと思います。

音声ガイドの収録では、どのような表現を心がけましたか。

音声ガイドは想像以上に難しかったですね。美術館というすごく静かな環境で聞くと思うので、伝えたい部分は強調し、でも全体的にはおだやかに語り、落ち着いた感じで聞いてもらいたいと心がけました。

また、作品の写真を見せていただいたときに印象が優しく感じた作品は少しトーンを落ち着かせたり、荒々しい感じの作品は、穏やかな中にも生き生きとした部分を出せるようにと思いながら収録に臨みました。

お客さまと作品との懸け橋となり、さらに作品の魅力を伝えるという意味では重要な役割をいただいたと思います。

出品作品の中で「いち押し」は。


ミントン社
≪葡萄に蝶蜻蛉文飾皿≫
1877年頃

元々ロイヤルコペンハーゲンが好きなので、花が描かれた『庭の花文デザート皿』はおすすめです。ロイヤルコペンハーゲンの陶磁器は優しい感じが好きで、作品は花がモチーフになっています。宝塚出身者は、娘役を演じるときに『今回はバラのような感じでいこう』とか、ヒマワリやカスミソウなど役を花に例えることがあります。今回出品されている作品も、花の印象が一つ一つ違います。中でも私の名前にちなんで、「百合文皿」をおすすめします。


ロイヤル・コペンハーゲン磁器製造所
≪庭の花文デザート皿 百合文皿≫
1906年頃

自分の家に飾ることができる、と言われたら「葡萄に蝶蜻蛉文飾皿」でしょうか。あえて余白をつくる『余白の美』に注目です。描かれている内容は西洋ですが、図柄を中央に置かず、余白をつくるあたりが日本らしい。西洋と日本のコラボレーションを感じます

これから会場を訪れる県民にメッセージを。

福島県で西洋の作品、とくに工芸品を見る機会は少ないと思います。子どもから大人までいろいろな人たちに作品の魅力を間近で感じてもらいたいです。ぜひみなさん楽しんでください


≫白羽さんインタビュー記事はこちら(PDFファイル)